ホンダ ジェット
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Honda Jet
先月(4月)23日、ホンダが米国で開発した小型ビジネスジェット「ホンダジェット」が羽田で公開された。その機体を、多くの人に見てもらいたいと、羽田のほか、国内5空港で一般公開される。残念ながら九州では熊本だけだった。このジェット機について、開発の裏側をテレビ番組「ガイアの夜明け」で詳しく放映(4月28日)していた。飛行機の開発は、創業者・本田宗一郎氏の子供のころからの夢だったという。1986年に研究開発をはじめて30年、ついに完成し日本に飛来した。「ホンダがやるからには、今までにない技術を盛り込んで、そして今までにない価値を」と、いかにもホンダイズムを伺わせる開発コンセプトである。ホンダらしいビジネスジェットとは? それは翼の上にエンジンを載せたというユニークな外観、機内の静粛性、居住性など随所に見てとれる。今年、アメリカで発売開始するに先立ち、「NBAA2014」の展示など、精力的に売り込んでいる。すでに100機以上の受注が入っているという。

小型ビズネスジェットのエンジンは、通常、機体後部の胴体に直接付いている。主翼の上に付けるというのは、飛行機の常識ではあり得ないという。しかし、立ちはだかる高いハードルにホンダはあえて挑戦した。技術開発チームが、高速時、空力抵抗が下がるピンポイントの位置を探しあてたのである。結果、燃費が12〜17%向上し、機内の静粛性、居住性も向上した。これによって航空業界で権威のある賞をいくつも受賞し、アメリカで特許も取得したのである。壁があれば果敢に挑戦する。ホンダらしさはエンジンそのものにも生きていた。通常、エンジンは外注するが、HF120は、ホンダがGEと共同開発したものである。こうして出来上がったホンダジェットは、最高時速778km、このクラスではトップだという。デザインが斬新で、高速かつ燃費に優れ、機内の居住性には日本らしい細かい気遣いがされている。ホンダがジェット機をつくるとこうなる。そんな印象である。
エンジンHF120


M R J
さて、心配なのはMRJ(三菱リージョナルジェット)である。6月末の試験飛行が9月〜10月に延期された。地上試験の結果を、先に反映して、機体の完成度をより高めてから飛ぶことにしたとの説明である。しかし、売り込みの絶好のチャンスである「パリエアショー」に初飛行が間に合わないとなると、かなり深刻なのではないか、などと邪推してしまう。それでなくても、これまで再三にわたって、開発スケジュールを延期している。しかし、初号機の納入時期については、飛行試験を日本と米国で効率よくやるので守れるという説明である。すでにANAやJALなど国内外の航空会社から400機を超える受注を抱えている。ビジネスとして成り立つかどうかの瀬戸際である。YS−11以来、半世紀ぶりの国産旅客機として、国の援助もあり、我々の期待も大きいのだが・・・。とにかく国交省の認証を取らなければ、何も始まらない。この難関を無事突破できるか、関係者は胃が痛くなっていることだろう。

国土の広いアメリカでは、ビジネスジェットが2万機保有されているという。世界では2兆6千億円の巨大市場である。それだけに競争も熾烈である。ホンダジェットのライバルは、セスナやエンブラエルのようだ。しかし、いくつもの賞に輝く優秀な機を引っ提げての新規参入である。ホンダジェットを開発している「ホンダ・エアークラフト・カンパニー」の藤野社長はこう言っていた。「ホンダジェットが参入することで、今あるビジネスジェットのマーケットを広げていく」。製品への確かな自信の表れである。テレビでは、部品の日本国内メーカーを取材していた。外国の部品メーカーでは、納期にも品質にも信頼がおけず、日本のメーカーに発注した。その会社の人たちの期待も大きい。「ホンダジェットは、夢が詰まった特別な飛行機、ただの飛行機ではない」。小型飛行機の部品数は70万点あるという。信頼の厚い日本の製造業への依頼のすそ野がさらに広がっていくことを期待したい。
Honda Jet

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新政府専用機のデザイン決定

新政府専用機(B777-300ER)のデザインが決定した。現行機種同様、国旗の赤と白を基調にしている。曲線で描かれた赤のラインは“力強さと躍動感”を表現しているという。運用は2019年度から。

小型ジェット機市場
   MRJ ARJ21 E2
メーカー 三菱航空機 中国商用飛行機 エンブラエル
座席数 78〜92 90 88〜132
受注数 407機 300機以上 590機
納入時期 2017年4〜6月期 今年中か 18年

2015・12・11 ホンダジェット 米で認可
型式証明を受け、年内にも1号機納入
小型のビジネスジェット「ホンダジェット」が、米連邦航空局か(FAA)から、型式証明を受けた。ホンダは安全性のお墨付きを得て、年内にも1号機を納入予定だという。ホンダジェットは最大7人乗りで、一度の給油で約2000km飛ぶことができる。欧米ではビジネスジェットは多く使われており、すでに米国を中心に100機以上の受注があるという。価格は450万ドル(約5億5000万円)。但し、日本での販売は未定。

2015/06/09 MRJが走行試験
MRJが地上走行試験を始めた。機体搭載のエンジンで、はじめての自力走行である。9〜10月の初飛行に向けた試験の一環だという。

2015・12・11 ホンダジェット 米で認可
型式証明を受け、年内にも1号機納入
小型のビジネスジェット「ホンダジェット」が、米連邦航空局か(FAA)から、型式証明を受けた。ホンダは安全性のお墨付きを得て、年内にも1号機を納入予定だという。ホンダジェットは最大7人乗り。一度の給油で約2000km飛ぶことができる。欧米ではビジネスジェットは多く使われており、すでに米国を中心に100機以上の受注があるという。価格は450万ドル(約5億5000万円)。但し、日本での販売は未定。

2015・11・18 日の丸ジェット「MRJ」 初飛行に成功・高いポテンシャルを確認
国産初のジェット旅客機、三菱航空機のMRJ(三菱リージョナルジェット)が、初飛行に成功した。国産旅客機の開発は、YS−11(プロペラ機)以来、半世紀ぶりである。MRJの試験機は、離陸後太平洋上空で、上昇、下降、旋回などの基本操縦性能を確認し、無事着陸した。試験機を操縦したパイロットは「非常にポテンシャルが高い。すばらしい飛行機をお届けできる」と語った。今後、2500時間の試験飛行を経て、国土交通省の型式証明取得の予定である。MRJは、他社の同クラスと比べ騒音も少なく、約20%も燃費がよいという。現在すでに407機を受注しているが、更に100席クラスの、より大きい機体の開発も検討されている。