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オリジナル・サウンドトラック

☆アイドルを探せ☆

 これまでレコードやポートレートでしか窺い知る事の出来なかったフランスの若手ポピュラー歌手シルヴィ・バルタンが、ようやくスクリーン上で私達にお目見得する事になりました。フランス映画「アイドルを探せ」がそれです。

 大人の国として伝統を誇るフランスでも、いまや他の国々同様に若い世代のハッスルぶりは大変なもの。歌の分野でも新旧の交替が目立ちます。さすが一枚看板のシャンソンもロックやツイスト・リズムのニュー.ポップスに押されがら、マスコミを賑わす歌手の顔ぶれも当然変って、激しい時の移り変りを見せているとか---

 映画「アイドルを探せ」は、その最近のフランス・ポップス界の様子を知らせてくれます。というのは、この映画は、有名な女優の5,000万フランもするダイアモンドが盗まれたことが発端となり、そのダイアモンドが5人の歌手のギターのどこかに隠してあるというわけで、2組のコンビがそのダイアモンドをめぐって展開するミュージカル・コメディーで、シルヴィ・バルタンはもとより、ジョニー・ハリディ、シャルル・アズナヴール、ナンシー・ホロウェイ、フランク・アラモ、L・サーフスやエディ・ミシェル等、人気者をずらりと並べて、その歌とプロフィルを紹介しようと言うわけ、映画のタイトルそのままに、お気に入りのアイドルをひとつお決め下さい、という狙いがあるようです。

われらがアイドル――シルヴィがスクリーンで歌っているのがこの曲「アイドルを探せ」です。「今宵誰よりも美しく、私は踊る。あなたの胸に抱かれて、甘い唖やきをきく誇らしく幸わせなこのひととき。夢に見た今宵、永遠の愛を祈りつつ、美しく踊る私。」

 ややスローなツイストにのせて、小節のきいたハスキーな低音をきかせております。シャンソンの香りも漂っていますね。 共演のシャンソン歌手・俳優のシャルル・アズナヴールかジョルジュ・ギャルバランと組んで作った歌。バックの冴えたストリングスが対照的に耳に残りますが、これはシルヴィの兄エディ・バルタンの編曲指揮による演奏です。



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 ヤング・クィーン・トリオの一人として、日本でも次第に名を売っているシルヴィー本国での人気は大変なもので、映画「アイドルを探せ」にもその一端が窺えます。 この映画の公開を機にますますファンがふえる事でしょう。天性の美貌と年令に似ぬ魅惑的な声、シルヴィーのムードをスクリーンでフルに楽しむ事にしましょう。