野球の打率について

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野球のデータで最も、ポピュラーなのが「打率」である。「打率」「本塁打」「打点」の3部門でトップになると「三冠王」と呼ばれる。この3部門を記載する場合、最初に来るのは「打率」である。ということは、勝つ為に一番重要な指標と言う事に他ならない。

プロ野球においてよいバッターかどうかの認識は、3割打てるかどうかが目安である。ちなみに、巨人軍における昨年(98年)のトップ3をあげるならば @清水 3割1厘 A高橋 3割丁度 B元木 2割9分7厘 である。新人賞は惜しくも逃したものの高橋選手は立派である。今年(99年)も「打率」だけでなく「本塁打」「打点」も好調にとばしている。

ところで、打率について私が常々思っている事がある。それは、「なぜ3割打つとすごいのか?」である。そこで3割バッターと昨年の巨人軍のチーム打率2割6分7厘を比べてみよう。比較を単純にする為に、「3割」と「2割7分」で比較してみよう。3割という数字は、具体的に言うと「100回打席に立って30本ヒットを打った」ということである。ところが巨人一軍でプレーする選手は、平均「100回のうち27本ヒットを打てる」だけの実力がある。なんと100回打席に立って、打ったヒットはたかだか3本しか違わないのである。

なのに、なぜこうも扱いが違うのだろう。そこで、こう考えれば納得がいくというものを考えてみた。まず、投手の投げる球の「難易度」が「レベル1」から「レベル100」まであると考える。一軍の選手は皆「難易度レベル27」までは確実に打てる実力がある。ところが、「レベル28」はどう頑張っても打てないのである。そこで3割バッターの登場である。高橋選手だと、「レベル27」はおろか「レベル30」の超々難しい球を「確実に」「必ず」打てる実力がある訳である。

適切な例ではないが、ファミコンで、私がどんなに頑張っても、何度挑戦しても子供のレベルに達しないのに似ている。要は、たった3本だが、その中身が全然違うと考えれば納得がいく。「たかが3本、されど3本」である。


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