コンピュータシステム障害
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file-No. 030524

今週、コンピュータシステムが二度にわたってダウンした。最初は約6時間、二回目は約2時間、送ったデータの処理結果が全く戻ってこなかった。原因は大量の処理データを一気に流し込んだ為、システムの処理能力をオーバーしたものである。システムの能力は、ピーク時を難なくこなすハイスペックである事にこしたことはないが、現実はコストとのバランスになるので、やもうえない部分もある。とは言うものの、その脆弱さは常々ささやかれていたことであるから、出るべくして出た感がある。「一度ならず二度までも・・・」システムを動かしている現場は、システムトラブルを、技術面だけでとらえてはいないか。

つい先日も、ジャパンネット銀行のシステム障害がニュースになっていた。取引の増大に対応したデータベースの増強が正常に稼動せず、約22時間すべての取引がストップしたそうだ。ネット取引の銀行がネット取引できない状態に追い込まれたという「笑えない、おやじギャグ」みたいなニュースだった。そのほかにも、連休に更新したシステムの障害があっちこっちで頻発したそうだ。聞くところによれば、一昨年一年間にコンピュータシステムが、部分的・全面的にダウンした企業は50%を超え、復旧までの時間は平均約2時間半を要したという。「・・・いづこも同じ秋の夕暮れ」

私が会社に入社した頃は、実に原始的だった。売掛金の台帳は、一抱えもある大きなものが、大金庫いっぱいあった。当時はもちろん、すべて手作業だ。筆記具は付けペンで、インクをつけながら台帳に書き込んだ。今となってはなつかしい「吸い取り紙」もつかっていた。ペンで書き込んでは、吸い取り紙で上を押さえ、計算はそろばんで・・という感じだった。くる日もくる日も残業で売掛台帳と格闘の日々を過ごした。そんな原始時代の格闘の原因は、「物量」と「人間のミス」だった。いまや世の中は高度情報化時代になり、大量のデータが瞬時に処理される時代になった。つまり「物量(単純かつ大量な処理)」との戦いからは開放された。だが「人間のミス」という難物が残った。

極めて人為的なミスによるシステム障害と言えば昨年の「みずほフィナンシャルグループ」の大トラブルだ。合併にあたっての旧銀行間の主導権争い、現場では障害発生は予想できたにもかかわらず、体面を重んじた見切り発車。結果、数百万件の処理遅れが発生した。コンピュータの障害の多くは、「判断ミス」や「事前のテスト不足」といった「人間のミス」だろう。今回のダウンも処理能力とデータ量を事前にチェック出来ておれば防げたのではないか。素人考えで申し訳ないが、ごく初歩的なミスのように思う。ミスは、人間が人間である限り、永遠に無くならないなどと安易なことは言ってはおれない。いまやコンピュータシステムは企業の命綱である。お客様や取扱店の信頼に直結していることを認識し、背水の陣で望んでほしいものである

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