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File No.090117
試運転中の九州新幹線・新車両 (2009・01・13博多駅にて撮影)
追伸:2009・02・26 直通新幹線の列車名決定 新列車名はさくら

九州新幹線の新車両を、博多駅で撮ってきた。2011年から「新大阪−鹿児島中央」間を四時間で走る車両である。N700系がベースになっているが、全車両に動力を持たせている。去年の10月から試験走行をしているが、この日の案内板には「回送 940号」と表示されていた。新大阪まで直通運転なので、車両には「KYUSHU」「WEST JAPAN」の文字が金色のラインとともにデザインされている。先日発表された新800系の車内は、和風を強調し金箔なども使ってかなり豪華になっていた。新車両もこんなイメージになるのだろうか
(注1)。今、博多駅は新駅ビル建設真っ最中で、もう一部鉄骨も組みあがってきている。私が撮影したのは、11番ホームだったので、外の工事中の様子がよく見えた。新駅ビルには、阪急百貨店や東急ハンズの出展も決まっている。デイトスも全面改装のため今閉店セールをしている。博多郵便局も商業ビルに立て替えが決まった。博多駅は槌音高く2011年九州新幹線全線開業に向け突き進んでいる。

2011年と言えば、太陽活動の極大期にあたる。前回が2000年で、11年ごとに(注2)極大期を迎える。太陽表面の爆発で放射された強烈な太陽風が地球にやってくると、地球の磁場は乱され、電子機器などに大きな影響を与える。放出される粒子の質量は毎秒約100万トンにもなるという。きれいなオーロラが見えるなどと喜んではいられない。このハイテクの世の中で、電子機器が使えなくなり、GPSが使えなくなったら、全てがマヒしてしまう。ごく身近なもので言えば、携帯電話やカーナビなどもそうだ。そんなに極端なことにはならないとは思うが、2011年の規模はかなり大きく、前回の1.5倍とも聞く。以前、太陽観測衛星「ひので」がとらえた、黒点付近から噴出している映像が報道されたことがあった。もともと「ひので」は、太陽の爆発の仕組みなどを解明し、地球への影響を予測したりするのが目的である。地球の磁場が乱れ、磁気嵐などを起こす詳しいメカニズムを解明し、2011年の極大期に向け、その成果を見せてくれることを期待したい。

政界で昨今話題になっているのが、2011年に消費税を引き上げる、上げないの問題である。消費税を上げる前に、国民が納得するだけのことをやってほしいものだ。道路族の先生方は焼け太りで"勝どき"をあげ、経済の危機に"渡りに船"の財政出動で「骨太方針」は吹き飛び、公務員改革はどこに行ってしまったのか。次の世代につけをまわして、今がよければそれでよし。金が足りなければ税金を上げればよしでは納得いくはずもない。だいたい早ければ2011年には憲法改正の国民投票が行われるはずではなかったのか。諸改革と同様に、憲法改正論議も雲散霧消している。ソマリア沖に自衛隊を派遣するという新聞の見出しに「武力で抵抗時・9条との整合性 課題」となっていたのを見たときは、本当にため息がでた。「世界の常識は、日本の非常識」「日本の常識は、世界の非常識」。"憲法9条を世界遺産に"と言う意見があるが、大いに「賛成」だ。さっさと過去の遺物として祭り上げ、新しい憲法で、中国の艦船が尖閣列島をわがもの顔にうろつくのをやめさせくれないか。今のままでは、領土や海洋権益すら守れない。

前回、2011年開始の"地デジ"について書いたが、これに伴ってもう一つの2011年問題がある。一気に薄型テレビに買い換えるということは、廃棄するブラウン管テレビが大量に発生するということでもある。聞くところによれば、数千万台が廃棄されるという。今でも不法投棄が問題になっている訳だから、移行直前になったらどうなることか。都市鉱山大国としては、希少金属の回収を最大限やるべきだろうが、最終処分で地中に埋めれば、有害物質による汚染で、新たな環境問題が発生しかねない。地球規模で考えれば、外国に持っていけば済むという話でもない。さて、どうしたものか。国の方針で実施する地デジであるから、国で面倒見てくれという意見もあるが、くれぐれも、"汚染米"の二の舞だけは御免こうむる。

こうしてみると2011年は、なにやらエポックな年になりそうだ。この胸のザワザワ感は、もしかすると他に何か起きる予感かも・・・・!?。
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(注1)追伸2009・02・26 新車両のデザインコンセプトは次のように発表されました。

日本の伝統文化が色濃く残る関西圏と九州圏を結ぶ新しい新幹線として、日本的なもてなしの心地よさを表現

客室内及びデッキ部のデザイン
グリーン席 指定席 自由席
深みのある重厚感を漂わせた古代桜(こだいざくら)調の木目 落ち着きのある優しさを漂わせた朱桜(しゅざくら)調の木目 柔らかな雰囲気を漂わせた若桜(わかざくら)調の木目


(注2)現在は11年周期ですが、10世紀頃は9年周期、15〜19世紀は14年周期と、太陽の活動に活発な時期とそうでない時期があるそうです。


2009年2月5日 西日本新聞
東北新幹線 なが〜い新顔
最高320km、2011年3月導入へ
 JR東日本は3日、東北新幹線八戸−新青森が2010年12月に開業した後に導入する新型車両(E5系、十両編成)のデザインを発表した。この車両で、フランス国鉄の高速列車・TGVと並ぶ最高時速320kmの運転を予定している。
 新型車両は、車体の上半分が緑で下半分が白。真ん中を横にピンクのラインが走るデザイン。運転席がある前方は空気抵抗を減らすため大きく傾斜している。十号車には従来のグリーン車よりも座席間隔が長い「スーパーグリーン車(仮称)」も登場する。
 10年12月に従来型車両で八戸−新青森を開業した後、11年3月までに新型車両を3編成導入。12年度末には、東京−新青森間を最高時速320km、3時間5分で結ぶことを目指す。
 15年度末までにさらに55編成を順次入れる。将来的には新青森−新函館延伸にもこの車両が活躍し、現在最も古い200系車両は廃止される見通しという。