福岡空港にて
フィンエアー 5月8日就航
随筆のページへ

トップページへ

File No.160411


西鉄エアサービス
目視できる距離に着陸態勢に入った旅客機が近づいてくる。滑走路をみると、これから離陸する旅客機が侵入しつつある。「ええっ!大丈夫か!」。滑走路の機は、キーンというエンジン音を立てながら加速していく。その1〜2分後、着陸態勢だった旅客機が滑り込んでくる。福岡空港ではこんな光景が何度も見られる。国土交通省は、先月28日、航空法に基づき福岡空港を「混雑空港」に指定した。指定されると、今後、過密時間帯の新規就航はできなくなり、その時間帯以外でも、許認可制になる。近年、「peach」や「jetstar」などLCCの乗り入れが相次いでいる。韓国からも「Busan」「Jin」「Jeju」「Tway」などLCCが次々とやってくる。近年のLCCの就航も混雑に拍車をかける一つの要因である。1時間に35回の離発着となると、確かに2分足らずで離発着を繰り返すことになる。福岡空港は現在滑走路1本だが、この混雑緩和のため2500m滑走路をもう1本増設する。福岡空港が混雑空港に指定されたということは、それだけ福岡にエネルギーがあるということでもある。
国土交通省は、福岡空港の運営権を売却し民営化する。空港本体と空港ビルを、民間の経営感覚で一体的に運営、活性化させる。空港の収支は、たいていの地方空港がそうであるように、本体赤字、関連事業黒字である。混雑空港に指定された福岡空港だが、過密対策の2本目の滑走路を増設するには1800億円という巨額の費用がかかる。そこで国は運営権を売却し、その売却益を滑走路増設費用に充てる計画である。売却先は入札になるが、何としても地場連合で運営してほしいものだ。地場連合の中でも積極的に動いているのが「西鉄」である。西鉄は現在、「西鉄エアサービス」で、ハンドリング業務をしている。ハンドリング業務とは、航空機の誘導や搭乗手続きなど、地上業務の支援をする業務である。西鉄エアサービスは、九州・山口では、6空港でこの業務をしており、60年に及ぶノウハウの蓄積がある。しかも、商業施設の運営についても、西鉄はその実力を十分発揮することだろう。
運営権・民間委託へ

スカイ・再生手続き終了
空港運営の民営化といえば、「関空」が今月1日から動き出した。関空の負債は9000億円にのぼるという。運営するのは「関西エアポート」というオリックスとヴァンシエアポートが出資した会社である。買い取った運営権の額は、2兆2000億円というから驚く。運営期間は44年、毎年数百億円の支払いをしていくという。赤字空港を立て直し、なおそれだけの収益が出せるという自信があるとみえる。空港運営では空港事業本体以外の収入がかなり見込める。オリックスは、商業施設の運営には慣れているが、ヴァンシの持っている空港事業のノウハウにも期待している。一方、福岡空港は特殊要因があり、民有地を借り上げているための負担と、環境対策費の負担が大きい。だがこれは引き続き国が責任をもって対応するようだ。収支については、ちょっと古いが平成23年度でみると、航空系事業では37億の赤字だが、非航空系事業が47億の黒字で、合算すると10億の黒字になっている。民営化すると、さらなるコスト削減や、柔軟な対応で安定した運営ができるはずだ。
昨年1月破たんし、民事再生法の適用で再建中のスカイマークだったが、先月28日東京地裁は、"民事再生手続きの終了"を決定した。債権者への弁済がほぼ完了し、16年3月期の営業利益は15〜18億円の黒字見込みだという。わずか1年余での再建である。原油高が破たんに追い打ちをかけ、原油安が再建の後押しをしたというのも皮肉である。業績が好調になったとたん、スカイマークはずいぶん強気である。撤退路線の復活、国際線のチャーター便の就航などを視野に、5年以内の株式再上場を目指すという。再建にあたってはANAの支援があったわけだが、業績好調のスカイマークは、ANAとの共同運航をする気はなさそうだ。ANAの搭乗手続きシステムに入って独立性が失われるのを嫌がっている。社長は会見で「長期的な環境変化があっても耐えられる体制にしたい」と話す。搭乗者数が回復基調にあるとはいえ、大手とLCCの間で厳しい経営環境に変わりはない。どんな強固な基盤を築いて、独立性を維持していくかお手並み拝見である。
SFJ・業績回復

随筆のページへ トップページへ


ハンドリング業務

ANA・業績好調

新国内線ターミナルビル工事

タイガーエア就航

2016/05/09 フィンランド航空の福岡第1便到着
運航は10月9日までの夏季限定の予定。
将来的には通年運航を目標としている。
フィンエアーのCCOは「2年ほどは夏季限定を続け、早ければ3年目にビジネス客のためにも定期便を運航させたい」と話した。
福岡発は水・金・日曜の週3往復。所要時間は10時間前後。使用機材はエアバスA-330。

2016/05/10 ジェイエアー・エンブラエル190を導入
ジェイエアーは、国内航空会社として初めて、ブラジル・エンブラエル社の小型旅客機「エンブラエル190」を導入する。現在のエンブラエル170より一回り大きく、座席数は全95席。
5月10日から大阪−鹿児島線に就航し、7月からは大阪−仙台線、大阪−福岡線にも投入する。
ジェイエアーは年内に「エンブラエル190」を合計5機導入する。


最近のマインスイーパ ↓ 地雷を20個にしたら