テレビの故障



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File−No.001023

最近、我が家のテレビの調子が悪く、スイッチを入れてもなかなか「ON」にならない。その日によって違うが、悪いときはリモコンの電源ボタンを100回〜200回押してやっとつく。このテレビは10年前に買った14インチ型で、調子が悪いのも仕方がない。それでも妻は、「スイッチが入っても、後3回は切れるわよ」と涼しい顔をしている。「テレビのスイッチを入れるだけ」などとあなどるなかれ、心構えが必要なのである。何だか「修業」をしているようで奥深い。

解決法として選択肢が二つある。その一つは修理することであるが、修理するには「サービス費」が市内でも1万円はかかる。さらに、変えた部品が古い回路となじむかの問題もあるという。通産省で規定している部品の最低保管期間は、製品によって違うがテレビは8年となっている。サービスに問い合わせると、8年を超えてもメーカーから取り寄せれば大丈夫とのことである。最近、自社製品を長く使ってもらうため、修理や部品交換に積極的なメーカーも増えている。突き詰めれば、長く使える製品こそ優良な製品の証であり、その技術に誇りがもてるというものだ。

2001年4月からは、「家電リサイクル法」が施行される。この法律では、冷蔵庫・テレビ・エアコン・洗濯機の4品目について、販売店が消費者から引き取る事と、メーカーが引き取った製品について一定割合以上のリサイクルすることを義務づけている。更に消費者にも応分の費用負担を求めている。消費者の負担内容は「収集運搬料」と「再商品化等料金」の合計額となっており消費者にも意識改革が求められる。「テレビ」について具体的に見てみると、再利用率を55%以上と定めているが、将来は、プラスチックのリサイクルに必要な条件が整うことを前提として、80〜90%が適当としている。「持続可能な社会」においては、まず製造業者がISO14001を念頭に、リサイクルしやすく、かつ長寿命の製品を設計し製造することが大切である。

では具体的に、消費者が廃家電として「テレビ」を出す場合いくらの負担をするのであろうか。処理費用は各メーカーが独自に決めることになっている。メーカーの発表を見ると、各社同じで テレビは2700円となっている。但し、これは「再商品化等料金」という部分であるから、これに「収集運搬料」がプラスされるので最終的に 3000円〜4000円くらいになる。先日、大型家電店に問い合わせてみたが、小型テレビなら500円、大型テレビなら1000円程度で引き取ってくれるようである。つまり、一応「消費者にも負担してもらっていますよ」と言える程度の負担で後は販売店のサービスというのが実態になりそうである。

選択肢の二つ目は購入することであるが、ここで購入に対する私的考えを述べておこう。リサイクルで90%を再生させると言う事になると、今までのように自分のものという考えも改めねばなるまい。つまり、テレビの持つ「映像を楽しむ」という部分に対して対価を支払うと考えたらどうだろう。映画館に行って「映像とストーリー」を楽しむのと同じと考えればよい。つまりソフト部分を楽しむために家庭に据え付けるが、いずれはメーカーにお返しするということだ。廃家電として出す時支払う消費者負担は、お返しするハード部分のレンタル料だと割り切ればいい。要は、テレビで何をどう楽しむかである。

先日、新聞の折り込み広告で14インチテレビが8900円で出ていた。これは特別としても店頭に並んだ14型は大体20000円程度である。今見ているテレビは、当時35000円くらいで買ったと思う。ここ数年「ゼロ成長」「マイナス成長」などと言われるがこの10年「年平均1.6%」の経済成長率と仮定して計算すると、40000円相当になる。…と言う事は、テレビの価格は消費者物価とは逆行して半額になったわけである。貴重な存在である。妻は、今日もリモコンを、あくまでも冷静に「カチ・カチ・カチ…」と押しつづけている。「修行」など通り越して「仙人」みたいである。

「修理する」か・・・・・
「買い換える」か・・・
「それが問題だ」!!


追伸:それから2週間後、ついに結論を出した。家電のサービスで「修理」することにした。決定に至る最大の理由は、テレビの画面そのものが全く正常であったことだ。スイッチさえ直せば何ら不満はなく、実にきれいな画面である。修理費用は約9000円。使える内は、修理してでも最大限使おうではないか。ささやかながら「地球にやさしい」を実践したつもりである。

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追伸その2:修理して「1年8ヶ月」。テレビにおかしな現象が現れてきた。朝、起きてテレビのスイッチを入れると、音声ボリューム最大の大音響とともに、「砂あらし」の画面が出るようになった。ある一定時間スイッチを切ると、そういう状態になるようだ。ボリュームを下げるには、リモコンが利かないので、テレビ本体のボタンを押し続けて下げるしかない。とりあえずボリューム「ゼロ」にしておいて、正常な画面になるまで約10分ほど待つことになる。このときのチャンネルがまた不思議で、切り替えても、切り替えても「55チャンネル」の砂あらしのみしか出ない。チャンネル切り替えを押し続けていると、そのうち「31チャンネル」とか「15チャンネル」とかがポツポツでるようになる。しかし、まだ砂あらしの画面のままである。待つこと約10分、ついに正常な画面、正常な音声になる。これはどういう故障なのだろうか。

No.020728


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