阿久根市
(あ く ね し)
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File No.100808

 このところ鹿児島県阿久根市が新聞紙上によく登場する。昨日の新聞にも、総務省の要請で、鹿児島県知事が状況を報告したと出ていた。報道内容をみると「市長が専決処分を乱発している」とか、「民主主義の原点である議会を軽視している」とか、どうも竹原市長に不利な記事が目立つ。ところが、経緯や状況をよく調べてみると、その実態はずいぶん違うようだ。法律を順守しなくてもいいとは言わないが、そこに至るにはそれなりの理由がある。しかもそれは竹原市長が、阿久根市の将来を見据え、市民のためにはどうあるべきかを考え、確固たる信念のもとに行動した結果なのである。竹原市長は、最初に市議になった時から信念は一貫しており、その軸は今も微動だにしていない。戦っている相手は、市議会であり、自治労である。相手を聞いただけで、なるほどと納得してしまいそうだ。市議会が正常に運営され、建設的な議論がなされる場であれば、あえて専決処分などという必殺技を繰り出す必要はない。市職員の給与を公開しなければならない危機的状況を、みんなが理解しているなら、あえてクビにする職員を出すこともない。

 先日、これも市長の専決処分で副市長人事がなされた。竹原市長が、この人ならと選んだのは、元愛媛県警の巡査部長だった仙波敏郎氏である。この人がまた、聞けば聞くほどすばらしい人である。愛媛県警の裏金づくりを断固拒否して、一生冷や飯を食わされたようである。転勤に次ぐ転勤や、一切仕事を与えられず一日中机に座らされたりと、ありとあらゆるパワハラを受けてきた。しかし、仙波氏は定年まで一貫して信念を貫き通し、これまたその軸は微動だにしなかった。竹原市長に「市民のために仕事をしてほしい」と副市長を要請されたとき、仙波氏はこう言った。「是々非々の立場で意見を具申していきたい。抵抗勢力になるかもしれない」。竹原市長は、側近をイエスマンで固める気など毛頭ないのである。本当に阿久根市を良くしようという議論なら、おおいに戦わせるつもりなのだ。議論を避けているのではなく、市議会が議論をしないのである。仙波氏は竹原市長について「市長はただただ市民のためにと、それがすべて。こういう人はいないというくらい衝撃的でした」と話す。まさに「類は友を呼ぶ」である。

 昨今、新聞紙上を騒がせているのが「政務調査費」問題である。エンドレスのモグラ叩きのように、あっちからもこっちからも湧き出てくる。その内容を見れば、それが税金で賄われているという自覚など全くないように思われる。使わにゃ損という感覚のようだ。ある議員は「私立学校実態調査」「景気動向調査」と称して、ふぐ料理店や焼き肉店、イタリア料理店などの飲食に使ったという。改選前に駆け込みでパソコンを買って、落選しても戻さない。不適切な使途を追及されると「関係のない領収書が紛れ込んでいた。指摘されたものはきちんと返金する」と反省の様子も無い。これではまるで泥棒して捕まったら、返せばいいんだろと開き直るに等しい。官能小説を買ったやつなど、業務上横領で刑事告訴したいくらいだ。こういう議員の存在そのものが、税金の無駄遣いである。阿久根市も当然そういう問題は出ている。視察旅行と称して別府温泉に行ったり、タイの観光地に行ったりしていたという。竹原市長は市議についてこう言っている。「間違いなく楽な商売」「人はカネを貰いすぎると他人の痛みに鈍感になる」。

 阿久根市職員の半分以上が年収700万円以上で、市の税収20億円に対し、人件費だけで24憶円が支出されているという。さらに、市民の平均年収が200〜250万円という背景もある。そこで竹原市長は、全職員の給与を1円の単位で公開し、各課にはその課でいくらの人件費がかかっているかを表示した。ところが、この張り紙を全部剥がして回った職員がいた。市長はこの職員を懲戒免職にしたが、この職員の後ろには自治労がついていた。市議会にしても同じで、たとえば「市議会議員の報酬を日当制にする条例」など、市財政の状況をみれば当然のことのように思うが、議会に提案すると否決されるという。市議会側が声高に叫ぶ「短絡的な議会制度の無視」は、実はまるで正反対のように思える。竹原市長は「今、我々が地方でやっている民主主義は、本当に正常に機能しているのか。そのことを訴えたい」と言う。竹原市長が正常化に成功すれば、こういう首長のいる地方自治体こそ、地方分権で国の権限と財源を移すだけの価値がある。阿久根市役所の市長室の前で、大きな旗を振って応援してこようか。

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2010・09・11 地方議会はどこも似たようなもの
 名古屋市では、市議会リコールの署名集めをやっている。市長が公約に掲げたのが(1)市民税10%削減の恒久化(2)議員定数を75人から38人へ半減(3)議員報酬を1600万円から800万円に半減(4)地域委員会の復活などである。議会の否決に対して、これを達成するためには解散しかないと戦っている。地方議会は、どこも似たようなものである。長野県知事に田中氏が当選した時も、テレビカメラの前で知事の名刺を握りつぶした議員がいた。議会としては、右を向いとけと言ったら、次に何か言うまでずっと右を向いているような市長がベストだろう。福岡市も市長選がある。福岡は「博多港開発」の“けやき・庭石事件”に象徴されるような前科がある。この議会に敢然と立ち向かえるような人物が望まれるが、どうみても無理だろうと思われる候補者もいる。

2010・08・11 謎かけをひとつ:「政治屋」とかけまして
 「政治屋」とかけまして、何と解く?
 整いました〜

 「政治屋」とかけまして、「大学生」と解く
 その心は
 入る(入学・選挙)時だけ一生懸命です。

本来、大学は最高学府として、必死にむさぼるように学問を身につけるところである。政治家も、当選後は粉骨砕身、市民、国民のために働かなければならない。ところが政治屋は「間違いなく楽な商売」だという。選挙では、夢物語を声をからして必死に語り、当選すると、うまくだませたと後ろを向いて舌を出す。公僕などという言葉はいまや死語。さあ税金の横流しでもするか、物見遊山にでも行くかと、大いに議員ライフを楽しむのである。

2010・08・12 橋下府知事、阿久根市長について語る
 橋下府知事は定例記者会見で、竹原阿久根市長について、「考え方は大いに尊敬している」「大阪市役所が職員のために使っているお金を、竹原市長のように市民に還元しないといけない」「阿久根市長が大阪市長になったらすごいことになる。大阪市が一番必要としていることだ」と語った。やはり竹原市長の、市民のためにという信念には、みんなが共感する。大抵の地方議会は、何の波風も立たず、平穏に進んでいる。ところが阿久根市に見るように、どんな小さな地方自治体でも、議会が紛糾したら、必ず大きなニュースになる。つまり逆にニュースにならないのは、大抵の議会がなれ合いで、いいように運営されているという証拠でもある。

2010/08/22 民主党に政権を取らせたのは、痛恨のエラーだ
民主党 カン(菅)、カン(菅)、ガクッガクッ おー、ざわわ(小沢が、ざわわ、ざわわ)
「気合だ、気合だ、気合だ」と見当違いもはなはだしい。今「気合」を入れるべきところは何処なのかが、まるで見えていない(見ようとしない)。このバカ者どものバカ騒ぎを見ていると、議員の数は、半数でもまだ多い。

2010/08/19 今年の「科学を語る会」の統一テーマはミクロからナノの世界
毎年、統一テーマに基づき、その分野の権威から、最先端の話が聞ける貴重な講座である。私のような一般のものにとって、こういう機会はそうそうあるものではない。毎年、欠かさず聴講している。今年(2010年度)の統一テーマは「ミクロからナノの世界」。私たちが想像しえないような超々ミクロの世界に、どのような挑戦があり、どのような成果がもたらされたのか興味は尽きない。
第一回 2010・09・04(土) 13:30〜15:00
テーマ :電子顕微鏡で見るミクロからナノの世界
第二回 2010・11・13(土) 13:30〜15:00
テーマ :半導体ナノへの微細化の進展と日本半導体の盛衰
第三回 2011・02・05(土) 13:30〜15:00
テーマ :ミクロな生命の世界、ミトコンドリアの動きを追う
 会場:九州エネルギー館(福岡市中央区薬院4-13-55) Tel.092-522-2333