新幹線:博多総合車両所 随筆のページへ

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FileNo.060604

気候もいい、天気もいい。と言う訳で前々から行ってみたいと思っていた新幹線「博多南」に出かけることにした。博多駅までの交通手段は都市高経由のバス。いつものことだがバスに乗ると最後尾の席に座る。なぜなら、乗ってくる人を観察するのにいいからだ。何もすることのないバスの中では、人間ウォッチングをしていると飽きることがない。この日は私の一つ前の右側席に熟女が座った。少々皮下脂肪が気になる体型だ。バッグや着ているものは少々派手である。ぬぬっ!よく見ると目の周りが黒ずんでパンダ状態になっている。んっ!これは「DV:ドメスティック・バイオレンス」に違いない。旦那は建設関係の自営業。小さい会社ながらも社長である。金なら少々ある。今日は“憂さ晴らしに天神で買い物してやる〜”と出かけてきた次第である。むむっ!パンダ熟女の熱視線。「その射るような目、痛うござる。なにとぞお見逃しくだされ」。と思ったら、拙者の自意識過剰でござった。天神でさっさと降りていった。でも熟女って何故バッグ、手提げ、紙袋と三つも持っているんだ?帰りはこれに買ったものと、スーパーの袋が加わり、クリスマスツリー状態になる。「パンダ熟女」が「もみの木熟女」に変身するのだ。

博多駅に着いた。まずは腹ごしらえだ。いつも決まって地下の「大福うどん」を食べる。福岡のうどんは、つるんとして喉ごしがよく一気に食べるのがいい。よく行くうどん屋では前原道路沿いに「一番うどん」という店がある。ここには「たかのつめ」が置いてある。これを2〜3本入れて一気に食べるのがまたうまい。さて、博多駅に来たらまずはデイトスにある文具店「SOHO」をチェック。赤のエナージェルを使い終わったので買おうと思ったが置いてなかった。帰りに天神に寄って買って帰ることにする。博多駅は2011年に新博多駅ビルが開業する。ここに入るデパートは現在の「博多井筒屋」に替わって「阪急百貨店」が出店するそうだ。阪急百貨店の進出には、伸び悩み状態の天神も相当気にしている。阪急といえば今話題の・・・・といってもこちらは電鉄の“阪急”である。数日前から東京地検が村上ファンドに強制捜査や事情聴取をするという噂が流れた。阪急のTOBに応じざるを得ない状況になったようだが、それでも700円くらいで手に入れた株で450億円という膨大な利益を得るらしい。村上ファンドのやり方を見ていると、「総会屋」や「インテリやくざ」“もどき”である。勝ち逃げは許さん。国外逃亡などもってのほかだ。

新幹線の基地が「博多南」駅にある。と言うのは正確な表現ではない。新幹線基地へ「回送」する車両に乗車できるようにしたものだ。「博多南」への車両は「こだま」である。結構利用者があるようだ。料金は片道290円。約10分間ではあるが、ちょっとだけでも新幹線の旅が楽しめる。到着すると目の前にずらっと並んだ新幹線が目に入る。レールスターをはじめ700系、500系、300系などなど壮観である。3月から新北九州空港に対抗することもあって東京へ「のぞみ」毎時2本運転という大増発のダイヤ改正になった。この基地から一日170本が発着するという。ホームでゆっくりしていると、数分ごとに車両が出発したり滑りこんできたりと存分に新幹線が味わえる。現在、黒木瞳のCMでおなじみ「800系つばめ」が八代−鹿児島を走っているが、鹿児島ルートが全線開通すると博多−鹿児島が1時間20分になる。博多駅の利用者も一日あたり数万人増えるという。05年の九州7県の人口移動では、転入が転出を上回ったのは福岡県だけだった。一極集中が更に進む。福岡空港も、何年か後には離着陸回数の限界である年間14万5千回を超えるという予測が出た。頻繁に着陸してくる飛行機を手が届きそうな位置でみることが出来る福岡空港、新幹線見放題の車両基地。定年後の福岡はなかなかいい。

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次世代新幹線「N700系」に乗る “0系”新幹線こだま 鉄道関連の古い新聞記事
村上ファンドに捧げる
二宮尊徳
 「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」
内田満氏「政治家と日本語」より   雑誌「今日から悠々」(2006年春号 58頁)
ガンジー<人間の七つの大罪> 第一は労働なき富であり、第二は品性なき知識 第三は道徳なき経済活動です」


追伸:平成18(2006)年6月27日 西日本新聞
新空港必要性色濃く
福岡空港調整会議・国交省リポートを了承
 福岡空港の将来像を探るため総合調査を実施している国土交通省と福岡県、福岡市の福岡空港調査連絡調整会議は26日、国交省などが行った福岡空港の将来需要予測などをまとめたリポートを了承した。将来の離着陸回数は2012年度に現空港の滑走路処理容量の限界(14万5千回)を超え、北九州、佐賀両空港への交通利便性を大幅に改善して近隣空港との連携を強めても、福岡空港の逼迫(ひっぱく)状況は少ししか緩和できない、とする内容。新空港建設の必要性を色濃く打ち出したリポートとなった。
 同会議は7月上旬から、住民説明会やパンフレット配布などを通じて住民の意見を募り、事業に反映させる「パブリック・インボルブメント」(PI)を約3ヶ月間実施。その後に将来の選択肢として「空港新設」「現空港の滑走路増設」「近隣空港との連携」の三つを想定し、各対応策について調査に乗り出す。リポートは、今後の国内の経済状態を安定成長や停滞などの三ケースに分類。人口推計なども加味し、2012、17、22、32年度の予測をまとめた。
 12年度の福岡空港の離着陸回数は15万3千回から16万千回になると試算。現空港の滑走路処理容量の限界(14万5千回)を超え、32年度には18万千回から23万回に達するとしている。旅客数も12年度には1993万人から2135万人、32年度には2538万人から3522万人が利用する、とした。このため「10年代初期には混雑状況が拡大し、需要に十分応えられなくなる」と指摘した。

平成18年12月20日 西日本新聞
九州新幹線に、山陽N700系
JR九州:2011年導入検討
2011年春の九州新幹線鹿児島ルートの前線開通に向け、JR九州は、新型車両の導入を検討していることが19日、わかった。新型車量はJR東海などが開発し、来夏から随時「のぞみ」に投入される「N700系」。九州新幹線の「つばめ」より時速40km速い最速300kmの能力があるため、博多−鹿児島中央間などを当初計画(約1時間20分)より速く走行でき、九州の南北間が一層近くなりそうだ。
 JR九州によると、全線開通・相互乗り入れに向けて約90両を発注する計画。山陽新幹線に乗り入れる場合は8両1編成なので、予備車両も見込んで10編成程度が新設される見込み。投資規模は約270億円。
 JR九州は現在、JR西日本の山陽新幹線と新大阪−鹿児島中央間を相互乗り入れする方向で最終調整している。相互乗り入れには、車両のメンテナンスや緊急時の対応などの面からJR西日本と同じ車両を使うことが望ましく、今後の導入についてJR九州の石原進社長は「(つばめとは)違う車両になる可能性がある」としていた。
 一方、JR東海・西日本は来年夏から「700系」などの後継として新型の「N700系」を随時投入、主力車両にしていく方針。この流れを受けて、JR九州も「N700系」の導入を検討していると見られる。
 JR九州は「つばめ」を最速260kmで走行しているが、スピードアップを図りたい、との考えを以前から持っていた。「N700系」の導入によって、博多−鹿児島中央間をより速く走行できる。振動など沿線への影響を配慮しながら、高速化を目指す。
 ただ、「N700系」は16両1編成で普通席も1列5座席の設計。現在の「つばめ」や、現行ダイヤで相互乗り入れが想定されるJR西日本の「ひかりレールスター」(700系)の1列4座席とは違いがある。このため、導入を目指す車両は「N700系」をベースに、4座席8両タイプへの一部改良が必要とみられ、JR九州には経費負担増の課題も残る。




平成19年(2007年)12月20日 西日本新聞
「夢の超特急」来秋(2008年秋)お別れ:0系新幹線廃車へ(JR西日本)
 JR西日本は、1964年に世界最速列車として登場、今も山陽新幹線(新大阪−博多)で走る初代新幹線「0系」を来年秋、すべて廃車することを決めた。20日に発表する。日本の高度成長期を象徴した「夢の超特急」の元祖が姿を消す。廃車の理由は、老朽化と最新型の「N700系」登場などによる世代交代。だが根強いファンも多く、当然の時代の流れとはいえ「寂しい」との声も上がりそうだ。
 0系は東京五輪が開催された64年10月、東海道新幹線開業と同時に「ひかり」「こだまとしてデビュー。独特の先頭形状で親しまれた。最高時速は210kmで、東京−大阪を3時間10分で結び、それまでの在来線による6時間半を大幅に短縮。86年にはさらに10km速くなり3時間を切った。
 国鉄末期の86年3月までに3216両が製造されたが「100系」「300系」など新型に押され、1999年9月に東海道区間から引退。現在はJR西が6編成計36両を、山陽区間の「こだま」として運用している。ことし7月にN700系が登場。「のぞみ」として使われていた500系の一部をこだまに転用することになり、0系の廃車が決まった。


新幹線800系つばめ (2008・02・21新八代駅にて)
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