永田町 何はさておき 風見鶏 随筆のページへ

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File No.090507

ある日の沢小藩。大店・松西屋の主人は、上げ底のずっしり重い菓子折りを持って、藩主・沢小の殿様にご機嫌伺いに出かけた。「お殿様、毎年のおみやげでございます」「おお、そうか苦しゅうない、近こう寄れ。毎年のことであるが、もう十年以上にもなるかのう。余も家来を養うのにもの入りでのう。助かっておる」「ははー、お殿様今後ともひとつ、よしなに御取り計らいを」「ふむ、民が納める年貢を、何かにつけてそちにまわすよう家老に申しつけておこうぞ」「ありがたき幸せにございます」「松西屋、そちも悪よのう」。昔も今も、権力と利権の構図は全く変わっていないようで・・・。最近民主党は、「企業献金の即時全面禁止」を打ち出した。しかし、果たして額面通り受け取ってよいものか。眉つば物である。こう簡単に全面禁止を打ち出したということは、抜け道はいくらでもあるからだろうなどと勘ぐってみたくなる。民主党のみならず、自民党も同じである。まずは、金のいる体質が変わらなければ、何を言っても無駄だろう。説明責任などと言う問題ではない。

私が政治の現状をキャッチコピー的に言うならこうなる。「聖域なき改革から、改革なきばらまきへ」。政府は、100年に一度の危機という願ってもない状況に、ここぞとばかりの大盤振る舞いである。今まで押さえつけられていた輩が、一気に息を吹き返した感がある。浪費癖の止まらない息子に、借金に借金を重ねて金を与え、多重債務者に陥った親のようなものだ。後は「個人再生」か「破産」の道しかない。赤字国債発行が、史上はじめて税収を上回るという。さて、これをどうするのか、全く財政再建への設計も、しっかりした思想も見えてこない。「再生」の段階で、赤字国債の80%はチャラにするなどということにならないことを祈るだけだ。まあ、そんなことはないにしても、金利が上がったあと、にっちもさっちもいかない状態で「消費税」に上乗せされて、結局我々が払うことになる。言ってみれば、選挙の票を買うための借金を、なけなしの私の年金から払わされることになるということだ。とりあえずは、選挙を何とか潜り抜ければ、後のことなど知ったことではないということか。これが怒らずにいられるかっ!!!

"なれあい""なし崩し""先送り"私はこれを「骨抜き3兄弟」と呼んでいる。「仏つくって魂入れず」。道路財源の一般化、公務員改革、地方分権改革などなど一事が万事である。今の政権は、はっきりと口に出して、小泉改革を真っ向から否定した。政界から引退を表明しているにもかかわらず小泉元首相が、いまだに日本の首相に一番ふさわしい人のトップになっているのをご存じか。小泉首相は以前こう言った。「今の痛みに耐えて、明日を良くしよう」。我々は、将来必ずや日本が良い方向に進むという明確な進路が見えれば、少々の痛みには耐えるだけの気概は持っている。小泉首相には、そういう信頼感があった。今で言うなら、大阪府の橋下知事だろう。就任して1年、いまだに80%を超える府民の支持を得ている。府知事は、完全に住民目線で誠心誠意奮闘している。改革というものには、必ず痛みを伴うが、しっかりした方向性が見えているからこそ府民は支持しているのである。小泉改革が諸悪の根源と言っているだけの政治家に、日本を良い方向に導くだけの信念も指導力も見いだせない。

世襲問題を選挙の争点にしようとしている。これはつまり優秀な人材が埋もれてしまっているということのようだ。しかし、その前にやるべきことがありはしませんか。正しい政治をやるべく希望をもって政界入りした若手議員が、あっという間に大物議員からその志を潰され、その立ちはだかる壁の大きさに戦意を喪失し飲み込まれていく。一院制や議員定数削減の声はさっぱり聞こえてこないが、そっちの方がよっぽど興味がある。 過去一度も挫折したことがなく、増長のかぎりをつくしている官僚の気位の高さは何とかなりませんか。憲法15条ってどんな内容かご存じか。「すべての公務員は全体の奉仕者」というものではなかったですか。省益を守るためのパワーハラスメントはいい加減にしなさい。そのほんの一部でいいから、外交に回せませんか。私は選挙には必ず投票に行く。私がもらったたった一つの政治への意思表示の権利だからである。次回も投票に行って、自分の意思表示をしようと思うが、今度の投票は白紙である。しかしながら、"この怒りの白票を喰らえっ!!"と片田舎のおじさんが怒ったところで、永田町の立派な部屋で立派な椅子にふんぞり返っているお偉い議員さんたちに、何の影響もなかろう。私の中で怒りを通り越して、政治がどんどん遠くなっていく。
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2009/05/16「親魏倭王」の金印はどこから出土するか?
 今日、福岡埋蔵文化センターの講座を聞きに行った。今年の埋文センターのテーマは「歴史に見る変革」で、今日はその第一回目である。相変わらず埋文センターの講座は人気がいい。今日の講師は一支國研究会会長 塩屋勝利氏だったが、飾らない開けっぴろげな人柄で、なかなか面白い講義だった。今日のテーマは「二つの金印〜漢委奴国王と親魏倭王の間〜」。講義の中で「漢委奴国王」金印がなぜ志賀島から出土したのかについて、塩屋氏はこんな見解を示された。志賀島は博多湾の出入り口であり、港で奴国の外交文書、荷物などの発送・点検をする役員が、奴国王から委任されて金印を使用していたとの解釈である。更にこの考えを邪馬台国の卑弥呼がもらった「親魏倭王」の金印に当てはめるとどうなるか。「親魏倭王」の金印がどこから出土する可能性が高いか、妥当なのかの見解である。講義の最後の最後に「それは伊都国である」との考えを示して講座が終了した。つまり邪馬台国の外交の窓口は一大率を置く伊都国であり、「親魏倭王」の金印はそこで使用されたとの考えである。会場は大いに沸いて終了した。


2009・06・23 日本郵政問題「西川社長・続投で決着」
佐藤総務相と日本郵政・西川社長が会談し、佐藤総務相は西川社長続投を容認した。私は、「西川社長続投」という今回の判断を大いに支持したい。これで、一連のゴタゴタがやっと決着する。民営化したが故に、いろいろな問題が表面化した。公社時代には200社を超える関連企業に、2000人が天下り、好き勝手に振舞っていたという。これは恐らく氷山の一角だろう。今までむさぼっていた利権を奪われて、官僚や族議員が水面下でうごめいていただろうことは十分想像できる。今は、こういう輩を抑え込み、本当に民間企業の体質に生まれ変わる"生みの苦しみ"の時だ。と同時に政界の体質も変えなければならない。今、官僚や族議員の息のかかったような人物が社長になったのでは、それこそ骨抜きになる。「自分は正義のかたまり」みたいなことを言った人がいたが、大きな勘違いである。西川社長には、凛として民営化の意義を達成すべくまい進してもらいたいものだ。


2009・06・27 「2010年度のシーリング・一般歳出52兆円台後半」
財務省は、一般歳出の総額を過去最大の52兆円後半にする方向だという。選挙がらみで、公共事業費も別枠をフル活用して必要額を確保する。09年度に初めて50兆円を突破し、さらにこれを上回る52兆円後半というから、もはや歯止めなどきかないない垂れ流し状態である。政治家なんて、自分の財布が痛むわけではないから、どれだけ赤字が増えようが、痛くもかゆくもない。というより、むしろ循環して自分の財布は潤うかもしれない。金が足りなければ消費税を10%くらい引き上げればいい話だ。しかしこのままでは10%などではとても追いつくまい。政権が取れなければ、政策は実行できないというのは分かるが、取る方法が間違っている。ふてぶてしい抵抗勢力や気位の高い官僚と、ガンガン戦ってみなさい。自分が出来なければ、論客を据えてやればいい。そうすれば、戦っている様子をメディアが、微に入り細にわたり連日報道する。メディアにとってもおいしい話だ。一日1%づつ、支持率が上がっていく。しかし、そうするには、自分やブレーンが清廉潔白でなければならない。まあ、所詮無理な話か。


2009・08・11 「国の借金、過去最高に!」
財務省の発表によれば、国の債務残高(借金=国債+借入金+政府短期証券)が、過去最高になった。補正予算で国債を追加発行したことがその要因だ。更に2009年度末には、924兆円となり、初めて900兆円を突破する見通しだという。

借金=860兆2557億円(2009/06末時点)
前回比較=13兆7587億円の増加(2008年度末時点比)

国民一人当たりの借金額は、約674万円になるようだが、これが924兆円に借金が膨らむと、国民一人当たりの借金額は724万円になる。 大幅に税金を引き上げないと、小手先の対応ではどうにもならない状態だろう。我々は生計を引き締め、生活防衛に走ることしか対策はなさそうだ。税金で目先の金をばらまけば国民はついてくると思っているような政治家や、ムダな公共工事をやって自分の力を誇示しているような政治家はいらない。