自衛隊・災害派遣 随筆のページへ

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File No.110325

巨大地震発生から2週間、広大な被災地域、多くの被災者で、支援も思うに任せない状態である。そんな中、今朝(3/25)のフジテレビ「とくダネ」では、笠井アナが2週間にわたる被災地からの取材報告をしていた。取材中、交流のあった人で、被災者でありながら避難所を運営している人たち、壊れた車のボディに書かれた「明けない夜はない」というメッセージなどなど感動のレポートだった。笠井アナはまた「自衛隊医療チームに密着」で離島の被災地医療の現場も取材していた。常駐の医師がいないこの島の人たちは、カルテのある本土の病院が流されてしまった。何もない中で自衛隊医療チームは、他のチームと情報の共有も出来ず、何回も試行錯誤しながら医療活動をしている。ただ、そんな中お年寄りたちは、自衛隊のヘリが来ることを大変喜んでいた。それは薬がもらえるということだけでなく、自衛隊医療班の隊長と話をすることで、どんどん“心”が軽くなって笑顔になっていくのが見て取れたという。自衛隊の被災現場での支援活動は、そういう精神的な面の信頼も与えているようだった。

自衛隊医療チームが訪れた離島の人たちは、本土の被災状況にショックを受け、その後テレビを見ていないという。それどころか「私たちは年寄りたちばかりだから、救援物資はどうぞ本土に返して下さい」と救援物資を返したそうだ。日本が大きな災害に遭った時、必ず海外のメディアが取り上げ、賞賛するのが「日本人の冷静沈着な行動」である。台湾のメディアは、社会的秩序を失わず、互いに助け合う原点を武士道精神に求めたという。中国では「冷静で礼儀正しい」と絶賛する声がインターネット上に相次いで書き込まれた。ビルに足止めされた通勤客が階段で、通行の妨げにならないように両脇に座り、中央に通路を確保した写真に「こうしたマナーのよさは、中国では50年後でも実現できない。われわれも学ぶべき」という声があふれたという。今の日本を動かす政治家は、二流三流だが、日本人がお互いを思いやり、助け合う“心”は世界に誇れることである。

すでに選定作業スケジュールが具体的に動き出している「F-X」問題だが、巨大地震という国難でどうなるのだろうか。雑誌「 J・Wings 」 5月号で「日本の次期戦闘機F−X」を特集していた。ここで最終候補機を3機種挙げている。まず「F-35ライトニングU」、次に「F/A-18スーパーホーネット」、そして「ユーロファイター・タイフーン」である。可能性がなくなったが、やはり「F-22ラプター」は、喉から手が出るほど欲しかったようだ。さて候補の3機種だが、機種ごとに「教育・訓練」「整備性・入手性」「技術開示レベル」「ステルス性」「任務適合性」の5項目で比較している。それぞれを星の数で評価し、各項目、星5個が一番いい評価になっている。ところが、各機種とも一長一短、得点を合計すると18ポイントで見事に同じである。全項目で及第点をとっているのがF/A-18。F-35は第5世代機として、ステルス性と任務適合性に優れているものの、整備性・入手性に問題がある。F-4EJ改の退役に間に合わない可能性があるのが最大の難点である。事は急を要している。

首相は、地震が起きた直後に、自衛隊を最大限活用するよう指示した。言いたいことは山ほどあるが、日本が経験したことのない国難である。防衛大綱の「大規模・特殊災害への対応」という項には、自衛隊が災害救援を実施するとある。自衛隊は常々、全くインフラのないところで戦う訓練を受けている。町全体が瓦礫と化し、インフラが無くなったところでは、自衛隊の機能が最大限発揮される。空自や海自も、地震発生直後、護衛艦など約20隻が三陸沖に、F-15戦闘機やUH-1ヘリなど25機が被災地上空で状況を把握した。原発への放水や、漂流中の11人を救助したのはCH-47ヘリだった。自衛隊による救助者数も19300名にのぼる。今回、初めて即応自衛官も招集された。精神的にも、肉体的にも過酷な任務を遂行しながらも、隊員の“志気”は高い。「暴力装置」と言ったあなた、土下座して謝りなさい。




今回の派遣状況を見ると、次のようになっている。(3月25日現在)
人員 約106,000名
(陸:約69000名、海:15200名、空:約21300名、原子力災派部隊:約500名)
航空機 532機
(回転翼213機、固定翼319機)
艦船 50隻

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