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護衛艦「いずも」は空母ではない
「オシリス・レックス」、小惑星に到着 愚かな左翼川柳

[2018/12/20]
護衛艦「いずも」は空母ではない
新防衛大綱が閣議決定した。「いずも」型護衛艦とF35Bについて、大綱ではこう表現している。『短距離離陸・垂直着陸機を含む戦闘機体系の構築により、飛行場が少ない太平洋をはじめとする地域での対処能力を強化する。必要な場合には現有の艦艇からの短距離離陸・垂直着陸機に運用を可能とするよう、必要な措置を講じる』。この意味するところは、「いずも」をF35Bの離着陸を可能にするよう改修し、飛行場のない洋上での運用により対処能力を強化するというものである。

BSフジの「プライムニュース」で、元防衛相・森本敏氏がこういうものが空母だと言っていた。『空母の運用としては、攻撃機があって、これを護衛する戦闘機があって、それ以外に警戒監視用の航空機、早期警戒機とかが載って、それ自身で大きな戦力を発揮できるトータルなシステムとして空母が編成され、それが相手国に対して攻撃力として使えるようなもの』。

元防衛相・中谷元氏は「攻撃型空母」についてこう話した。『国会答弁の「攻撃型空母」というのは、相手国に壊滅的な破壊を与えるものを攻撃型空母と言っている。その中に攻撃機とかいわゆる攻撃型のものが載っていたら攻撃型空母だが、「いずも」はヘリ搭載の多目的の護衛艦。甲板を改修することでF35Bが着艦できるが、F35Bで相手国に壊滅的な打撃が与えられるかと言えば、相手の国を爆撃したり、制圧するところまではいかない。従って攻撃型空母ではない』。

現実的な「いずも」の運用としては、こういう風になりそうだ。『洋上でオペレーションするとき、大隅半島から南西方面までは1200kmある。作戦距離が800kmしかない航空機を陸上から使う訳だから、洋上にプラットホームが必要。それは航空機を最も有効に運用するためであり、隊員の安全を維持するために必要なプラットホームとして使う』

新防衛大綱には中国の脅威についてこう書かれている。『中国は「世界一流の軍隊」を建設することを目標に、高い水準で国防費を増加させ、核・ミサイル戦力や海上・航空戦力を中心に、軍事力の質・量を広範かつ急速に強化している』。こういった動きの中、憲法の範囲内でいかに日本を守るか、政府は必死である。ところが左翼・西日本新聞は『新大綱・ゆがむ専守防衛』『空母・日本「攻撃型」許されず』と書き、共産党は『海外で戦争出来る軍隊に変貌する』などととんでもないことを言う。左翼は我々の生命を守ることなど考えていない。
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[2018/12/13]
「オシリス・レックス」、小惑星「ベンヌ」に到着
NASAの探査機「オシリス・レックス」が小惑星「ベンヌ」に到着した。2016年9月に打ち上げられ約20億キロを飛行し、4日未明、目的の小惑星の上空約20キロの高さに到達した。NASAの探査機としては初めての小惑星探査である。これから1年半かけて観察後、2020年夏以降に最初の着陸を試み、計2キロほどの岩石を入手するという。採取した試料は2023年9月に持ち帰る計画である。「はやぶさ2」と同じく、太陽系の成り立ちの解明が期待されている。ただ「りゅうぐう」はC型だが、「ベンヌ」はC型の中でも微妙に違うB型だという。

「オシリス・レックス」のミッションは、太陽系の成り立ち解明のほかに、もう一つ重要なミッションがある。それは「ヤルコフスキー効果」の観測である。「ヤルコフスキー効果」とは、自転する小惑星の表面が、熱せられた昼間と、夜間の熱放射の差により、その軌道に微妙な変化が生じるというものだ。「ベンヌ」は、少ないながら地球と衝突する可能性があるという。衝突の可能性がある小惑星は「ベンヌ」だけではないだろう。今回の「ベンヌ」の詳細な観測が今後、地球を守るための重要な資料となるはずだ。

NASAとアメリカ惑星協会は2014年1月、「オシリス・レックス」に搭載する名前の募集キャンペーンを行った。募集期間は14/01〜14/09までの9ヶ月間、全世界に向けて募った。私は募集開始から間もなく惑星協会のウェブページで登録をし、すぐに登録の証明書が送られてきた。登録された名前は、マイクロチップに刻まれ、今「ベンヌ」の上空を飛んでいる。「オシリス・レックス」はミッション終了後、地球へ帰還するが、探査機本体は搭載された私の名前とともに、半永久的に宇宙を飛び続ける。

以前、私は『天の川 宙(そら)にただよう 身と心』と詠んだ。これに名前も追加しよう。
『天の川 宙にただよう 身と名と心』(身=素粒子 心=魂)

「オシリス・レックス」

小惑星「ベンヌ」

「名簿登録証明書」
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[2018/12/06]
愚かな左翼川柳
11月30日の左翼・西日本新聞の「ニュース川柳」にこんな川柳が掲載された。
  『今日も行く 国会軽視 外遊へ』
これは掲載された日からみて、前日(29日)G20へ出席のためアルゼンチンへ出発した安倍首相を指していると思われる。ところでこれを目にした人は、この川柳からどんな印象を受けるだろうか。あたかも安倍首相が、国会から逃げ出して、海外と友好を深める旅行にでも出かけたかのようなイメージを受けるに違いない。政権にどう言ったら悪いイメージを与えられるか、それしか頭にない左翼の典型と言えよう。

では今回の安倍首相のG20出席における行動はどうであったのか。今回は、米中の貿易摩擦で、国際協調体制が崩壊しかねないほど厳しい状況にあった。来年議長国となる日本も、米中の間にあって難しい局面に立たされている。さいわいG20としては、首脳宣言は何とかまとめられ、一応格好はついた。そうした緊迫の中、安倍首相は日米、日中、日露、日仏、日米印などと、精力的に首脳会談を行った。それぞれの国の思惑がぶつかり合う中、日本の政治、経済、安全保障を見据え、どう日本を守るのか、駆け引きの場である。

中でも日米首脳会談は、来月から始まる日米通商交渉を前に、重要な会談であった。安倍首相はトランプ大統領との協調を念頭に、保護主義政策への批判は回避し、双方の利益となる貿易と投資を拡大させる方針で一致した。トランプ大統領は記者会見で、対日貿易赤字の削減のため、日本が最新鋭ステルス戦闘機F35を新たに購入するという水面下での交渉内容を発表してしまった。しかしこれは日米通商交渉で想定される自動車や農産品の購入拡大への日本への圧力を回避したいためでもあった。

しかし、ばらされたと言っても、そもそも最新鋭ステルス戦闘機「F-35 B」の購入は、新・防衛大綱にも記載される方向である。F35A型は42機発注し、すで10機が三沢基地に配備されている。今、海洋進出の中国を念頭に、海上自衛隊の護衛艦「いずも」を改修し、空母化する計画が進められている。「いずも型」は2隻あり、1隻あたりF35Bが10機搭載できる。F35Bは、短距離で離陸し、垂直に着陸できる米海兵隊用に開発されたものである。F35Bを乗せ、空母化した「いづも型」は、当然尖閣諸島付近に投入される。

さてG20だが、アメリカへの配慮を見せる一方で安倍首相は、日中首脳会談では、不公正な貿易慣行について「問題の根本的解決のためには、中国が具体的な措置を構じることが重要だ」と中国側により多くの責任があるとの認識を示したという。話は違うが、元沖縄県知事は、緊迫した尖閣諸島の元凶である中国を訪問した際、日本の領土、領海を脅かすことには、一言も触れなかったという。一方で、今度の沖縄県知事は、辺野古反対をアメリカまで行って演説してきた。そんな中、辺野古賛否を問う沖縄県民投票が実施されるという。国防は国の専権事項である。そうであれば緊迫した現状の下、我々国民にもこれを判断する権利があるはずだ!!

G20ではトランプ大統領主導で、日米印による首脳会談が初めて開催された。「自由で開かれたインド太平洋」を掲げる日米としては、インドの協力は必須である。特に日本の経済・軍事において、このシーレーンは死活的に重要である。ところが中国もロシアもインドを取り込もうとしている。インドは、ロシアと最新鋭地対空ミサイルシステムを供与する契約を結び、中ロ主導の上海協力機構にも正式加盟した。インドと日米は民主主義の価値観を共有する。首脳会談は、一応成功のようだったが予断を許さない。


さて、以上を踏まえて、もう一度ニュース川柳を見てみよう。
  『 今日も行く 国会軽視 外遊へ 』。  どう感じますか。
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