映画「ゴーン・ガール」
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デビッド・フィンチャー監督の「ゴーン・ガール」は、全世界で大ヒットし、興行収入は監督自身の最高を記録したという。各方面の評価も高く、アカデミー賞の前哨戦であるゴールデングローブ賞では、主演女優賞、監督賞、脚本賞、作曲賞の4部門にノミネートされた。原作が600万部以上の売り上げを記録したベストセラー小説の映画化で、美人妻の失踪事件に端を発するサスペンス・スリラーである。普段は理性に抑え込まれてはいるが、心の奥底には誰もが"狂気"を潜ませている。そういう心理を刺激する映画である。身に覚えのある人は戦慄を覚えるに違いない。そんなサスペンスには、完璧な美人がよく似合う。デビッド・フィンチャー監督は「007ダイ・アナザー・デイ」で映画デビューしたあのロザムンド・パイクを抜擢した。長い時間をかけじっくり死へ追い詰めようとする女の執念を演じている。その演技力に対する評価は高く、必ずやアカデミー賞の赤い絨毯を歩くだろう。

ニューヨークで出会い、大恋愛の末結ばれたニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)。その後二人はニックの出身地であるミズーリ州の小さな街に移り住む。ニックはバーを経営、エイミーは執筆で毎日を送っていた。一見、幸せそうに見えた結婚生活だったが、エイミーの理想とはかけ離れていた。結婚5周年を迎えた日、エイミーの姿が忽然と消える。居間のガラステーブルが割られ、キッチンには大量の血痕の跡が残っていた。エイミーに何が起きたのか。警察は失踪と他殺の両面から捜査を進める。美人妻の失踪に加熱する報道。この事件は全米の注目するところとなる。そんな中、アリバイが不自然だったニックは、有力な容疑者として疑われる。同情を集めていたニックは、立場が一転、窮地に立たされる。エイミーは失踪前にニックに"結婚記念日の宝探しのメッセージ"や"日記"を残していた。それを読み解くうちに、ますます追い詰められていくニック。だが事件は思わぬ方向へ・・・・。

この映画のテーマは「結婚」あるいは「夫婦」と言える。ある調査によれば、定年後の夫に、妻の87%がストレスを感じているという。そんな妻の一言。「私にも人格がある」、「嫁は家来ではない」。そこで定年後の夫はどうあればいいかを提案しよう。最も大事な基本は「何事にも積極的に動け」である。まずは料理を覚えるのがいい。妻が2〜3週間寝込んだとしても問題ないくらいのメニューを覚えよう。覚えた料理は、積極的につくろう。大抵の男は、奥さんが寝込むと「妻の有難さがよく分かった」と感謝するが、だからといってその後何をするでもない。1週間に1回くらいは、見つけておいたおいしい店で外食を楽しもう。次に妻から何か協力要請があれば、二つ返事で気持ちよく動こう。即刻行動を起こし、やり終えても決して、してあげたなどと思ったら大間違いだ。それは妻の日々の仕事のほんの氷山の一角にしか過ぎないのだから。映画のように、一生妻の手のひらで転がされ、身動きの取れないことにならないよう積極的に動こう。

デビッド・フィンチャー監督は、キャスティングについてこう言っている。「僕には直感的に俳優の才能を見抜いて、適切なキャストを選ぶ能力がある」。ところが今回のロザムンド・パイクを起用した経緯は様子が違う。監督の眼力をもってしても、彼女がよく分からなかったという。つまりミステリアスな美人というエイミーの設定に、ミステリアスな彼女が相応しかったのかもしれない。映画の冒頭のシーンはその象徴のようでもある。悪役ボンドガールでデビューしたロザムンド・パイクだが、アメリカではほとんど無名に近い存在のようだ。監督の前作「ドラゴン・タトゥの女」でも、ほとんど無名のルーニー・マーラを起用している。候補としてナタリー・ポートマンやスカーレット・ヨハンソンなどもあがっていたという。ルーニー・マーラのどこかに、男性に深い憎しみを持ち、屈折した性格のリスベットを見出したのかもしれない。今回も完璧な演技をこなしたミステリアスな女優・ロザムンド・パイクの起用はさすがである。
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 ゴーン・ガール
2014年/米作品/2時間29分

監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ベン・アフレック、ロザムンド・パイク

失踪中の妻エイミーの捜索続く
本当に大切なものはいつも失って初めてわかる
「007ダイ・アナザー・デイ」では、映画初出演で冷静沈着な美人MI−6諜報部員(?)として登場 「サロゲート」では、ブルース・ウィリスの妻で美人サロゲート(ロボット)として出演






2014/12/22 中国が尖閣沖300キロに軍事拠点・レーダーは既に設置
中国は尖閣諸島から300キロのナンキ列島で、軍事拠点の整備に着手した。すでに数百人の軍事関係者が上陸したという。最新鋭のレーダーはすでに設置済みで、ヘリポートも整備中である。軍事用の超高速インターネット通信網の敷設も始まっている。軍艦や大型巡視船の艦載機の離着陸に使用されるとみられる滑走路の建設計画もある。。将来的には陸海空3軍の部隊をそろえる方針だという。沖縄から尖閣列島までは400キロだが、中国はそれより100キロ近い所に最新鋭の軍事拠点をつくろうとしている。日本では共産党や反日左翼の新聞テレビが、寝言を言っている。その間に中国は侵略に向け、着々と布石を打っている。