外野応援デビュー

〜いざゆけ、炎の若鷹軍団〜
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File No.090325

昨日(3月24日)、プロ野球オープン戦「ホークス×タイガース」の試合を福岡ヤフードームに観に行った。私は以前から、外野席で応援したいと思っていた。かなりハードだと聞いていたので、体力との勝負は覚悟の上だ。開場の30分前に8番ゲートに到着。応援グッズを携え、いよいよ外野応援デビューである。外野席に入ると、毛足が長くクッション性が高くなった新しい人工芝が目の前に広がる。打球が失速し、止まるそうだ。新聞にも、本多選手がバントの練習を何度もしていたと出ていた。外野席は熱狂的なファンが多い。顔見知りも多いようで、握手などしている。5時すぎ、ホークス選手が守備練習に入ると、太鼓にトランペットが始動。「いざゆけ、若鷹軍団」の応援が始まる。応援団長みたいな人が、お立ち台に上がって指揮する。何も分からないが、とにかく周りの人に調子を合わせて応援する。見よう見まねで、何とかなるものだ。なーに、上手い下手より、心意気だ。

今日、テレビの「笑っていいとも」のゲストは石橋貴明さんだったが、貴さんいわく「160キロのボールはもう凶器ですよ。ドンッとくる」。バッティング練習時、ホームランボールが、外野席にポンポン立て続けに飛び込んできた。そのうちの一つが、ほんの1メートルそばに弾丸ライナーで飛び込んできた。よく、ホームランを打ったとき「突き刺さる」という表現をするが、まさにその通り。「ドンッ!」という音と同時に、ハネ返る球がまたすごい。確かに凶器である。始球式は、何と「K−1の武蔵」だった。それを知ると場内はどよめいた。さて、いよいよ試合開始である。ホークス攻撃の時は、全員立ってバッター一人一人に大声援を送る。4回裏2アウトながら、バッターは松中。「ホームラン!ホームラン!のーぶひこー!」の大声援。期待に応えて、二塁打を打った。後続は絶たれたが、大いに盛り上がった。阪神攻撃時は、ゆっくりして体力を温存しないと、こりゃ最後まで持たないぞ。

昨日のハイライトは、何と言ってもラッキー7の攻撃だ。「いざゆけ、若鷹軍団」の大合唱とジェット風船が乱れ飛ぶ。3番松田からの攻撃。松田が二塁打を放つ。そして、まってました4番・松中。スコアボードには、AVE.444、HR4と、4が四つ並んだ。これは恐らく、二度とお目にかかれない貴重なシーンではないかと、しっかり目に焼き付けた。松中、内野ゴロの間に、松田は三塁に。小久保はフォアボールで歩き、1アウト1,3塁。ここでアギーラが、値千金のライトオーバーのヒットで、同点に追いつく。「ばんざーい!ばんさーい!ばんさーい!」と万歳三唱。7番三振で2アウト2,3塁。8番高谷に代わって中西。ここで中西がレフト前ヒットで逆転。またまた万歳三唱。続く森本もレフトオーバーのタイムリー二塁打で点差を広げ、阪神を突き放す。外野応援席は最高潮に達し、なおも続くホークス怒涛の攻撃。ここでなんと、練習を重ねていた本多が、バントヒットで出塁する。大技、小技織り交ぜて、ホークス、向うところ敵なし。7回は一挙4点のビッグイニングになった。

「若い者には負けない」などと言うのは、単なる強がりである。あっさり「若い者には負けます」。私が応援していた付近を見回すと、意外に子供づれが目立った。前には、4歳とまだ1歳になるかならないかの赤ちゃんを連れた夫婦二人。夫婦二人と4歳の子供は、ホークスのユニフォームを着ていて、熱狂的なファンのようだ。この子供の応援は、しばし見とれるほど見事だった。さすがに1歳の子供の方は、眠くなったようだ。ところが何と、お母さんは、応援のリズムでやさしく寝かしつけている。この大騒音のなか、すやすやお休みである。きっとこの子たちの細胞には、この応援の音とリズムがしっかり刻み込まれるに違いない。生え抜きのホークス応援団の出来上がりである。試合終了で、万歳三唱。マスコットが出てきて、応援席には白い風船が飛ぶ。ドームの明かりが消され、花火が勢いよく上がった。「いざゆけ、若鷹軍団」の大合唱。そして、公式セレモニーソング、藤井フミヤさんの「勝利の空へ」が朗々と場内に流れ、応援席は勝利に酔いしれた。

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日付 選手 出来事
2009・04・01 多村 右肩痛で2軍へ
2009・04・03 松田 右手骨折
2009・04・04 新垣 体調不良。(代わりに登板した大場は、3回1/3でKO、2軍落ち
2009・06・02 和田 左ひじ炎症で登録抹消
2009・06・03 大隣 交通事故で左手小指を痛め登録抹消