いじめ問題 | 随筆のページへ トップページへ File No.120722 |
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2012/07/23 掛け声だけでは何も変わらない |
今日の新聞に文部科学相がテレビで語ったという内容が載っていた。それによると「特に深刻な事案を学校や教委から報告してもらい、解決策を協議する窓口を設けることを検討する」「文科省からの指導助言を強化する」という方針のようだ。 おそらくこの対策では何も変わらない。時間の経過でまた相も変わらず、「注意深く見守る」という、事実上放置が暗黙の了解になっているだろう。なぜなら、文科省の対策は「学校や教委からの報告」がベースになっているからである。 教室をまとめる力がないから、教師がいじめのターゲットをつくる。泣いて相談しても「お前が我慢すれば丸くおさまる」と逃げる。こんな現場から、問題解決のための真剣な相談があるとは思えない。 いじめ問題が大きく報道されてから20年経った今、何一つ変わっていない。 教育の組織内に良識を求めても、もはや無理だということは我々でも分かる。 精神論では何も変わらない。教師、学校、教委などとは全く利害関係が無く、もみ消しなどできない強い権力を直接介入させるシステムを確立させることが、唯一悲惨な子供たちを救うことになる。 |
2012/07/25 掛け声だけでは何も変わらない(2) |
大津いじめ事件のテレビを見ていたら、校長と教育長が雁首そろえて記者会見をしていた。何を言っても“いじめ”を認めようとしない二人に記者からこんな質問が飛んだ。「では、何があれば“いじめ”と認めるのか?」。 これに対し、校長は言葉に詰まって、助けを求めるように教育長の顔を見た。教育長もまた、何も話すことができなかった。つまり、学校も教育委員会も、何があろうが“いじめ”を認めるつもりなど無いのである。 これは別の事件だが、いじめを受け亡くなった子供さんの親御さんが、情報開示要求をした。開示された学校の記録を見ると、事実とまったく違うことをでっち上げ、原因は家庭に問題があったということなっていたという。 こんな“でたらめ”が平然と行われている。こんな学校、教委からの報告を待っていても何も解決しない。文科省は「この問題を放置しないという強い意志を示すことが大事だ」というが、強い意志など半年も経てば、跡形もなく消えている。 |