ボイジャー1号 銀河系探査へ
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米国の惑星探査機「ボイジャー1号」が、太陽系の外に出た可能性があると報道されていた。現在、ボイジャーは、地球から135億キロのところを飛行している。と言ってもピンとこないが、これは、地球と太陽間の距離の約90倍(90天文単位)に相当するそうだ。太陽圏の末端は、「太陽風」(太陽から放出される高エネルギー粒子の流れ)の及ぶ限界点ターミネーション・ショックと呼ばれている。ボイジャー1号は、今まさにそこを通過しようとしている。そのこともさることながら、私は、人間の身近な単位である26年という時間で、太陽系の外に出られるという事に妙に感動している。

当初、木星と土星探査を目的に、打ち上げられたボイジャー1・2号機は、設計寿命は5年だったそうだが、現在でも十分な原子力電池があり、機体に問題が発生しなければ、2020年まで観測が続けられるという。人間の作ったものが、いよいよ太陽系を超えて初めて銀河系に入る。未知の情報を手に入れるというエポック・メイキングな出来事に、関係者ならずとも、送られてくる情報は、期待をもって待たれるところである。更にボイジャーは、地球からのメッセージとして、多くの画像や情報も積んでいる。可能性の問題は別にして、地球外知的生命体との遭遇も合わせて期待したい。

宇宙に関する最近のニュースがもう一つある。それはハワイにある「すばる望遠鏡」である。すばる望遠鏡が、いままでに発見した中でも、最も遠い約128億光年のかなたにある銀河を発見したというニュースだ。光が地球に届くのに128億年かかるということは、我々は128億年前の光を見ていることになる。これは宇宙が出来て9億年後状態だそうだ。このところ、同望遠鏡は、次々と記録を更新し、前回の発見を約360万光年上回った。これで、世界で見つかった遠方銀河10個のうち、第5位以外のすべてを発見したというから“すごい”。科学や技術の発達は、次々と新しい世界を我々に提供してくれる。

去年NASAは、地球から40光年離れたところに、太陽と似た星があり、その周りを木星のような大きな惑星が、木星と同じような起動でまわっていると発表した。太陽系の外にある惑星の中で、太陽系に最も似ていて地球のような星が存在するのではないか、という期待を抱かせるものだった。そういった地球外生命体を求め、宇宙を解明しようとする人類の最終目的は、人類が生き残るためである。地球の現状を見るに、永遠に地球で生き続けることが困難なのは明らかである。宇宙開発のスピードと、地球滅亡のスピードとの競争となれば、軍配はどっちにあがるのだろうか。人類の「The Great Escape」は・・・・


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追伸:平成25(2013)年09月13日
ボイジャー1号・太陽圏離れ星間空間に
NASAの発表によると、無人探査機ボイジャー1号が、昨年8月25日頃太陽県を離れ「星間空間」に入ったという。ついに人類がつくったものが太陽圏を離れたのである。「星間空間」とは、恒星と恒星の間の宇宙空間のことであるが、ボイジャーはこの空間の観測データを電力がある限り送信してくる。その電力は搭載している原子力電池が2020年頃までは供給可能のようだ。だが、電力が尽きたとしても、人類が存在したという証が、永遠に宇宙空間を飛び続けることになる。たとえ人類が滅びたとしてもである。





追伸:平成22(2010)年12月14日
ボイジャー1号、33年かけ太陽系の果てに
1977年にNASAが打ち上げた「ボイジャー1号」が、「太陽圏」の端に近づいている。同機は現在太陽から約170億キロの位置のある。NASAによれば、「ボイジャー1号」が観測している「太陽風」の速度がゼロになったという。これは太陽から吹き出す太陽風が届く端を意味している。まさに今、ターミネーション・ショックに到達したのである。秒速17キロで飛行中の「ボイジャー1号」は、あと4年で太陽圏を脱出するそうだ。

追伸平成16(2004)年2月4日読売新聞
酸素と炭素を含む太陽系外の惑星
米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙局(ESA)の研究チームは二日、ハップル宇宙望遠鏡が、大気中に酸素と炭素を含む太陽系外の惑星を発見したと発表した。大気に両元素を含む太陽系外惑星の発見は初めて。木星のように厚いガスに覆われた巨星で、恒星に近い灼熱の環境のため、残念ながら生命が存在する可能性はほとんどないが、研究チームは「何光年も離れた太陽系外惑星でも大気の科学分析が出来ることが証明され、将来的に生命の検知にもつながる」としている。この惑星は、ペガサス座の方向にある地球から百五十光年離れた恒星の周囲を回っており、「オリシス」と呼ばれている

追伸:平成16(2004)年3月16日毎日新聞
太陽系10番目の惑星「セドナ」・・・冥王星の外側周回

米航空宇宙居(NASA)は15日、冥王星の外側の軌道を公転周期1万500年で周回する太陽系で最も遠い惑星状の天体をカリフォルニア工科大などの研究チームが発見したと発表した。直径は冥王星の約4分の3と確定され、NASAは「1930年に冥王星が発見されて以来、最大規模の天体」と指摘している。 新天体はイヌイット(エスキモー)の言葉で北極海の生物創造の神を意味する「セドナ」と名付けられた。太陽の熱が届かない極寒の天体とみられるためだ。研究チームを率いる同工科大のマイク・ブラウン准教授(惑星天文学)によると、セドナは昨年11月14日にパロマー山天文台(カリフォルニア州)の望遠鏡で初めてとらえられ、NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡などで太陽系内の天体と確認された。 地球からの現在の距離は130億`b。これまでに確認された太陽系で最も外側の惑星である冥王星の3倍遠い。軌道はだ円で、太陽から最も離れた地点では1300億`b(地球と太陽の距離の約900倍)に達するという。 セドナの直径は1700`b程度とみられ、太陽系内では火星に次いで赤い色をしている。太陽から遠く離れていることから気温はセ氏で氷点下240度以下と推定される。セドナから見た太陽は明るい星のような大きさで「ピンの頭で隠れてしまうほど」(ブラウン准教授)という。また、月のような衛星を伴っている可能性もある。 ブラウン准教授はセドナの質量などを踏まえ、「惑星と呼ぶのは適切ではない」としており、小惑星の概念である「プラネトイド」と分類している。冥王星についても惑星と呼ぶのを疑問視する声が依然強いことから、セドナも惑星と小惑星の中間に位置付けられそうだ。

“惑星”には異議も

 発見について、「10番目の惑星ではないか」と期待する声がある一方で、国立天文台の渡部潤一助教投(惑星科学)は「天体の規模が小さいうえ、同じ軌道上に類似の小天体がある可能性がある。惑星とするのは難しいのではないか」と話す。 波部助教投によると、惑星とは太陽を周回する軌道を占有する天体のことで、それ以上の明確な定義はない。太陽系には九つの惑星が確認されている。しかし、9番目に発見された冥王星の場合、その後、軌道周辺に多数の小惑星が見つかったため、「惑星とはいえない」と異議を唱える天文学者も少なくない。 渡部助教授は「観測技術の進化で、今まで見えなかった太陽系の外縁部を確認できたのは大きな成果だ」と指摘している。

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