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食料安全保障
久々の福岡空港 出雲大社

[2022/06/24]
食料安全保障

第26回参院選は22日公示され、7月10日の投開票となった。今回の主な争点は、物価高対策、外交・安全保障、憲法改正などである。なかでも国民の関心事は物価高である。選挙戦突入前の党首討論では、岸田首相はこう説明した。「6割以上はエネルギーの価格高騰、2割以上が食料品だ。そこにしっかりと政策を用意することが優先順位としては先だ。ガソリンは1リットル210円になるところを170円程度まで抑えられている。小麦も2割から3割、価格を抑えている」。左翼・立憲民主党などは「消費税減税」を打ち出している。これに対し公明党の山口代表は「社会保障の財源確保が消費税率引き上げの理由だった。それを放棄し、政策的に利用するのは無責任だ」と攻撃した。ここに政権運営をしない無責任な「言いっぱなしの野党」と、実情を見極めた対応をしている「責任ある与党」の差が歴然である。

 

ロシアによるウクライナ侵攻で、世界的に小麦価格が高騰している。小麦はロシアとウクライナで世界の3割を占める。ブリンケン米国務長官は「ロシアは食料を“武器”に使い、世界の数百万人の食料供給を“人質”にとっている」と批判した。肥料もまた深刻で、これまで輸出していた国が出さなくなっている。日本は、肥料を100%海外に依存しているという。つまりカネはあっても、買うものが無い状態になりつつある。そうなれば農家はなす術が無い。食料危機になれば、輸出国は自国の食料確保で輸出規制をかける。日本は食料自給率37%である。『「食料安全保障」とは、国民が将来にわたって良質な食料を、合理的な価格で入手できるよう保障』となっている。またこんなことも言われている。『食料を自給できない国は、独立国ではない』。

 

農水省が今の食料自給率37%で生活した場合のメニューを公表している。夕食は“白米1杯、焼き魚1切れ、粉吹きいも1皿、浅漬け1皿”など悲惨なものである。朝は8枚きりパン半切れなど朝も昼も同じようなものである。そんな日本の状況だが、「テレビ東京」は相変わらず大食いテレビ「デカ盛りハンター」を放映している。私はこのホームページを立ち上げた20数年前から「大食いテレビ」はやめろと書いてきた。今年になってもテレ東のテレビ番組欄にはこう書いてあった。「総重量50キロ超え爆食祭り」「マシライス6キロ超!」「重量6キロ!冷やし中華」「超巨大ゴーゴーカレー5.5キロ」。そうかと思えば「SDGsミライ」などという番組も放映している。場当たり的で首尾一貫していないように見える。テレビの国民に対する責任は何なのか。テレ東に、はっきりとした企業理念はあるのか。

 

当然だが、日本は食料安全保障について危険な状況にある。万一、台湾有事になった場合、日本のシーレーンは切断される。南シナ海は、国際司法裁判所の判決を「紙切れ」だと言い放った中国が我がもの顔でのさばっている。南太平洋の島々も、経済力にものを言わせて、取り込みに力を入れている。既に取り込まれた国もある。第3列島線の内側が中国の海となれば、有事に日本には、食料もエネルギーも入って来なくなる。日本のコメの備蓄では、20日しか生きられないらしい。そんな状況だが、日本には危機意識がない。スイスは、憲法に「食料安全保障」の条項が追加されたという。日本の憲法は戦後から一言一句変わっていない。なにせ、「憲法9条さえあれば平和だし、私はその平和を愛している。あぁ〜私はなんとすばらしい人間だろう」と自己陶酔している人たちがいる国である。
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 2021年2月に私はこんなことを書いた
今の日本は「夏のキリギリス」

本来食べられるのに捨てられている食品を「食品ロス」という。日本では生産から流通、消費までの段階で発生する食品ロスは612万トンに上るという。スーパーやコンビニで発生する大量の食品ロス。コンビニでは消費期限切れで、月50万円が廃棄されている。これらはすべてその店舗の負担となる。オーナーは、身が切られる思いで廃棄している。しかも、廃棄された食品は、我々の税金で焼却される。日本の食糧自給率は38%でしかない。その資源の少ない日本が「飽食」で世界一と言われている。「飽食」と「食品ロス」。温暖化が進み、世界の人口が100億になった時、世界の国々は必ず輸出を停止する。今、「夏のキリギリス」状態の日本は、真っ先に生きていけない国になる。

新聞のテレビ欄を見ると「大盛り」「デカ盛り」「大食い」「爆食」といったワードが目につく。私はこういった番組は一切見ないが、今回この文章を書くにあたって、参考のために見てみた。その内容はひどいものだった。高々と積み上げられた3kgのハンバーガー、5kgを超えるステーキとご飯のデカ盛り、1万2000キロカロリーを超える弁当。これをあっという間に完食した。大食いとは、貴重な食料をただ単に腹に詰め込んでいる姿を、見世物にしているにすぎない。『大食いを つくるアホーに 見るアホー』。我々は次の世代に、希望のある未来を残さねばならない。今のメディアは、明日の破滅的な危機より、目の前の1%の視聴率を欲しがる。メディアの責任とは何かを問いたい。


[2022/06/10]
久々の福岡空港

コロナ感染リスクの落ち着き傾向をみて、6/9福岡空港へ行ってきた。もう何年も行っていないので、2年前にリニューアル後の空港へは初めてである。福岡空港は、博多駅から地下鉄で5分。しかも、空港と直結しており、ゲートを通って1Fへ上がると、そこにはもう航空各社のカウンターが並んでいる。4Fの展望デッキに出ると、離陸前の轟音が響いていた。なんともわくわくするジェットエンジンの爆音である。4F展望デッキは、以前と比べて格段に広くなっており、滑走路を行き交う飛行機、離着陸の飛行機が一望できる。実に心地よい空間だ。3Fの展望デッキとは螺旋階段で繋がっており、3Fの方は、9・10番駐機スポットの飛行機を間近に見ることができる。目の前にANAのB767-300「鬼滅の刃」ジェットがあった。

 

この日に見ることができた飛行機は、当然ながら国内線がほとんどだった。ANAはB737-800がほとんどだったが、A320では、ANAとスタフラ、ピーチもきた。意外にキャラクター塗装機が何機も来た。ANAのB767-300「鬼滅の刃」ジェットと、J・AIRのエンブラ「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」ジェットは、9・10番スポットに並んで入った。スカイマークはB737-800「ポケモン」塗装機。FDAではエンブラERJ-170ゴールド塗装の9番機も見ることができた。意外に多くとんできたのが、ボンバルディアのDHC-8だった。ANAウィングスのDHC-8は、YS-11引退の後継機として導入された。この機は、プロペラ機でありながら、高速で意外に機内は静かだという。ボンバルディア4機が並んだ光景はなかなかのものだった。

 

感染リスクの少ない国を対象として、6月1日から入国者数が1日当たり上限2万人に緩和された。ワクチン接種の有無に関係なく、入国時検査や、自宅待機も免除されるが、ビザは一律必要だという。緩和される国は、感染リスクの低い国で、添乗員同行のパッケージツアーに限定される。感染状況を見極めながらだが、来月には上限3万人に引き揚げも検討されている。緩和されるとはいえ、コロナ前から見れば国際線の方の回復はまだ時間がかかりそうだ。ANAとしても、国際線については大幅な減便を継続する。ただ国内の感染状況が落ち着きを見せる中、ANAは羽田発の国内線について、7・8月は新型コロナの影響による減便は行わず、通常運行に戻すという。いいニュースである。

 

航空会社はホットしていることだろう。この2年間本当に苦しんだ。空港の経営もまた同じで、旅客数の激減は、それに伴う着陸料・施設使用料・免税店の売り上げの減少と容赦なく襲い資金繰りは悪化する。福岡国際空港(株)の決算は、完全民営化後初の2020年3月期決算は赤字、2021年3月期は「債務超過」に陥った。直近の22年3月期は、前期の219億円の赤字から、171億円赤字に、赤字幅は縮小したものの、民営化後3期連続の赤字で、債務超過額は更に拡大した。民営化直後は、投資が先行するため、普通でも赤字覚悟だが、コロナという予想もしなかったことに不運としか言いようが無い。ANAは23年3月期は、国内線需要が9割まで回復するとみて黒字化を見込んでいる。やっとここまで来たかという感はあるが、新たな変異株が見つからないことを祈るばかりである。
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[2022/06/05]
出雲大社

出雲大社は、“縁結びの神さま”として多くの人が参拝に訪れている。祭神は「大国主神」で、古事記に見られる有名な神話「因幡の白兎」で兎を救った神さまである。私は小学2年の時、学芸会の「因幡の白兎」で「大国主命」を演じたことがある。だが大国主神は、“縁結びの神さま”というより、むしろ“国作り”の神さまと言った方がいい。大己貴神(大国主神)は少彦名命と協力して国作りに当たる。数々の困難を乗り越え、土地の開発や農耕の奨励など多岐にわたって行い、葦原中つ国(日本の古名)の国作りを成し遂げる。荒れていた葦原中つ国であったが、人民の生活の基盤をつくり、安定的な生活を保障するまでになったのである。その功績で民心の圧倒的な信頼を得て、天の下造らしし大神と讃えられ、国神の代表的存在となった。

 

さて天照大神は、平定された葦原中つ国を、高天原から見ていた。そして、こともあろうに「葦原の中つ国は、わが子孫の治めるべき国である」と言いだしたのである。いやはや大国主神としては、苦労を重ねて平定した葦原中つ国を勝手に取られてなるものか、である。天照大神は、大国主神へ使者を出す。うまくいかず二人目の使者も出すがこれもうまくいかない。そして最終兵器・タケミカヅチ(建御雷)神を使者として派遣した。タケミカヅチ神は剣を抜いて、逆さに立て、刃先の上にあぐらをかいて、大国主神を恫喝した。つまり軍事力を背景に「国譲り」を迫ったのである。結局、天照大神に葦原中つ国を渡すことになる。大国主神は、国を譲る条件として「宮柱を太く立て、高天原に千木を高くそびえさせてお祭りくだされば、出雲に鎮まりましょう」と言った。

 

しかし大国主神は、同時にこう宣言した。『葦原中つ国は天孫に譲るが、出雲国は私が断固守る』。理不尽に奪われた大国主神の無念が読み取れる。大和朝廷としても、民心が大国主神に向いている事実を無視できなかっただろう。「出雲国風土記」には次のように書かれているという。出雲郡の杵築郷の条に『ヤツカミズオミヅヌ神と国引きのあと大国主神の宮殿を造るために諸神が集まった』。大国主神は国土開拓の神として人々に尊敬されていた。脚色されていない「出雲国風土記」は事実を物語っていると思われる。今に至っても八百万の神々が、出雲に集まり協議している事実がある。出雲国造によって大和朝廷の介入を拒否して今日の出雲大社がある。天皇陛下は現在も出雲大社に入ることができない。

 

私は常々大国主命か、あるいは出雲に関わったことがDNAのどこかに記憶されているのではないかなどと勝手に思っている。何とも恐れ多いことであるが、妙に関わっているように思えてならない。(何の根拠も無いので一笑に付してもらっていい)というのも、前述の学芸会で大国主命を演じたことの他に、高校の修学旅行で、京都−奈良−芦ノ湖−東京というコースだったが、翌日が奈良だった日、突然具合が悪くなり奈良見学の日は京都で一日中寝ていた。その翌日は夜行列車で芦ノ湖に向かったが、体調は全く問題なかった。更に言えば、新婚旅行は和歌山だった。ここは大国主命が兄弟八十神の迫害からのがれた紀伊の国である。従って、京都、大阪、和歌山は行ったが、これまで奈良は全く念頭に無く、行ったことが無い。私のDNAは奈良を拒否している。

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