定年後の小遣い 随筆のページへ

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File No.050518

一般的に老後の生活に必要と言われている額は最低25万円/月、余裕のある生活にはプラス10万円だそうだ。と言う訳で、定年になったら公的年金をいったい、いくらもらえるのか、社会保険事務所に聞きに行った。私の場合、本格的にもらえるのは63歳からになる。それまでは、年間166万円(月13万8千円・配偶者分含む)ということだった。63歳から本格支給といっても年間約286万円(月23万8千円・配偶者分含む)だから、これだけだと明らかに厳しい。だが、この他に企業年金、財形年金、年金保険などで補填するので心配はないだろう。とは言うものの、今までとはかなり格差があるので、それなりの生活を心がけねばならない。第一ボーナスというものがなくなる。

年収が減れば、当然小遣いも減る。そこで、少々気が早いが試算してみた。まず、今何にいくら使っているかである。ざっと一ヶ月をメモ程度で記録してみた。一ヶ月だけでは正確とは言えないが、凸凹はあってもそう大差はないだろう。結果は次の通りである。

費目 金額 備考
「わの会」会員証
書籍等 6000 本・雑誌・博物館等
文具等 3000       
趣味・娯楽 5000 映画・DVD・パソコン関連等
飲食等 3000 コーヒー、食事等(昼食除く)
雑費 5000     
交際費 10000     
合計 32000 ( ウィークデーの昼食費除く )

この中で、交際費をはじめ定年後には、減るだろうと思われるものが12000円ほどあり、これを差し引くと20000円、反対に定年後は、地下鉄の定期券がなくなるので、交通費を5000円/月 として、これを加えると25000円となる。その時になったらどうなるか分らないが、これ位は何とか確保したい。だがこれだと一見今迄と同じように見えるが、ボーナスがなくなる訳だから、その分をこの中から節約しなければならない。

収入が減っても、同じ生活を続けるなら、それこそあっと言う間に多重債務者が出来上がる。今までと同じ位の生活を望むなら、それ相応の工夫がいる。まず書籍、雑誌の類は、積極的に図書館を利用したいと思っている。更に、美術館・博物館について、いいものを見つけた。(財)福岡市文化芸術振興財団が運営している「わの会」である。これは入会金1000円、年会費5000円(個人特別会員)を払うと「福岡市博物館」「福岡市美術館」「福岡アジア美術館」の“わの会 対象特別展示”を年間7回観ることができる。ちょっと見ただけでも「古代エジプト展」「伊勢の神宮展」「大アンコールワット展」「福岡アジア美術トリエンナーレ2005」などなど目白押しである。一ヶ月500円程度で気軽にフラっと行って鑑賞し放題なのだ。この「・・放題」という圧倒的なコストパフォーマンスは心地よい。

もう一つ「交通費」だが、5000円/月としたのは、西鉄バスが発行している「ひるパス」というのがある。(但し一年間の試行期間中)これが、3ヶ月買うと月あたり5000円で、福岡都市圏ならどこでもいける。太宰府市だってOK。ただし、「ひるパス」というだけあって、乗車時と下車時が朝10時から夕方5時の範囲しか使えない。と言うより逆にこの時間内なら「乗り放題」なのである。要領よく、朝10時過ぎに到着するように早く利用すればかなりの時間がとれる。天神までだと都市高速経由のバスにも乗れるから10数分でいける。こんな風に、実際に定年になったら、もっといろいろ工夫できるものが見つかるだろう。「工夫しながら人生を楽しむ」これも定年後のあり方かもしれない。

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古代エジプト展 開会式 (福岡市博物館)

「わの会」会員への開会式招待に応募したら、招待の案内があった。朝9時すぎ、開会式には招待客や報道関係者など多くの人が集まっていた。テープカットには主催関係者のほか、ルーブル美術館の学芸員の方などの参加もあり、貴重な経験だった。今回の展示で特に興味深いのは、古代エジプト社会の家族制度や、高官から農民までの私生活が浮き彫りにされていることである。当時の家の間取りなどは、特に興味深くみた。開会式を体験できたのは、やはり「わの会」会員ならではである。(050604)