郵政改悪!許さんぞ! 随筆のページへ

トップページへ

File No.100605

民主党は「郵政改革法案」を、なにが何でも通そうとしている。先日の衆院での問答無用の「強行採決」がそれを現している。以前、郵便局長会議でそこの会長が「数は力。法案は強行採決してでも絶対に通す」と言っていた。限度額(2000万円に)引き上げについても「小沢の第一秘書が電話を、私のところに夜かかってきて"心配せんでも、あんなもん通っちゃうんだから"」と言ったという。あっちこっちの郵便局長会議でも「強行突破してでも通してもらいたい」「強行採決は仕方がない」と繰り返し叫ばれた。そんな中、小沢一郎(前)幹事長は、先月の郵便局長会議で「今国会での法案成立をこの場で約束する」と言ったという。国会前に"約束する"とは、つまり国会審議など眼中に無いということだ。こういう経緯を見れば、5時間で強行突破は、やるべくしてやったと言えよう。極めつけはこの一言。記者がある郵便局長に「皆さん自身の生活にもかかわってきますよね」と質問すると「そうですね、本音はそういうところにありますよね」と答えた。な〜んだ、大層なことを言っても結局、この改悪は郵便局長の生活レベルだったのか。

日本郵便には、国から3分の一が出資される。郵貯も簡保も間接的には、国の管理下に置かれる。限度を引き上げれば、国の保障のあるほうに資金が流れるのは当たり前だ。親方日の丸が、民間の金融機関と戦えば、結果はほぼ決まりである。この構図と似ているのが、先ごろ破たんしたJALである。公的資金を武器に、安売り攻勢をかけ、新機材まで購入するに至ってはもってのほかである。ANAをはじめ、JAL以外の航空会社はたまったものではない。同様に、信用組合や信用金庫をはじめ地方の金融機関もまた、たまったものではない。テレビのインタビューで「民業圧迫という声もあるが?」という質問に対して、亀井大臣は、首を振り振りこう言った。「民業圧迫と言う前に、頑張りなさい」。地域に密着して細々と、ぎりぎりで頑張っている民間金融機関を横目で見ながら、この暴言はないだろう。民間金融機関にしてみれば「お前だけには、言われたくない」と言い返したかろう。こうなったら、民間金融機関が一斉に蜂起して、一大抵抗勢力を作るしかなさそうだ。

以前私は「亀井氏の・・・・これは選挙で郵政関係者の票を取り込んだ小沢氏への"ごますり"と、小泉元首相への"意趣返し"がぴったり一致したということだろう。日本を動かす政治がこんな低レベルでいいものか」と書いたことがある。小泉元首相の郵政「民営化」に逆行することに対して、亀井大臣は「当り前じゃないか。我々はそれを否定するんだから」と言った。つまり、また「官」に戻すということである。また別の機会にこんなことも言った。「小泉・竹中のやった逆をやればいい」と。なるほど去年の秋、日本郵政の社長人事で、これぞ典型的官僚という大蔵官僚OBを社長、副社長に据えたのは、まさに「官から民へ」の逆行そのものである。それも当時の鳩山首相さえ知らなかった人事という暴走ぶりである。その裏には、この大物官僚OBが小沢(前)幹事長の親友ということがある。だから私は、亀井大臣の小沢(前)幹事長へのゴマスリだと書いた。私はもちろん民主党や国民新党などに投票してはいないが、民主党に投票した多くの有権者も、まさか、吹けば飛ぶような国民新党の亀井大臣の暴走で、日本の金融システムや財政規律がぐちゃぐちゃになる方向へ舵を取ろうとは夢にも思っていなかったろう。

民主党は、言うこととやることが違う。昔、日銀総裁人事で、官僚OBを起用しようとしたら徹底的に反対して、総裁の座が一時空白になったことがあった。そんな民主党が、日本郵政ツートップに、官僚OBを据えて「脱官僚」とは笑わせてくれる。今度の郵貯の限度額の引き上げや、簡保の保障限度額の引き上げについても同じことが言える。民主党は野党時代「郵貯・簡保に金を集めすぎてはダメ。限度額1000万円を700万円に、いずれ500万円にする」と言っていた。あれはいったい何だったのか。「コンクリートから人へ」と華々しく理念を掲げたが、限度を上げてかき集めた郵政マネーは、運用の仕方が分からないから、結局国債に流れ、またもや「コンクリートへ」と逆行しそうである。「コンクリートへ」と言えば、選挙対策で地方の建設業者に仕事を回すのに、その財源を作るため高速道路無料化どころか値上げをしようとした。ところが国民の批判を浴びると「値上げは如何なものか」と言う。前原大臣がブチ切れるのも無理はない。その場しのぎで、ああ言い、こう言いである。ん?何か最近聞いたセリフだ。これは民主党の得意技か?

随筆のページへ トップページへ