TOP |
|
雑 感 (2022年11月) | 雑感(目次)へ 随筆のページへ トップページへ |
今の日本は「夏のキリギリス」 | |
テレビドラマ「エルピス」 | ぺんてる「エナージェルブラックカラー」 |
紅葉(2022年秋) | 舞いあがれ! |
今の日本は「夏のキリギリス」 | |||||||||||||||||||
「テレ東」にSDGsを 語る資格は無い |
日本の食糧自給率はわずか38%。その資源の少ない日本が「飽食」で世界一と言われている。「飽食」と「食品ロス」。世界的に食料危機が危惧されている今、これが本格化すれば、世界の国々は自国を守るために必ず輸出を停止する。「夏のキリギリス」状態の日本は、真っ先に生きていけない国になる。「冬のキリギリス」の時代が必ずやってくる。 ← テレ東(TVQ)、2022年11月27日放送。 ↓ この番組にカネを出した企業群
|
||||||||||||||||||
食事をするときまず「いただきます」と言う。まさに今食べようとしている食材は、これまで長い時を経て種を繋いできたものたちの「命」である。その「命」を得て、我々が人間としての活動ができる。「大食い」番組をつくる人、食べる人にその自覚はなかろう。食物連鎖の頂点に立った人間の「おごり」である。 | |||||||||||||||||||
この頁のトップへ |
テレビドラマ「エルピス」 |
大手・大洋テレビの浅川恵那(長澤まさみ)は、かつてゴールデンでニュース番組のサブキャスターを務めていた人気アナウンサーだった。ところが、路上キスを週刊誌に撮られ、このスキャンダルで深夜番組へ降格された。そんな浅川に新米ディレクター岸本拓朗(眞栄田郷敦)から「八頭尾山連続殺人事件・女子中学生殺し」の犯人・松本は冤罪かもしれないとの相談を受ける。しかし、それは10年も前の事件で、しかも最高裁で死刑判決が確定している事件だった。だが、この事件を調べるうち、なぜか当時、ロン毛の若者が犯人である有力な情報が突然葬られていた。疑わしい目撃情報によって、警察、検察が松本を真犯人に仕立て上げた疑惑が浮かび上がる。浅川たちは、目に見えない大きな力の黒幕に挑んでいく。 当時、松本の家には、家出した女子中学生が、身を寄せていた。このことを嗅ぎつけたマスコミは、一斉に松本宅に押し寄せ、あたかも松本がロリコンであるかのように報道し、誘拐だ、監禁だ、犯人に違いないと騒ぎ立て世間をあおった。この動きは、真犯人を隠そうとする大きな権力者にとって渡りに船だった。この中学生こそ、浅川の深夜番組のスッタフのひとり・大山さくらだった。そもそも岸本に相談したのも大山だった。事件の捜査の流れを変えたのはテレビ局の報道に、一旦の責任がある。さらに当時の被害者(女子中学生)の家族にもマスコミは押し寄せた。近所の喫茶店の店主は「当時めちゃくちゃやったんだから。マスコミはひどかったよ。毎日々々家囲んでさ。たまんないよ遺族からしちゃ」。テレビや新聞の国民に対する責任とは何か!!節度のある取材と、国民が正しい判断ができる情報を提供する責任を担っている。 身に覚えのない松本だったが、警察の取り調べは、三日間昼夜を問わず続けられた。怒鳴られ、小突かれ、髪をつかまれ「お前がやったんだろう。認めれば楽になる」と脅され続けた。精神も身体も疲れ果てた松本はついに「許して下さい」と土下座した。それは殺人を認めた訳ではなく、激しい取り調べに対するものだった。しかし、警察はこれを自白と見なし、犯人に仕立て上げたのだ。これで思い出されるのが、厚労省のキャリア官僚・村木厚子さんの冤罪事件である。検事は「否認し続けていると刑が重くなる」と165日間拘留し、自白を迫り続けた。だが村木さんは、一貫して否認し続け、無罪を勝ち取った。また裁判所に於いても、検察側の鑑定は簡単に認め、容疑者側の鑑定には厳しいのだという。「エルピス」では新たな女子中学生の殺人事件が発生する。手口が昔の手口に酷似しているにも関わらず、県警はほとんど捜査せず終わらせるつもりのようだ。 第4話までと、第5話の路線が激変している。4話まで主役だった浅川恵那が、5話では深夜番組に左遷されたただの女子アナになっている。彼氏と映画を見ながら居眠りしているような女性で、出演もほんの数分間、セリフもほとんど無い。一方、おぼっちゃま育ちの新米ディレクター岸本拓朗は、猛烈な記者魂をもつ男に激変、それまでのおちゃらけた親子関係もシリアスなものにこれまた激変。岸本は、身の危険も恐れず、無罪を勝ち取るための有力な証拠を手に入れる。完全に主役が入れ替わった。私のこの随筆は4話が終わったところでアップロードしようと思っていたが、その前にネットの「エルピス」のホームページをのぞいてみた。視聴者の投稿を見ると、長澤まさみに関する投稿は全く無く、眞栄田郷敦をほめる書き込みがほとんどだった。なにか制作者側の意図を感じて、5話を見てからアップしようと一旦待つことにした。5話の展開はまさに思った通りの展開だった。恐らく脚本を書き直すにしても、4話までは既に大部分を撮り終えていたのだろう、変更は5話からの撮影になったと思われる。5話が放送される前に、私が違和感を持ったあの書き込み状況・・・・。裏でどんな力が働いたのか知る由もないが、このドラマこそが、力のある黒幕に挑み、抗っていく物語なのではないか。 |
この頁のトップへ |
ぺんてる「エナージェル ブラックカラー」 | |||
ぺんてるのボールペン「エナージェル」の「黒を愉しむ」で、以前買ったリフィル「ボルドーブラック色」を使いきったので、新たにリフィルを買ってきた。店頭には専用のディスプレイに6色が並んでいた。せっかくの6色なので、今回は気分を変えて「クリムソンブラック色」にしてみた。デジカメの問題で正しい色が出ていないが、「ボルドーブラック色」にインフリーの「バーガンディ色」を少し混ぜたような色合いである。さて、また「ほのかに色を感じる」を楽しんでみるか。 | |||
この頁のトップへ |
紅葉(2022年秋) | |||
この頁のトップへ |
舞いあがれ!(NHK連続テレビ小説) | ||
NHKの10月からの朝ドラ「舞あがれ!」が放送中である。ヒロイン岩倉舞(まい)は、小学生の頃から飛行機に憧れていた。その大空への憧れは膨らみ、やがてその夢に向かって一歩一歩進んでいく。18才になった舞は、浪速大学の人力飛行機サークル「なにわバードマン」に入部する。彼らが目指しているのは、年に一回琵琶湖で開催される「イカロスコンテスト」。1年かけて作った人力飛行機「スワン号」を晴れの舞台で飛ばすことだった。ところが出場申請は、不合格となる。機体に問題は無くても、機体コンセプトが他とかぶってしまったなどで落ちることがあるという。そこでチームは「記録飛行」に挑戦することにする。目指すは女性パイロットの世界記録15.44km。運悪くパイロットの女性・由良がテスト飛行で骨折する。自分とみんなの夢をかなえるため、舞は自らパイロットになることを申し出る。しかし時間が無い中、パイロットが変わると、飛行機自体の設計を変えなければならないことに・・・・ 舞は小学生のころ、心理的な要因で熱がでて、度々学校を休んでいた。そこで母の実家、長崎県の五島で一時期暮らす。自然豊かな五島で、伸び伸びとした生活を送り、熱が出るのもおさまる。そこで父母のいる東大阪へ帰ることになる。このとき飛行機で帰るのだが、見たところどうも、あの日本が誇る「YS-11」のようだった。しかし、もうYS-11は、2005年前後には日本の空から引退しているはず。調べてみると、エアーニッポンのYS-11は、2003年に外国へ売却され、抹消されていた。だが舞の年齢からすると、おそらく1990年代の中頃だから、確かにYS-11は、エアーニッポンで運航されていたはずである。ドラマでは、こんな一瞬の映像でも、正しく描かれている。舞は、このYS-11から眺める、地上の景色のすばらしさに胸を躍らせ、この経験もまた、大空への夢をかきたてたに違いない。 火野正平さんの「こころ旅」(NHK・BSP)では、今秋も視聴者の“こころの風景”を巡っている。先月、高知県の旅で、香南市を訪れていた。視聴者からの依頼は、土佐湾に面した龍馬空港の緑の広場付近の防波堤から見る飛行機の離着陸だった。投稿者によれば『海の向こうに光が見えたと思ったら、ぐんぐん近づいてきて、「ぶつかる〜!」とひやひやするくらい近い私たちの頭上をものすごい音を立てて通り越して旅客機が到着。この瞬間何となく飛行機を見るのが好きだった私が、離着陸をかぶりつきで見るのが好きな私になった』。私も飛行機の離着陸を見るのは好きなのでよく分かる。この随筆を書くのに、福岡空港へ行ってきた。福岡空港は混雑空港に指定されており、頻繁に離着陸を見ることができる。まさしく、数百トンの巨大飛行機が、覆いかぶさるように頭の上をかすめていく。投稿者の「かぶりつきで・・・」っていうのがいいね。 ドラマ「舞いあがれ!」は、始まる前から期待していた。ドラマのセリフを通して、実際に自分たちの手で飛行機作りに情熱を燃やす人たちの声を聞くことができる。「きれいだよ。飛行機が飛ぶ時、長い翼がしなって本当にきれいだ」、「スワン号は、卒業した先輩の魂を受け継いでいる」、「あいつを1mでも遠くに飛ばすために、最高の飛行機を作ってやりたい」、「パイロットが大変なのはトレーニングだけではない。本当に大変なのは“みんなの期待を背負うプレッシャー”楽しいだけではない」。ほんの一例でもこうである。来年、琵琶湖の「鳥人間コンテスト」は、これまでとは随分違った見方をすると思う。あのデッキに立てた喜びと誇らしさを胸にしたスタッフたち。過酷な鍛錬を続け、期待を一身に受け、重責を担ったパイロット、彼らを見守り応援し続けてきた周りの人たち。それぞれの思いを乗せて愛機が飛び立つのだ。 |
||
ドラマ「舞いあがれ!」より(NHK総合) | 「こころ旅」より(NHK・BSP) | |
「スワン号」 人力飛行機の完成予想図 |
「YS−11」 舞が五島から帰る時に乗る |
「龍馬空港」 防波堤から眺める飛行機 |
福 岡 空 港 (2022/10/30撮影) | ||
2022/12/19 ドラマ「舞あがれ!」(NHK) 舞ちゃんは航空学校を無事卒業。就職戦線厳しい中、頑張って航空会社「ハカタエアーライン」(本社:福岡県福岡市博多区)から内定をもらった。 (但し、リーマンショックで経営不振から採用が1年延期になった) (「ハカタエアーライン」という社名がいいね。これで航空会社の業務に就いたら、リアルな航空会社の内側を知ることができるかも。期待したい) |
||
この頁のトップへ |
雑感(目次)へ | 随筆のページへ | トップページへ |