スター名鑑 | 随筆のページへ トップページへ |
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私は映画の歴史百年余のうち、50年を観てきた。そこには常にスクリーンに映し出される輝くスターたちがいた。映画は多くのスターを生み、まばゆいばかりの光を放ち、そして消えていった。左の「世界スター名鑑」は、1978年の映画雑誌「ロードショー」の付録である。今から35年前になる。この名鑑の中で、すでに亡くなったスターは数十人にのぼる。2000年以降に亡くなったスターでは、キャサリン・ヘプバーン、エリザベス・テーラー、グレゴリー・ペック、チャールトン・ヘストンなどが思い浮かぶ。映画は、そんなスターたちの姿を永遠にとどめる。過ぎ去っていく時の流れを感じる訳だが、そんな中にあって1978年の名鑑と2013年の名鑑両方に載っている今だ第一線で活躍するスターたちがいる。このスターたちは、エネルギーに溢れていた時代から、年月を経てなお個性豊かな輝きで我々を魅了している。 |
1962年の作品で「渇いた太陽」という映画があった。その中で女優がこんなことを言う。「映画界から引退するところはどこにもない。忘却があるだけ。いっそ老けこむのはまだしも、もう若くないだけ」。女優という華やかさの影にある厳しい現実である。しかし1978年の名鑑の中で女優に注目してみると、2010年代以降もなお映画に出演し続けている女優が12人もいる。カトリーヌ・ドヌーブや、ジェーン・フォンダなどである。すばらしいことである。若い時はそれだけで輝いている。だが年月を経るごとに、そこにはその人からにじみ出る存在感が必要になる。ジャンヌ・モローはこう言った。「役者は役を演じる時、自分を隠すのではなく、さらけだすの」。女優として、永くスクリーンに映し出されるには、人間的魅力が条件といえる。 |
1978年と2013年のスター名鑑に載っている女優で、なおかつ2010年代以降も映画に出演している女優。
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「グリース」などで一世を風靡したジョン・トラボルタは、1978年名鑑は当然として、2013年度作品にも出演している。最近ではアクの強い役で活躍している。半世紀前には、そんな存在感で圧倒する役者が多くいた。ちょっと思い出すだけでもジェームズ・スチュワート、バート・ランカスター、リチャード・ウィドマークなど、強烈な個性の俳優は枚挙に暇がない。中でもアメリカ映画におけるジョン・ウェイン、フランス映画のジャン・ギャバンなどはその代表である。正義を貫く保安官・ウェイン、暗黒街のボス・ギャバン。観客を魅了していたのは、その偉大な存在だったといえる。個性では引けをとらないアンソニー・クインは、映画俳優らしいこんな言葉を残した。「私は映像の嵐の中で生きてきた。死ぬときは静止画面で消えるよ」。 |
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(1)サンドラ・ディー | (2)アン・マーグレット | (3)ジェーン・フォンダ | (4)クラウディア・カルディナーレ |
(5)ナタリー・ウッド | (6)アーシュラ・アンドレス | (7)ミレーヌ・ドモンジョ | (8)ビルナ・リージ |
(9)カトリーヌ・スパーク | (10)ショーン・コネリー | (11)アラン・ドロン、ジェーン・フォンダ 映画「危険がいっぱい」前売り券の半券 昭和39年作品 |