【サンクレメンテ島(カリフォルニア州)十四日発ロイター=共同】米当局は十四日、ポラリス弾道弾の水中からの発射に成功したと発表。原子力潜水艦からの発射用に設計されたポラリスは、この実験の結果、実用化に近づいたと述べた。ポラリス発射は三月二十七日にも行われたが、装置の不備で失敗。十四日の発射が最初の成功となった。
注 米海軍のポラリスはすでに射程千四百`の飛行に成功、また水中からの発射実験にも成功しているが、今度成功したのは水中から圧さく空気で発射し、さらに空中でロケットに点火するという実験である。なおポラリスは本年末に実戦化の予定。
英、ポラリス供与要請を考慮か
【ワシントン十四日発ロイター=共同】米国務省は十四日『英国は米国にたいし、後刻米国の中距離弾道弾ポラリスの供与を求めることになるかもしれないと通告した』発表つぎのように述べた。
この問題について米英両国間ではまだ了解を取りつける段階にははいっていない。しかし中距離弾道弾供与要請の問題はNATO(北大西洋条約機構)の中ですべて討議されており、英国の要請もこのNATOでの検討の結果に照らして考慮することになろう。
【ポラリス写真の説明】
サンクレメンテ島沖のエンジンテストで、水中の発射管から圧さく空気で発射される第一段ロケットの点火で上昇を始める米海軍の潜水艦用ミサイル・ポラリス。このテストで第一段ロケットは約五秒間働き、約五百五十b上昇のあと海中に落下した。=AP
【右の写真の説明】
ソ連の宇宙ロケット“メチタ”
1959年1月2日打ち上げられ、飛行時間34時間で月表面から6000`の地点を通過、1月7日に太陽を回る史上最初の人工惑星となった。
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