福岡モーターショウ2007
DAIHATSU OFC-1
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File No.071209

12月7日から4日間「福岡モーターショウ2007」が開催されている。昨日は3万3千人の入場者があったそうだ。各メーカーが威信をかけた最新車やコンセプトカーなど160台が一堂に会する本格的なモーターショウである。昭和30年代から車を見てきた私が、この貴重な機会を見逃すわけがない。前売券を購入して、この日を楽しみにしていた。特にコンセプトカーは、東京モーターショウの情報で、どの車がどんなコンセプトでつくられたか分かっていた。スズキの「PIXY」、トヨタの「i−REAL」、日産の[PIVO2]など、そのユニークさを見てみたいと思っていた。特に、スズキの「PIXY」はマウス型のコントローラーで動かし、これに乗ったまま「SSC」に合体して高速移動するという発想に脱帽。車もさることながら音響や照明、更にはキャンペンガールなども含め、トータルで盛り上げる会場は、熱気につつまれる。この雰囲気にしばし、年齢を忘れてしまっていた。

電気自動車や燃料電池車など環境にやさしい次世代エネルギー車に試乗できるコーナーが設けられていた。10月に開催された「環境フェスティバル2007」のとき、燃料電池車に試乗していたので、今回は電気自動車に申し込んだ。燃料電池車の時は自分で運転したが、今回は、希望人数の問題なのか、同乗するだけだったのがちょっと残念だった。試乗したのは「三菱i MiEV」(九州電力と三菱自動車の共同研究)。実際に2010年の市販を目指しているというだけあって、フル充電で160km走行できるという。通常は夜間充電で7時間(200V)だが、急速充電もできるそうだ。近時ガソリンが高騰しているなか、走行コストはガソリン車の10分の1というから夢みたいな話である。問題は市販時の価格である。今のところ市販価格の見込みは、補助金が100〜130万円出たとして、200〜250万円くらいではないかとのことだった。電池能力の開発も日進月歩である。すでに「i MiEVスポーツ」は走行距離を200kmに延ばしている。実用化に向け加速する電気自動車は、もう夢の車ではなくなった。

ところで、13年目に入ろうとしているわが家の車は、走行キロ数がすでに157000kmを超えている。本当なら退職時に買い換える予定だったが、無謀にも“次期車種選択権限”と“あること”を日見子と取引した。あることの詳細は書かないが、とにかく我が家の車種選定は日見子まかせになっている。「あっ、あの車かたちがいいわね」「クラウンだよ」「あっ、あれもいいわね」「ベンツだよ」。まさか外車は買わないにしても、そこそこの車を選ぶだろうと踏んでいた。ところがフタを開ければなんと「乗れる車はとことん乗る。不満なく快適に乗れている車を買い換える必要は全くないわね」ときたもんだ。「意外、心外、想定外。敵はそう来たか」。しかし、その判断も昨今のガソリン高騰を考えれば、結果的には正解だったと言えよう。車種選定も2年前とは当然変わってくるはず。次の車は、いつ、どんな車になるのか、日見子の頭の中はミステリーゾーンである。

今回、福岡でモーターショウが開催されたのは、北部九州の車生産台数が100万台を超え、やがて150万台に迫らんとしていることが背景にある。さらに、輸出が好調なのに対し、国内販売が落ち込んでいる深刻な現状がある。車の品質がよくなり、買い替えのサイクルが長くなっている。我が家のようなケースが遠因の一つなのだろうか。トヨタやホンダなどが相次いで国内販売目標を下方修正した。モーターショウは、いかに車に魅力を感じてもらうかが重要な狙いである。SF映画に出てくるような、ロボットと化したコンセプトカーが動き回る一方で、実際に手に入る市販車でカーライフを楽しむ提案がなされている。むしろ本来の目的はこちらのほうだろう。三菱自動車の「走る歓び・確かな安心・環境への貢献、三つの柱を掲げて“クルマづくりの原点へ。”というキャッチフレーズがそのすべてを物語る。三菱のブースでカラフルな衣装のキャンペンガールが躍動する演出は、そういう思いを表したものかもしれない。さて、メーカーの思いを乗せてどの車が、我が家のカーライフに溶け込むことになるのだろうか。


追伸:2007・12・11
「福岡モーターショウ2007」が昨日閉幕した。新聞報道によれば、期間中の入場者数は11万6600人にのぼったという。目標の10万人を上回り、関係者はほっとしているだろう。九州で、はじめての本格的なモーターショウが成功裏に終わり、今後の開催にもはずみがつく。回を追うごとに「カーアイランド九州」が定着していくだろう。次回を期待したい。

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TOYOTA i−REAL

HONDA PUYO

MITUBISHI i MiEV

SUZUKI PIXY & SSC


燃料電池車”試乗体験(2007・10・28福岡市役所・「環境フェスティバルふくおか2007」にて)
10月27・28日に開催された「環境フェスティバルふくおか2007」で燃料電池車に試乗した。このときは自分で運転する試乗だった。担当の人が助手席に座って、まず言ったのが「この車は1億円します。どんなイベントでもこの車で実際に町の中を運転できることはおそらくありません」ということだった。つまり、それほど貴重な体験ということである。始動のキーを回してもガソリン車のようなエンジン音はしない。エンジンがないので、モーターのスイッチをオンにするだけである。アクセルを踏むとモーターが回り走り出すが、音はまったくしない。一般道に出てすぐ、前を自転車が走っていたが、車が後ろに来ているのに、まったく気づく様子がない。それほど静かに走っている。逆に考えれば、クラクションで注意を喚起しなければ危険だということになる。市役所から国体道路へ出て、中洲、川端方面へ走る。
1億円の車ということで、担当の人がずいぶん気をつかっているのがわかる。前にバスが止まっていると「そのまま後ろにつけて待ちましょう」。アクセルのレスポンスもいいし、アクセルから足を離すとエンジンブレーキのような感触がある。燃料電池車は水素を補充し、空気中から取り込んだ酸素と反応して電気エネルギーを発生させる。もちろん排ガスはなく水しか出さない。インフラの整備が待たれるところであるが、今のところ燃料スタンドは東京などに13ヶ所あるだけという。しかし、1億円という価格ではどうしようもない。現在リースで使用しているところもあるというが、80万円/月とそれなりのリース料である。国体道路を左折し冷泉公園から明治通りに出る。慣れてくると実に快適だ。一回の補充(水素)で350km走行し、燃料費はガソリン1リットルに相当する価格は約80円だそうだ。中洲を通ってアクロスの角を左折、市役所まで無事戻ってきた。全行程約3kmだったろうか、貴重な体験だった。


2009・06・05 三菱自動車:電気自動車「アイ・ミーブ」発売へ
 三菱(自)は、電気自動車「i MiEV」の量産を開始し、2009年7月から法人向けに発売する。福岡モーターショウ時点では、2010年発売の予定だったので1年前倒しになっている。充電1回で160km走行可能で、最高速度は時速130kmを出すという。価格は、国の補助金を受けて300万円弱の見通し。生産台数は、2010年夏には年間5千台、2011年夏からは1万5千台と飛躍的な増産体制に入る。電気自動車も本格的な競争の時代になってきたようだ。