筑豊電気鉄道 | 随筆のページへ トップページへ File No.140119 |
「虹の足元」(木屋瀬駅付近にて) 突然現れた虹。この虹が消えないうちに “ちくてつ”よ来てくれ!! と待って撮れた貴重な一枚。 |
“ちくてつ”は北九州市八幡西区黒崎から直方市までの約16kmを走っている西鉄の子会社である。マークは一見西鉄のマークに似ているが、上がツルハシになっている。地方鉄道はいづこも同じだが、鉄道事業だけの業績は赤字のようである。運賃は黒崎〜直方間が420円で、切符は黒崎駅だけ自販機がある。他の駅は整理券を取って、降りる時に運賃箱に入れるというシステムになっている。平日の午後に乗車したが、始発から終点まで乗ると、途中2〜3本はすれ違う感じだった。乗客も常時20〜30人は乗っているようで、地域の足として活躍している様子が伺われた。最初に乗車した黒崎は、筑前六宿の黒崎宿があったところである。福岡藩と小倉藩の境にあり、筑前側の入口になる。この宿の由来を書いた案内板があると聞いたが、結局分からず断念した。 |
終点「直方駅」⇒⇒ |
ケーブルテレビのJ:COMが「山田としあきのひと駅歩こう!!」という番組を放映している。これは電車や地下鉄などの沿線をひと駅歩いて、レポートするものである。アポなしで歩くので予測のつかない面白さがある。普段は気にも留めず通り過ごすような裏通りにも、みんな一生懸命生きている姿がある。 昨年12月1日に放映されたのが、筑豊電気鉄道の「永犬丸〜三ヶ森」のひと駅だった。山田君はこの「永犬丸」と書いて「えいのまる」と読む難読地名の謎を解くべく永犬丸駅を出発する。訪ね歩いた結果、畑仕事中のおばあさんが由来を教えてくれた。この付近は昔入り江だったようで、「永犬丸」という船が来ていたため、その船の名前が地名として残ったものだという。 ところがこの回は番組史上最悪の結果が待ち受けていた。何と沿線を3時間歩いて、夕やみ迫る頃やっと駅が見えてきたが、そこは元の永犬丸駅だった。前代未聞の出来ごとに、山田君は道路に座り込んでしまった。 ちくてつ沿線には「永犬丸」の他にも難読駅名がいくつもある。「穴生」と書いて「あのお」、「木屋瀬」と書いて「こやのせ」、「直方」と書いて「のおがた」などである。 |
木屋瀬駅から歩いて約5分のところに「長崎街道・木屋瀬宿記念館」がある。ここは黒崎宿の次の宿場になる。福岡藩直営の御茶屋(本陣)や町茶屋(脇本陣)2軒をはじめ20軒あまりの休泊施設があったという。案内図を見ると、御茶屋を中心に東西両端には構口があり、その間は約900mの大通りと書かれていた。西構口の前に追分道標がある。赤間道との分岐点として、追分宿としても栄えたようだ。展示の中に「木屋瀬宿のできる以前の道中図」というのがあった。そのキャプションには「秋月街道が描かれており、寛永年間までは秋月街道が主流であった」と書かれていた。冷水峠が開削されたことによって、長崎街道が全通したのが分かる。木屋瀬はなかなか雰囲気のある町だ。 |
楠橋駅は無人駅だが、すぐ傍に電車営業所と楠橋車庫がある。ここで乗務員の交代が行われる。この車庫は筑鉄唯一の車庫で、一般道路からフェンス越に車両を見ることができる。写真を撮るにはフェンスが少し高く苦労した。行った時には車庫に2000形の2006、2007、3000形の3004と3005があった。乗車途中でラッピング電車ともすれ違った。黄色い塗装は、「北九州銀行」、緑色は「COMCITY」のラッピングだった。 |
萩原駅は綾瀬はるか主演の映画「おっぱいバレー」のロケ地である。ラストシーンで、綾瀬はるかがこの駅から乗車したという。 夕方黒崎のCOMCITYに到着、2Fを歩いていたら「さくさく天丼」という看板が目に入った。この「さくさく」という言葉にひかれて入ったが、何と天丼が味噌汁付きで500円である。安い!!「さくさく」と言うには理由があり、日清オイリオとコラボの店だった。安くておいしいのがA級グルメであり、偽装表示の料理など、どんなに高くて気取っていてもランク外である。 あたりはすっかり暗くなり帰路についた。 |
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2014・01・29 「公共交通活性化法」改正へ |
国土交通省は、赤字で縮小が進む地域の公共交通網を維持するため、財政的な支援をする方針を決めた。これは公共交通全体を網羅した総合的な再編計画を作成した自治体を支援するものである。自治体では事業者や住民と共に協議会を立ち上げ、路線バスやコミュニティバス、鉄道といった地域の公共交通全体を整理、再編の計画をつくる。 その再編の内容は次のようなイメージとなる。 (1)赤字路線の維持を条件に採算性の高い路線を運航業者に一本化し、路線を再編する。 (2)コミュニティバスは民間との競合しない路線に特化し、各交通機関の役割分担を整理 再編によって直通便がなくなっても、乗り継ぎで不便にならないよう、ダイヤの調整や運賃の割引といった対策もするという。 |