SMAP・オーケストラを指揮 随筆のページへ

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File No.140414

去る4月7日、テレビの特番で「SMAP×SMAP 春の超贅沢2時間超えSP」が放映された。当日のラテ欄には「ド緊張・・・ド迫力・・・クラシックの聖地サントリーホールで2000人客前で本気の指揮に挑戦」を書かれていた。この企画は二回目らしいのだが、今回はフルオーケストラをサントリーホールで指揮するという。しかも、耳の肥えたお客様が、この企画を知らずに、本気モードで聴きにきている。SMAPといえども、さすがにド緊張のようだった。指導にあたったのは、指揮者・西本智実さん。オーケストラは、イルミナートフィルハーモニーオーケストラ、80人のフルオケである。西本先生は、番組で「日本が誇る世界的指揮者」と紹介されていた。調べてみると海外でも活躍され、クラシック界に新風を起こしている指揮者ようだ。
西本先生が選んだ各メンバーの課題曲は次の通り。
メンバー 課 題 曲 西本先生のアドバイス
稲垣 吾郎 ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」第4楽章 音楽が頭の中で流れるようにして下さい。音楽を聴き込み、体でテンポがつくれるよう。
香取 慎吾 ビゼー 「カルメン」より「アラゴネーズ」 自分でどれくらいのテンポにするか大事。テンポの調整。
草g  剛 スメタナ 交響詩「我が祖国」より「モルダウ」 合わせるんじゃない。オーケストラをしっかり導く。
中居 正広 ヨハン・シュトラウス ワルツ「美しき青きドナウ」 ワルツのリズムに2000人の客をどう踊らせるか。絶賛かブーイングか、どっちかです。
木村 拓哉 ベートヴェン 交響曲第7番第1楽章 曲の構図を表現する。構図を音楽でどう表現するか。あまり意味のない動きはしないほうがいい。どんどん動きを少なくしていくのが理想の指揮者。
SMAP指揮による演奏で、会場は大いに盛り上がった。稲垣君は、先生から「前回は2点、今回は98点」と、絶賛されるほど成長を見せた。香取君は、思いきりのよさでまとめ上げた。草g君は、メンバーや聴衆をハラハラさせたが、オーケストラが救いの手を差し伸べた。中居君は、天性ともいえるサービス精神が爆発。木村君には、先生があえて難易度の高い曲を与えたが、最優秀の評価をもらう完璧な指揮ぶりだった。この流れは、結果として西本先生が、メンバーそれぞれを見て、どういう順番でいけばいいかを、的確に判断したということである。見事な演出だった。
メンバーが指揮するなか、逐次、西本先生の解説が入った。この解説で、オーケストラを指揮するということはどういうことなのか、おぼろげながら分かって興味深いものになった。各課題曲へのアドバイスと、この解説を合わせると更に理解が深まりそうだ。
以下、解説の一部を列記する。
・頭の中で描いている音楽が表現でき始めています
・奏者と音楽の中で会話が出来ています
・的確な合図で見事にまとめています
・表現力、瞬発力、存在感がありました
・絶対的なリズム感があります
・テンポ感、リズム感、構築力
・音の伸びやかさがとてもあります
・リードする力、推進力がとてもあります
・テンポもコントロール出来ています
・オーケストラをコントロール出来ています
・強い精神力でオーケストラをリードしています
フルオーケストラを、コントロールして、曲に対する自分の解釈を的確に表現する。そのためには何が備わっていなければならないかが分かる。
メンバーが交わしたこんな会話にも、その難しさが表れていた。
稲垣 不安になったら、その瞬間についてきてくれないんですよね。
中居 見てるんだよね。演奏しながら、演奏者は
香取 それに対して僕は「こうしたいんです」と言ったら「オーケー、そうしようか」
中居 そんな意思の疎通があるんだ
今後、コンサートに行った時、指揮者の一挙手一投足が、どうオーケストラをコントロールしているか、少しでも分かれば、演奏の素晴らしさもまた違った味わいになるかもしれない。

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指 揮 風 景

西村智実先生

稲垣吾郎

香取慎吾

草g 剛

中居正広

木村拓哉