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 昨年、アメリカの青年子女の間にセンセーショナルな話題をまき起こした小説に、スローン・ウイルソンの「A Summer Place」がある。これは現代の若き世代が欲望する、ありのままの恋愛感情、青春像を描きベスト・セラーとなったものだ。この作品がワーナー社で映画化された、「避暑地の出来事」である。 ある年の夏、世界屈指の避暑地で、親達が20年前に辿ったのと同じ禁じられた恋を、子供達がまた重ねてしまう。この難しい問題がどうして解決されたか、親達の理解がどう生れてきたか、この映画は景勝の地メーン州パイン・アイランドを背景に、その問題を率直に、繊細に、しかも心暖まるタッチでえがいたものである。

 主演は「悲しみは空の彼方に」のデビューで、その愛くるしいフェイス、しなやかな肢体、健康な青春のシンボルといわれているサンドラ・デイー。ジェームス・ディーンの再来とさわがれている22オの新進トロイ・ドナヒュー。そして、新しい型のタフ・ガイ、リチャード・イーガン、更に演技派女優のドロシー・マクガイア等が協演している。

 製作陣には脚本家として「化石の森」を執筆、その後監督に転じ、「縛り首の木」で堅実な演出手腕を高く評価されたデルマー・デビスがメガフォンをとっている。 音楽は映画音楽の巨匠マックス・スタイナーが全篇に美しいソフトなテーマを流している。このレコードのメロディーは映画中のラブ・シーンのバック・ミュージックとして、用いられている。この使用がまことに当を得ており、親たちの恋のバックは2ビートで、若い世代のラブ・シーンのバックには今流行りの強烈なロックのビートをきかせて印観的な効果をえがき出している。マツタス・スタイナーの音楽は、典型的なムード派だ。

そして、そのモティーフとストーリーとの対比が実に効果的である。古くは1939年、映画「風と共に去りぬ」、「情熱の航路」等の代表作があり、近くは「連邦警察」に健筆をふるっている。アカデミーの音楽賞も過去3回にわたって授賞し、その才能は今日のハリウッド映画音楽家中の最右翼の一人だ。この曲は、35日現在、全米ヒット・パレード(ビル・ボード誌)の第一位にランクされ、ヒット曲としても大ヒット・ナンバーとなった。勿論、パーシー・フェイスのコロムビア盤がベスト・セラーのトップを占めている。

「夏の日の恋」A Summer Place

  パーシーフェイス管弦楽団