新しい年を迎えたが・・・ | 随筆のページへ トップページへ File No.110108 |
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2011/01/28 菅首相は国債の格付けに「疎(うと)い」らしい |
アメリカの格付け会社S&P社が、日本の国債の格付けを引き下げた。これまでの「AA」から「AAマイナス」になった。財政が懸念されているあのスペインよりも下になった。問題は格下げの理由である。「民主党政権には債務問題に対する一貫した戦略が欠けている」としている。これに関する記者からの質問に対し菅首相は「そういうことには疎(うと)いので・・・」と言ったという。開いた口がふさがらん。 枝野官房長官は「市場の信用を維持するためにも、財政健全化を進めていく方針を徹底したい」と言った。しかし返す刀で、子供手当を2万円に増額の閣議決定である。民社党がいくら言い訳をしようがS&P社の判断は間違っていない。おそらく国民みんながそう思っている。口だけ達者だけでは誰も納得しない。増税しか頭にない与謝野馨を入閣させたことが全てを物語っている。 私は「順序として、まずプライマリーバランス改善に政治生命をかけてみては如何ですか」と書いたが、まさにS&P社はそれを指摘している。実行能力もなく、ただただばらまくしか能のない民主党では、増税しても何の意味もない。“ざる”にいくら水を注いでも何の足しにもならないのと同じである。今、腰を据えて取り組まないと、破たんした地方自治体と同じになる。 財政再建には、かなりの痛みが伴う。例え3分の2の国民が賛成する良い施策でも、極端な話3本実施すれば、全国民が何らかの不満を抱えることになる。(馬鹿な政治家は、庶民の味方を気取って批判することしか出来ない) それを納得させるのは、その痛みが必ずいい結果をもたらしてくれるという希望である。小泉政権時代のように、財政規律に対する確固たる信念など、今の民主党には全くない。 |