ジグソー・パズル 随筆のページへ


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ジグソーパズルに「ミルクパズル」というのがあるのを知っているだろうか。ただ単に真っ白な長方形のパズルである。気が遠くなるような単純作業が待っている。姉妹品に「コーヒー牛乳パズル」というのもあるというから、需要はあるのだろう。ジグソーパズルの楽しみは、なんと言っても波状攻撃のごとく完成していく絵の様子や完成時の達成感にある。その楽しみを剥奪した「ミルクパズル」はジグソーパズルファンに対する挑戦であろうか。ただ、無数の中から一つが、ピタッとはまったときの、フィット感だけはあるということだ。

一ヶ月ほど前1000ピースのパズルを購入した。大きさは1000ピース位が一番良い。あまり小さなものでは、やりがいもないし、パズル本来の面白さも分からない。かと言って大きすぎるとこれまた戦意を喪失しかねない。過去2000ピースは挑戦したことがある。絵柄は「風とともに去りぬ」でクラーク・ゲーブルがビビアン・リーを抱きかかえているものだった。絵柄にもよるが、やはり2000ピースは手強い。

さて、1000ピースのパズルで一体何回当てはめる作業を繰り返すのだろうか。半端ではないことだけは確かである。当てはまる確率を50%としよう。1ピース当てはまる毎に0.5回減っていくことになる。だから最初は1000ピースで500回目、次は999ピースで499・5回目・・・となる。そうするとこれを累計すればよいから最初の500回と最後の1回をプラス、499.5と1.5をプラス・・・・していくと501が500できるから(500+1)*500=250500回となる。つまり、約25万回ひたすら当てはめ続けるわけである。(この式が違っているなら誰か指摘してください)

パズルは、完成後ポスターのように部屋に飾ることで、より充実感も増すから絵柄は、その人の好みが強く現れる。店頭には「イラスト」「アート」「風景写真」「動物」「キャラクター」「花」「地図」などなどたくさん並んでいる。今回購入した絵柄は「本郷の滝桜」である。奈良県にある樹齢300年の見事な桜を、プロのカメラマン撮ったものだ。それは見事なもので、妻は奈良県なら行けそうだし、ぜひ本物を鑑賞したいと言っている。

今回は見事な絵を前に、なぜか私は戦意を喪失。普通は顔とか、建物とか特徴のあるものに注目してピースを探す訳だが、今回はいけません。私には「ミルクパズル」みたいに見えた。と言う訳で今回はただひたすら妻にお願いした。
そこで妻の手順を披露しておこう。「ミルクパズル」ではないので、まず最初にすることは分類である。外枠のものは、どれも位置確定が簡単である。角に相当するピースと辺に相当するピースは一番先に抜き出す。(ここだけは私も少し手伝った。ちょっと調子よすぎたかな(^_^;))次に5〜6個の箱を用意する。大まかに色分する。ややもすると小分けになりがちだが、あくまでも大分類である。あとは、ピースの型と絵柄を見ながらひたすら当てはめていく。しかし、妻いわく絵と、ピースの色・形を注意深く見るとかなり分かるらしい。だから完成した後、もう一回崩してやり直すなら、かなり早く完成すると言っていた。見事完成した「本郷の滝桜」はインテリアとして居間に置いている。いつか本物を鑑賞に行こう。


file-No. 020702




完成したパズル


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2015/09/05 ジグソーパズル「牛乳」