福岡市営地下鉄 30周年記念フェスタ |
キーホルダー |
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グッズ類(クリアファイル、 キーホルダー、缶バッジなど) |
10月30日福岡市営地下鉄・姪浜車両基地で「地下鉄フェスタ」が開催された。今年は開業30周年の記念フェスタで、姪浜車両基地が5年ぶりに一般開放された。筑肥線の下山門駅で降りると、ほんの3分程で姪浜車両基地・西門に着く。あいにくの小雨模様だったが、すでに多くの鉄道ファンが来ていた。工場棟に入ると「床下見学」用の車両として1000系が展示してあった。それぞれ床下機器の傍には見学者の質問に応えるため係の人が配置されていた。 | 1000系車両 |
床下見学用として「Tc(1号車)」「M'1(3号車)」「M'2(5号車)」「T'c(6号車)」が用意され、それぞれの主要な床下機器についての説明が貼ってあった。難解な部分は係の人が丁寧に説明してくれる。1号車では「自動列車運転装置(ATO)」についての説明がされていた。これは、出発ボタンを押すと、自動的に加速、走行、ブレーキを繰り返し、次の駅に停車する。その誤差は1m以内だという。市営地下鉄では全線ATO運転をしている。(但し、筑肥線用として、手動用の機器も装備している) |
この「ディスクブレーキ」は、1号車(Tc)のものである。係の人の説明によれば、これを使用しているのは1000系の先頭車両のみとのことだった。(2000系、3000系にはない)。 中間車が電動車で、先頭車両と最後尾車両は、電動機が付いていないので自力で走れない。中間車(2〜4号車)には、150Kwの主電動機が付いている。各車両4台づつ、計16台で動かしているとのことだった。 |
制御装置について知識の無い私は、説明を聞いても十分理解できなかったが、だいたいこんなことだった。説明によれば、当初はチョッパ制御であったが、後にすべてVVVFインバータ制御に改造された。チョッパ制御は、ON・OFFを繰り返して出力を調整するのに対して、VVVFインバータ制御は、必要とする電力に応じて、スムースに効率よく供給できるという。インバータは家電品でも使われ、効率がよく省エネに貢献しているので、何となく解る?まあ、この程度でいいだろう。 |
これは電動空気圧縮機で、5号車に搭載されていたものである。高められた空気圧は、車両の扉の開閉や、空気ブレーキに使われる。1編成あたり2台搭載しているとのことだった。 ブレーキには、空気ブレーキと回生ブレーキがある。説明によれば、回生ブレーキは、モーターを発電機として使い、ブレーキをかけたときのエネルギーを電気に変える。発電した電力は架線に戻し、他の電車も使えるようにしている。省エネのため回生ブレーキを主に使っているという。 |
列車制御装置ATC |
説明によれば、ATCは先行列車との相対距離や路線の条件を的確に判断し対応する。先行列車との距離が狭くなったら自動的にブレーキをかけ、列車同士が衝突することはないという。このシステムを中国に輸出したいものだ。しかし、中国のことだから後で、これは中国で開発したものだ、などと言い出しかねない。 |
左の写真は「小型空気圧縮機(通称・ベビコン)」で、パンタグラフを運転台から捜査し、架線に接触させるための圧縮空気をつくる。 右がパンタグラフで、1編成に4台搭載している。「下枠交差式」という折りたたみ方式で、折りたたんだときの面積が小さいという。 |
左の台車は、先頭車両用で、電動機が搭載されていない代わりに、ディスクブレーキが付いている。写真は「車体上げ実演」で、先頭車両を台車に据え付ける直前の様子である。 右は中間車用なので電動機が搭載されている分、複雑になっている。これで車体を支え、100キロ近いスピードで走るのである。 |
これはメインイベント「車体上げ実演」の様子である。車体の重量は22トンある。車体置き台から、大型クレーンで吊りあげ、数メートル先に用意された台車まで移動し据え付ける。クレーン1台の能力は15トンで、2台使って吊り上げる。数名の係の人が、掛け声をかけ合いながら、慎重に、慎重に作業をしていく。その緊張感が見ている我々にも伝わってくる。吊り上げられた22トンの車両が、目の前をゆっくりと通っていく。その迫力はやはり、こういう機会でないと味わえない。 |
掲示には、重要部検査は4年に1回、全般検査は8年に1回実施する。車両の1編成(6両)の検査を約30日かけて行うと書いてあった。多くの客を運ぶ車両の点検であるから、安全には相当敏感である。掲げられていた「安全方針」「私の安全宣言」から充分それが伝わってきた。工場内には無事故の日数が掲げられていた。それは、1000日を超えていた。1000日前の事故も、ごく軽い事故だったが、念のため病院に行ったので事故扱いにしたという。こういう日々の積み重ねで、我々は安心して地下鉄に乗れるのである。 「安全方針」の最初に、次の言葉が掲げられていた。 「安全を全てに優先する」 |
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