新聞を読もう 随筆のページへ

トップページへ

File No.110519

私が今日、5/18(昨日)付け新聞をスクラップした内容は次の通りである。
項目 分 野 タイトル サブタイトル
(1) 政経一般 社会時評:高村薫 政治を将来を熟考するとき
(2) 科学 NASA駐日代表に聞く 日本の「HTV」大きな力
(3) 空・鉄・車 関空・伊丹空港を統合 運営会社の設立法成立
(4) 空・鉄・車 A列車で行こう 熊本−三角に観光特急列車
(5) エネルギー とことんわかる原発危機 放射線編A
(1)の高村薫さんの社会時評は、定期的に掲載される。この記事を読む時は、必ず蛍光ペンを片手に熟読している。 (2)はスペースシャトルが退役していく中、ISSへの物資輸送に日本の「HTV」が大きな力となる、と期待を寄せている。(3)は、かなり前から関西圏に3空港(関空、伊丹、神戸)、5本の滑走路が必要かと言われてきた。これでやっと関空の有利子負債の解消や統合の方向に向かって動き出した。(4)は三角線(みすみせん・JR九州)に新たに観光列車が投入される。水戸岡鋭治さんのデザインで、テーマは16世紀の南蛮文化だそうだ。「A列車で行こう」というネーミングもいい。(5)は放射線シリーズの2回目で、1回目はその影響について、今回は暫定基準について分かりやすく解説してくれている。

新聞業界は今、相当厳しいようだ。世の中のメディアは、インターネットの出現で激変してきている。若い人は、携帯電話やパソコンをネットにつなげて、興味のあるニュースだけかいつまんで読んでいる。若者の新聞離れが加速し、販売部数が減る一方のようだ。右肩下がりの経営環境で、人員削減はもとより、印刷、輸送、個別配達などを共同でやるなど必死である。しかし、新聞のコストパフォーマンスの高さは群を抜いている。わずか3000円あまりで、毎朝配達してくれる。その情報量は膨大で、今日の新聞も28ページある。先日、宮城県石巻市の「石巻日日新聞」が、アメリカの報道博物館に展示されるというニュースがあった。それは震災時に発行した手書きの新聞で、「極限状態で新聞を発行したジャーナリストの仕事を世界に紹介したい」ということだった。手書きでも発行しようとするジャーナリスト魂に頭が下がる。そういう人たちが新聞をつくっているのである。若い人たちに、本当に新聞の良さを知ってもらいたいと思う。

新学習指導要領は、ゆとり路線を大きく転換し、学習内容も学習時間もかなり増えるようだ。今年は小学校だけだが、順次中学校にも実施される。特徴のひとつに「NIE(教育に新聞を)」が挙げられる。読解力や表現力を伸ばすのが目的である。「情報リテラシー」という言葉がある。これは多くの情報の中から、必要な情報を取捨選択し活用する能力のことである。「消費者基本法」の第7条には「消費者は、自ら進んで、その消費生活に関して、必要な知識を修得し、及び必要な情報を収集する等自主的かつ合理的に行動するよう努めなければならない」となっている。知識を詰め込んで、テストでいい点を取るだけでは、自立した消費者にはなり得ない。今日スクラップした高村薫さんの記事はこう締めくくっている。「・・・私たちはいま、もう少し厳しい状況認識をもって、政治不全を憂えるべきときなのだ」。新聞を読んでいくうちに、自分の考えも確立されていく。批判精神で政治をめった切りにするのも、悪徳商法から身を守るのも、根本は同じである。NIEで大いに培ってもらいたいと思う。

そもそも私も新聞を読み、スクラップを始めたのは小学生の時からである。ある時、担任の女先生が「秋元君、世の中でどんなことが起きているのか、新聞を読んでみよう」と言ってくれたのがきっかけだった。当時、新聞紙はモノを包んだりいろいろ使い道があり貴重だった。私が切り抜きをすると実に使いづらかったはずだが、両親は何も言わず自由にやらせてくれた。それは先生が両親にも「新聞を読ませてあげてください」と言っていたのである。新聞は実に世界を広げてくれた。ひとつの事が分かると、今まですり抜けていた情報が立ち止まってくれる。もはや前期高齢者の私だが、そのときの女先生の指導が、実に有難いものだったと今にして思う。多くの人が定年を迎え、第二の人生を歩み出している今、生涯学習がクローズアップされている。新聞は勉強するという特別な意識もなく、肩ひじ張らずさりげなく生涯学習をサポートしてくれる。教育というのは、小学校のときの女先生の一言、そんなことなのかもしれない。
随筆のページへ トップページへ

2011/05/22
今日の「たかじんのそこまで言って委員会」で、沖縄の新聞の事を言っていた。沖縄には「沖縄タイムス」と「琉球新報」があるが、タイムスが朝日新聞、新報が毎日新聞と提携しているそうだ。この2紙はほとんどの沖縄県民の考え方を代表していない。それどころか、できるだけ早く日米安全保障体制を損ないたいと思っているという。沖縄の基地問題はこじれる一方である。新聞を読むときには、その新聞の思想がどのポジションなのか、踏まえたうえで読むことが大切である。私は大手新聞とその系列テレビ局のポジションを次のように考えている。
左翼← ← 思  想  右翼
朝日新聞 毎日新聞 日本経済新聞 読売新聞 産経新聞
テレビ朝日 TBS テレビ東京 日本テレビ フジテレビ
BS朝日 BS11 BSジャパン BS日テレ BSフジ
沖縄タイムス 琉球新報