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日本庭園と磐座信仰 日本の美意識
二科展(福岡県立美術館) OHTO・FUDE BALL 1.5
電撃的米朝首脳会談 いよいよ森友問題、最終局面か?
ホーキング博士 金印・鈕の形が歴史を語る
立て続けに発生するルビコンによる事象 アピカ ノートカバー
我々が生きる理由 LPレコードにみる多彩な音楽

[2018/03/28]
日本庭園と磐座信仰

枯山水
(福岡市大濠公園・日本庭園)

茶 室
(福岡市平尾・松風園)

池泉回遊式庭園
(福岡市住吉・楽水園)

県立高校の入試に出題された宮本健次氏の「日本の美意識」の後半には次のようなことが書かれている。
 
・・・・一方、住居の庭についても、日本では古来、自然風景式庭園と呼ばれるもっぱら自然を写す作庭が主流であった。
・・・・日本における庭園の起こりは磐座(いわくら)であるといわれ、これは神の宿る依代(よりしろ)であった。それが枯山水と呼ばれる石組の庭へと発展したのである。
・・・・また、『作庭記』には庭の池には必ず中島を浮かべることを説いているが、この中島は「神仙島(しんせんとう)」と呼ばれ、神の住処に見立てられている。このようにみてくると、庭の発祥は神としてあがめられた自然美、すなわち優美そのものであることが明らかとなる。
 

磐座信仰とは、巨石を神の依る磐として祀る信仰である。鏡をご神体とする神宮系に対し、磐座祭祀は、古来より出雲系の信仰形態とされる。出雲の神様といえば大国主神。大国主神は、出雲から北陸や大和までの広範囲にわたる国土を形成した国作りの神様である。民に慕われ尊敬された大国主神は、今も大和の三輪山に奉祭されている。

出雲は大量の銅鐸が出土した「加茂岩倉遺跡」が有名であるが、この「岩倉」はまさに「磐座」を想起させる。この傍には出雲風土記にみえる「神名火山」がある。「神名火山」は、即ち「神奈備山」である。神奈備(かむなび)とは、神霊が宿る依代の領域をいう。「神奈備山」を挟んだ反対側には荒神谷遺跡がある。これも大量の銅剣が出土した遺跡である。この荒神谷遺跡は「神庭西谷」にある。「神庭」という地名にも意味がありそうだ。

豊かな自然に生きる日本人は、山や太陽、自然界のあらゆるものに精霊や神が宿ると信じてきた。自然の恵みに感謝し、あるいは圧倒的な自然の力の下にひれ伏し、精霊や神々とともに生きてきた。自然への畏敬と畏怖の祈りは、アニミズムの原点である。それと同時に、めぐる四季が見せる美しい景色は、日本人の美の原点でもある。庭園の起こりが磐座であることも、自然美を写す日本庭園とそこに神の住処である神仙島が存在するのも、あるいは日本人として必然だったのかもしれない。
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[2018/03/24]
日本の美意識

桂離宮(日本建築文化の粋・数寄屋造り)

友泉亭(福岡藩主・黒田家別邸)

「薄図屏風」(左隻・一部分)

先日、新聞に今年の福岡県立公立高校の入試問題が掲載された。国語では、宮本健次氏の「日本の美意識」の中から出題されていた。これには日本と欧米の住居の違いが実に分かりやすく書かれている。問題文の中の日本に関する部分を抜き出してみると概ね次のように書かれている。
  
宮本健次著「日本の美意識」より(一部)
『日本は温暖な気候であることと、島国であることから水が豊富で良質の樹木に恵まれたことにより、古来から加工が容易でかつ柔軟な強度を持つ木造による、柱と梁の構造の建物が造られてきた。
・・・・柱と梁による日本の住宅は開口部を容易に取ることができた。それが幸いし、外部と内部が必然的に関係を持った。
・・・・縁側のような外とも内ともつかない中間領域などが生み出された。これによって日本人の住居は、外部の自然に開かれるようになったのである。
・・・・こうして自然美を十分に享受できるようになった。
・・・・開口部からは新緑や花の香りが風とともに流れ込み、木々のそよぐ音、鳥の鳴き声に癒された。
・・・・かつては紙の障子一枚で自然に接していた。この障子は、ほのかな自然のいろどりを室内に反映させた。
・・・・ここに「優美」というものが、日本人の生活と一体となったものであることを思い知るのである』
  
4年ほど前になるが、九州国立博物館で「クリーブランド美術館展」が開催された。この展覧会のテーマが「名画でたどる日本の美」だった。私はこの展覧会を観て、次のような感想(一部抜粋)を書いた。
  
2014/07/28・No.531「日本の美〜クリーブランド美術館展を観て」
「薄図屏風(すすきずびょうぶ)」の解説に『画面上部に残る長方形の跡は、和歌などをしたためた色紙型が貼られていた形跡か』と書いてある。これは室町時代16世紀の作品である。部屋の中で一面に広がる薄(すすき)を愛(め)で、和歌をしたためる。我々の祖先はこんなにも風情のある生活を楽しんでいたのだ。

四季の移ろいを敏感に感じ取り、豊かな感性に磨きをかける。障子一枚開ければ、そこには木々が茂り、清らかな水が流れる。秋には月を楽しみ、冬には雪を楽しむ。季節々々に移り変わる遠くの自然の風景までも借景する。 部屋と自然が違和感なく繋がり、部屋の中に自然が入り込んでくる。それこそが日本人の目指した究極の美ではなかったろうか。

日本の国土は7割が森林である。雨が森林に降り注ぎ、豊かな森を育てる。春夏秋冬の四季は、美しい景色を演出してきた。その傍に寄り添うように生きてきた日本人の感性は、そんな自然環境によって育まれてきた。しかし考え方によっては、この素晴らしい自然は、日本人だからこそ存在しうるのである。日本人の繊細な感性だからこそ、「移ろいゆく四季と自然」「多彩な自然と人の表現」が存在し得るのである。
  
宮本健次氏の、日本家屋の構造からの記述は、実に分かりやすい。私がこの宮本氏の文章に強い共感を覚えたのをお分かりいただけるだろう。
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[2018/03/21]
二科展(福岡県立美術館)

福岡県立美術館で「二科展」が開催されている。パンフレットには二科会が目指すところの趣旨が書いてある。『時代を認識する徹底性において、視野を一方向に限定せず、新しい表現価値の創造に向かって不断の追求を期することが信条である』。絵画の歴史をみるに、19世紀ヨーロッパで力のあったサロンに対し、印象派が新しい表現を起こしたように、二科会も当時の文展に対し、自由な表現価値の創造を目指した団体である。

作品の中でまず目についたのが塙珠世さんの「時空の女神」だった。内閣総理大臣賞を受賞しているすばらしい作品だが、同時にこの絵のコンセプトに魅かれた。あたかもホーキング博士の「無境界仮説」を思わせる表現である。時間と空間が絡み合い、現在の宇宙から宇宙誕生の瞬間へと遡る。行き着くのは特異点ではなく、境界を持たない閉じた表面を現しているかのようだ。女神は、我々の知能を産み出したこの宇宙の物理法則の象徴のようにも思える。

岡村宏保さんの「悠 シンラバンショウ」は、海洋プレートが日本列島に沈み込んでいるかのようだ。沈み込みはマントル対流によって起きるわけだが、日本は今後30年間にかなり高い確率でM8クラスの南海トラフ地震が起きる可能性が指摘されている。そもそも日本列島そのものがプレート境界の造山運動でできたものである。絵には日本列島の地下にマグマが溜まり、人間や家屋などが呑みこまれているかのように描かれている。迫力のある絵だった。

デザイン部門では、「持続可能な観光国際年」をアピールするポスターが掲示されていた。今後、日本だけでなく世界的にも旅行者が劇的に増えて行くと予測されている。解説にはUNWTOが『観光が活発化するにつれて発生する課題等への解決に向けた取り組みを働きかけている』と書かれている。作品の中では「愛(かな)しき彼(か)の四季廻る国」と題したポスターに魅かれた。様々な観光スポットのある日本列島の上に巨大な水車が回っている。清らかな水に覆われた日本列島と、真っ白な余白が印象的だった。
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[2018/03/20]
OHTO・FUDE BALL 1.5
福岡県立美術館で「二科展」が今日(3/20)から開催されたので、久しぶりに天神に出た。天神に出たら文房具店巡りは欠かせない。OHTO(オート)の筆ボールを使いきっていたので、INCUBEで買ってきた。これはボールペンなのだが、筆字の感じが出る。すらすらと手軽に書けるので愛用している。5年ほど前だが、文房具総選挙で「筆記用具部門」でランキング入りしたぺんである。
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[2018/03/18]
電撃的米朝首脳会談
北朝鮮の核・ミサイル保有について、米朝首脳会談が5月に行われる見通しである。誰も予想し得なかった急激な展開である。トランプ大統領ならではの外交交渉術と言える。水面下での接触は、昨秋から数回あったようだ。だが通常は実務者レベルの話し合いで基本的な合意点を探り、その上で首脳会談という運びである。国際社会も驚いたが、その後北朝鮮の動きが見えないことからして、一番あわてているのは北朝鮮自身ではなかろうか。

トランプ大統領のあまりにも性急な首脳会談受け入れを懸念する声も聞かれる。相手はこれまで何度も約束を破り、国際社会を裏切ってきた北朝鮮である。だがトランプ大統領は、秋には中間選挙を控えている。何としても今ポイントを稼いでおきたいところである。もし半島の非核化に成功すれば、間違いなく支持率は上がる。願っても無いチャンスとはいえ、功をあせるあまり、米国本土に届くICBMの開発中止だけで妥協する可能性も否定できない。

そもそも、したたかな北朝鮮の外交に、トランプ大統領がこれまで培ってきたビジネスの交渉術が通用するかが疑問視されている。しかも、ここにきてティラーソン国務長官の更迭、北朝鮮担当の不在など大統領を支えるスタッフもいない。そんな中にあっても圧倒的な軍事力と自身の才能だけでいけると踏んだのだろうか。しかし、国家間の合意のどこかに落とし穴がないか、微に入り細にわたる高度なチェック機能が果たしてあるのか疑問である。

一方、北朝鮮は、中国との貿易は激減し、厳しい経済制裁と相まって、秘密警察にすら配給が滞るほどひっ迫しているという。加えてアメリカによる軍事オプションの準備も進んでいる。だが北としては、米国に届く核・ミサイルが完成間近という自信もある。交渉するなら今ということで、"仲良くしましょうよ"とヘラヘラしている韓国の大統領を利用したのだ。うまくいけば日米韓の同盟に亀裂を入れることができ、かつ秘密裏に核・ミサイルを完成させようとの思惑だろう。

「国家核戦略の完成」を高らかに宣言した北朝鮮が、今更国是である「核」を手放はずがない。「非核化」の確認がどこまでできるかも、はなはだ疑問である。聞くところによると、北朝鮮は森林に覆われ、トンネルも無数にあるという。IAEAの核査察など簡単に逃れることができる。また蓄積した技術さえあれば、いつでも核はつくれる。一部にはプルトニウムの生産を再開しているのではないかという情報さえある。前にも書いたように、北朝鮮の「核」問題の平和的解決はない。

今回の首脳会談が決裂する可能性は大きい。北に「非核化」を約束させても、その実態は分からない。その代償として在韓米軍の撤退を北が要求しても、アメリカとしてもそれは呑めるはずもない。米軍撤退は半島だけの問題ではなく、東アジアの軍事バランスに影響する。北朝鮮としても、国務長官にポンペオCIA長官を起用することからして、アメリカの軍事力行使の本気度は充分理解しているだろう。だから今、北朝鮮は思案投げ首で反応が無いのだろう。
2018/03/24 トランプ大統領の本気度
米・国家安全保障担当のマクマスター大統領補佐官が更迭された。後任にはボルトン国連大使が就任する。ボルトン氏は、北朝鮮への強硬姿勢で知られる人物だという。トランプ大統領の、北朝鮮に対する軍事力行使の本気度を示したと言える。
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[2018/03/18]
いよいよ森友問題、最終局面か?
私は一年前、下記のような記事を書いた。この問題、いよいよ最終局面かもしれない。今回の直接の原因になったのは先月24日に書いた次の一文と思われる。『現行憲法の中で、いかに国民を守るかに腐心する政権を“極悪非道”呼ばわりである。お前らバカか』。もし一年前に危惧したことが事実になったら、ルビコンの存在を信用してもらいたい。
2017/03/24 森友学園問題にルビコンの影

安倍首相は「自身や妻が学校認可や国有地売買に関与していれば、首相も国会議員も辞める」と断言した。私はこれを聞いた時、ルビコンが言わせていると感じ、あるいはこれは大変な問題になるかもしれないと危惧した。

それはなぜか。大阪都構想に対する住民投票をするにあたって「反対多数なら政界を引退する」と宣言した橋下徹氏のことが頭をよぎったからである。結局、僅差で反対が上回り橋下氏は政界を引退することになった。

かつて私は、橋下徹氏の改革をみてこう書いた。「地方が自立するためには、地位やカネに執着などしない、改革に命をかけるような、気骨のある人物が必要である」。武雄市長だった樋渡啓祐氏についても「キレる市長は、敵も多いだろう」と書いた。

阿久根市長だった竹原信一氏については「市民のためにはどうあるべきかを考え、確固たる信念のもとに行動している」と書いた。これまで私が、その政治信条を支持した政治家が、次々とルビコンの標的になってきた。

今回も間違いなくルビコンの力が働いている。たとえば、WBCの準決勝の敗退にもその影が見える。ルビコンとしては、24日の新聞は、籠池氏の証人喚問一色でなければならなかった。そのためにはWBCの敗退は当然だった。

しかも、その敗退があまりにもワンパターンで分かりやすい。前回同様、ソフトバンクの選手のミスにより負けるというパターンである。前回は内川選手のミス、今回は松田選手のミス。いづれも敗退の戦犯は私が応援する球団の選手たちである。

首相の名を語りサギまがいの強引なカネ集めをするような“ろくでもない奴”のために、日米同盟も国防も危うくなる。今回の森友学園の問題で、ルビコンの力が働いているのは間違いない。もし、首相が辞任し、国会議員を辞めるようなら、すべての人が、ルビコンというこれまた“ろくでもない奴”の存在を信じてほしい。
これぞ!ルビコン!!
貴乃花親方の部屋で、暴力事件があった。これぞ典型的なルビコンの仕業。ルビコンって、まぁ、その程度のやつだ。SMAPの解散もそうだった。しかも、中居と他の三人との分裂というおまけ付きだった。このやり方からすれば、貴乃花親方の、相撲協会からの決別もあり得るかも?
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[2018/03/16]
ホーキング博士
ホーキング博士が亡くなった。現代における最高の理論物理学者と言われている。一昨年には「人類が種として存続したいと願うならば、自分たちの外に、生命体のある場所をみつけなくてはならない」と、太陽系が終わりを迎えることを見据えた壮大な計画を立ち上げたばかりだった。私は博士の本を読み、映画も観にいった。過去、博士について次のように書いた。
さて宇宙の時間を十分に過去に遡り、初期の宇宙に辿りつくと、そこはもはや時間が存在せず、宇宙誕生より前の瞬間には行くことができない。特異点が無い宇宙創生理論、つまり無境界仮説という理論をホーキング博士は提唱している。宇宙は時間が無い特別な瞬間に、量子的に生まれた多くの宇宙が、多くの異なった物理法則に従って存在するのである。
ホーキング博士いわく『物理学者として、人間の"心"は、宇宙が生んだ最高の産物だと考えている。我々は脳の中に「宇宙」をもっている。その膨大な脳の細胞は、宇宙全体の銀河に匹敵する巨大なネットワークを構成し、我々の"心"は宇宙を支配する力"電磁気力の理論"に支配されている』。つまり我々は宇宙を支配している力・電磁気力によってつくりだされた"心"によって、宇宙を解明しようとしている。
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[2018/03/11]
金印・鈕の形が歴史を語る
3月11日、伊都国歴史博物館で『「漢委奴国王」金印に見る、弥生時代の「日中関係」』と題し福岡市の埋文課・大塚紀宜氏の講演会が開かれた。講演内容は、金印の鈕の形の変遷、役割、価値をはじめ、なぜ志賀島から出土したのか、中国の史書からの考察など多岐にわたった。大塚氏は、それまで鈕(つまみ)の形は「蛇」という見方が常識であったが、「蛇」の元になった形が「駱駝」であったという見解で学界に一石を投じたという。真贋論争において、元の形が「駱駝」という見解は、江戸時代では知り得なかったことであり、金印が本物である可能性が高い。

デザインを詳細に検証した結果、「蛇」では明らかにおかしい部分があり、元の形が駱駝であれば合理的に説明がつくという。前漢から後漢の時代は、洛陽の「北」に位置するクニには「駱駝」の印が下賜されていた。当時、中国は「楽浪海中」という倭国の位置を、楽浪郡の北との認識だった可能性を指摘。しかし、実は南であったことがわかり、急きょ「南」のクニに下賜する「蛇」に作り替えたのだという。「漢委奴国王」の金印の特徴は、編年表の後漢時代(U類)のU類-1とU類-2の間に位置し時代的に一致しているとの考察である。

「翰苑」には「中元之際紫綬之栄」とあり、金印「漢委奴国王」には紫の綬が付けられていた。紫は今で言う県知事クラスだそうだ。綬の長さは3mほどあり、これを金印とともに腰に巻いて身分を明らかにしたという。そんな金印がなぜ志賀島から出土したのか。大塚氏によれば、志賀島の金印出土の場所は、ちょうど湾の内と外を分ける地点にあり、かつ湾から外洋へ出る航路の一番近い場所だという。伊都国、奴国、早良地区をはじめ周辺の国々の連合体にとって象徴的な場所だという。海上交易の安全を願った祭祀による埋納の可能性を指摘する。

金印にはもう一つ「漢委奴国王」の読み方の論争がある。「なのわこくおう」と読んで「奴国」に下賜されたものというのが通説になっている。だが柳田康雄先生は「かんのわどこくおう」と読み、「委奴国王」は倭国王と理解することができると主張されている。その根拠として「ナ国がイト国の上位にランクされる理由が証明されていない」「考古学的には、福岡平野は後漢鏡の出土が糸島平野より劣っている」「イト国は、弥生中期・後期を通して銅鏡の出土量において他の地域の追随を許さない」などを挙げられている。今回の講演で大塚氏は、「奴」を「ト」と読む可能性は大きいという久米雅夫氏の「委奴=倭奴=伊都=イト」を紹介された。結局、金印は本物であり、「世々王あり」の伊都国に下賜されたものと考える方が無理が無いように思える。
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[2018/03/08]
立て続けに発生する、ルビコンによる事象
発生年月日 所属 機材 事象 内 容
2017/12/07 米軍 CH53ヘリ 窓枠落下 普天間飛行場近くの保育園の屋根から見つかった。米軍は否認。
2017/12/11 米軍 オスプレイ 通告なし 佐世保基地に飛来するも事前の通告なし。
2017/12/13 米軍 CH53ヘリ 部品落下 普天間飛行場に隣接する小学校の運動場に落下。
体育の授業中の自動54人。
2018/01/06 米軍 UH1ヘリ 不時着 沖縄県・伊計島海岸に不時着。住宅まで130m。
2018/01/08 米軍 AH1ヘリ 不時着 沖縄・読谷村、廃棄物処理場に普天間飛行場所属の攻撃ヘリが不時着。
2018/01/23 米軍 AH1ヘリ 不時着 沖縄県渡名喜村・村営ヘリポートに普天間飛行場所属の攻撃ヘリが不時着。小中学校まで250m。
2018/01/31
2018/02/01
米軍 揚陸艇 通告なし ホバークラフト型揚陸艇(LCAC)の夜間航行訓練を地元自治体や防衛省に事前通知せず実施。
通告が無かったのは初めて。
2018/02/05 自衛隊 AH64Dヘリ 墜 落 陸上自衛隊・攻撃ヘリ、佐賀県神埼市の民家に墜落炎上。
1、佐賀空港にオスプレイ配備計画中で最悪のタイミング。
2、前日名護市長選で自・公系候補が勝利
2018/02/09 米軍 オスプレイ 部品落下 重さ13kgの部品落下。沖縄県・伊計島海岸に漂着。
2018/02/20 米軍 戦闘機 エンジン火災 米軍・三沢基地のF-16戦闘機がエンジン火災を起こし、近くの湖に燃料タンクを投棄。湖で操業中の船あり。
2018/02/27 米軍 戦闘機 部品落下 米軍嘉手納基地所属のF-15戦闘機のアンテナ、重さ1.4kgが落下。
2018/03/06 自衛隊 CH47Jヘリ 部品落下 空自那覇基地所属・大型輸送ヘリコプター。沖永良部島分屯基地上空で機体後部のカーゴドアが落下。重さ31kg。
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[2018/03/05]
アピカ ノートカバー
APICA C.D.NOTEBOOK WEAR

B5のCDノートカバー。なんとなく手に取ってみたが、手ざわりが実にいい。イタリア製のフェイクレザーだそうだが、やわらかな手ざわりに魅かれて、つい買ってしまった。表紙は愛用しているCDノートと同じデザインで、ネイビー色は、落ち着いて格調高い。
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[2018/03/04]
我々が生きる理由
過日、テレビで「我々が存在する理由は何か?」という番組が放映された。科学者にはそれぞれ自説があり、科学的な根拠に基づく考えが述べられていた。例えばこんな考えもあった。『生物の目的は、世界がどのように機能しているかを突き止めることなのかもしれない。ある意味、宇宙は生物を通じて自分自身を理解しようとしているのかもしれない』。う〜ん、なるほど!

この番組の最後に、こんなことを言っていた。『人間が多くの苦労に耐えるのは、必ずしも目的地に着くためではない。必要なのは目的地に向かうことそのもの。目的を持つことで、自分自身や世界の捉え方が無意識のうちに変わる。将来の目的を持つことで、人間は目の前の苦しみからいくらか解放される。生きる理由を見つけることこそ、私たちの究極の目的かもしれない』。

T・イーグルトン著「人生の意味とは何か」ではこう言っている。『人生の意味は、ある問題に対する回答ではなく、ある生き方で人生を生きるという問題である。それは形而学的なものではなく、倫理的なものだ。人生の意味は、人生と別個の何かではなく、人生を生きるに値するようにせしむるものだ。言い換えれば、人生のある特質、奥行き、激しさなのである。この意味からすると人生の意味は、特定の見かたで見られた人生そのものである』。

生きる目的は、人それそれ違う。私の生きる目的は「しっかり死ぬこと」である。「しっかり死ぬ」こととは、つまり「しっかり生きること」である。しっかり生きることによって、しっかりした死を迎えることができる。言ってみれば走り幅跳びみたいなものだ。力強い助走(人生)があってこそ、力強い踏み切り(死)ができる。心身(心=魂、身=素粒子)が高く空(宇宙)を舞い、(魂は次の生命へ)着地する。つまり、来世に着地する生命のしっかりした選択も視野に入れてのことだ。

しっかり生きるために、その精神は常に前向きでなければならない。体の状態もまたしかり。異次元のデータを書き換えるだけのエネルギーを持つためにも、自分の状態を正常に保つ必要がある。だから病気をしたら病院に行く。だが、延命治療だけは御免こうむる。自分で生きる力がなければ、生きている意味が無い。自分の体と精神を自分で制御してこその「しっかりした死」である。
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[2018/03/02]
LPレコードにみる多彩な音楽
今、テレビの連続ドラマで「越路吹雪物語」が放映中である。この中で越路吹雪さんの夫となるのが内藤法美さんという方なのだが、内藤さんは「東京キューバン・ボーイズ」のピアニストだったという。「東京キューバン・ボーイズ」、なつかしいバンドである。ということで、昔聞いていたLPレコードを引っ張り出してみた。今はプレーヤーを持っていないので、聞くことはできないが、ジャケットと解説だけでも楽しめる。

不滅の日本ジャズポップス
「不滅の日本ジャズポップス」は、10枚組BOXで、当時のそうそうたるメンバーが演奏している。例えば松本英彦、鈴木章治、日野皓正、渡辺貞夫、ジョージ川口などである。その中に東京キューバンボーイズも入っている。解説によれば、内藤法美さんは、腕利きの編曲者でもあったようだ。キューバンボーイズは『戦後のラテン・ブームで多くのラテン・バンドが輩出したが、キューバンボーイズほど、高い水準の音楽を演奏し続けたて顕著な成果を上げてきたバンドはほかにいない』と書かれている。演奏曲目を見ると「エル・クンバンチェロ」「マンボNO.5」「ベサメ・ムーチョ」など懐かしい曲が並んでいる。


マント・ヴァーニ
「マント・ヴァーニ管弦楽団」は何枚か持っている。特に好きな曲としては「ミスティ」「シャルメーヌ」「魅惑の宵」などがある。余韻を楽しむかのような美しいストリングスの音色はなんともすばらしい。
「フランク・チャックスフィールド」も「引き潮」など、優雅で気品あふれる演奏を聞かせてくれる。当時は他にも「レーモン・ルフェーブル」など多くのオーケストラが華麗な曲を聞かせてくれたものだ。

フランク・チャックスフィールド


カーメン・キャバレロ
一方、個々の楽器のソロの演奏も華やかだった。カーメン・キャバレロは映画「愛情物語」の全編を演奏したが、特に「トゥー・ラブ・アゲイン」が大ヒットした。装飾音符を駆使した華麗な演奏は「ピアノの詩人」と言われた。
ニニ・ロッソの「夜空のトランペット」を聞いた時、あの哀愁のある音色に感動した。就職して間もないころだった。
他にもサキソフォンでは、シル・オースチンやサム・テーラーなどもいた。

ニニ・ロッソ


スクリーン・ミュージック
当時の音楽シーンで重要な位置を占めていたのが「スクリーンミュージック」である。「太陽がいっぱい」「エデンの東」「夏の日の恋」「ムーンリバー」など、挙げればきりがない。音楽の一分野を形成し、映画と共にいつまでも楽しませてくれている。
もちろんクラシックも、レコードで聞いていた。右はモーツァルトの交響曲「第39番」と「第40番」の入った盤である。当時から聴くのは交響曲が中心だった。

モーツァルト

この他にジャズでは、アート・ブレーキー、クリフォード・ブラウン、ルイ・アームストロング、バンドではベニー・グッドマン、カウント・ベーシーなど、ジャズの黄金時代を築いた巨人たちが活躍した時代でもあった。我々の若かった頃には、実に多彩な音楽があった。何とも幸せな時代だったと改めて思う。
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