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 念願であった再度の来日をとげた人気ギター・デュェット・コンビ,べンチャーズの新作をおききになって下さい。このレコードは、発売ホヤホヤのアルバム「ウォーク・ドント・ラン・ヴォリューム
2」から,もっともベンチャーズらしい曲を2曲セレクトしたもので,その名に恥じず すばらしいギター・アンサンブルをきかせてくれます。

 彼等ベンチャーズがアメリカはもとより,世界のポピュラー界に与えた功績は今更申しあげるまでもないでしようが,このグループはヒット・ソング界で大がかりにギター・デュエットのスタイルをとり入れて成功した始めての人達です。それまでヒット・ソング界はギター・プラス・サムシング、つまりドラムスなどのコンビやグループがロックン・ロールという音楽からいって一般の通り相場になっておりました。またギターにスティール・ギターという取り合せなども紹介されていたわけです。勿論,リズム・アンド・ブルーズのバンドやビル・へイリーを始めとするロック・バンドにも,ギターを何本か使ってのあの独特な演奏スタイルがあったことを見逃してなりません。しかし,1960年に「ウォーク・ドント・ラン」の曲一作でスターダムにのぼった彼等のギター・アンサンブルは,今までに見られなかったべンチャーズ・サウンドを知らしめてくれたのです。そしてこうしたギター奏法が,のちになってイギリス・ヒット・ソング界の世界市場への進出,いうなればマージー・ビートとかリヴァプール・サウンドに多大の影響をもたらしたのでした。

 そうした意味から,イギリスやドイツなどに於けるべンチヤーズの人気は,私達が想像する以上にすさまじいものです。幸い日本のヒット・ソング界でも,近年彼等の人気がかなり高いところにのぼってまいりましたが,それでもアメリカ、イギリスを上回るほどまでいっておりません。

 この来日を機会にもっともっとべンチャーズの音楽が理解されることを共になって祈ることにしましょう。 べンチャーズのファン・グラブに入会ご希望の方は,インターナショナル・ファン・クラブThe Ventures International Fan Club1215 NHighland Ave.,LA.,Calif.,USA.にお申し込みになって下さい。彼等の情報を一早く送ってくれますよ。







■ ダイアモンド・ヘッド

 日本にも公開されたコロムビア映画同名主題曲とは同名異曲。ダイアモンド・ヘッドの雄大な風景と,南国の美しい光景を目の前に想わせる印象酌な演奏をくり広げてくれます。リードをとっているのは太っている方の男ドン・ウィルスン。これなど、もっともべンチャーズらしいギター・サウンドです。

 朝日のあたる家

 原曲はニューオーリンズあたりで古くから歌われていたトラディショナル・ナンバー。それを5人組グループ,アニマルズがとりあげて,’64年秋見事全米ヒット・パレードの第一位に送り込んだのがきっかけで日の目を見ました。改作はアニマルズのメンバーの一人アラン・プライスです。ドスのきいたリード・ギターとハモンドが重々しいブルー・ムードをかもしだしております。 

ダイアモンド・ヘッド

朝日のあたる家


ベンチャース