医療費還付申請
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file-No. 030401

3月初旬 妻が医療費の還付手続きをするというので、どんな風なのか後学のため一緒についていった。還付申請用の特設会場が天神近くのオフィスビルに設けられていた。特設会場を設けるだけあって、会場には年配の人たちがかなり来て混雑していた。しかし、係りの人が慣れていて、来た人の様子をみながら、誘導や適切アドバイスをしていて、流れはスムースであった。

まずは、申告書用紙をもらい手続き開始。手続きに必要なものは「印鑑」「通帳番号」「領収書」。具体的な要領は@領収証に基づいて、所定の用紙に支払い先や金額の内訳を記入する。(妻いわく、事前に支払い先別に集計しておくと記入が簡単)A記入した明細と領収証を提出してチェックを受ける。チェックの終わった領収書は返してくれる。Bコンピュータに源泉徴収票の内容を自分で打ち込む。(金額等の入った所定のフォームが出てくる)Cコンピュータからアウトプットされた用紙に必要事項を記入し、源泉徴収票を貼り付けるD最終チェックを受けて終了する。説明では還付に1〜2ヶ月かかるとのことだったが、実際は1ヶ月くらいで振込みがあるようだ。

先ごろ、政府は医療制度改革の基本方針をまとめ、閣議決定した。医療費は年間30兆円を超える。そのうち70歳以上の高齢者医療費は11兆円で、年々増え続けている。医療費制度改革の第一弾は去年10月、70歳以上の高齢者の医療費負担が、定額負担制から、医療費の一割を支払う定率制になった。更に我々サラリーマンは、今日(4月1日)から、負担が2割から3割へ上がる。小泉改革の一つである医療機関、保険者、患者が痛みを分かち合う「三方一両損」の医療制度改革である。ところが、このところサラリーマンの医療費負担の凍結を求める動きがあるという。それも野党だけでなく、自民党内からも反対の声が上がっている。これには直前に迫った統一地方選への思惑や、「反小泉勢力」が政権を揺さぶろうという思惑もあるらしい。厚生労働省の試算では、凍結されれば大幅な赤字となり、運営は困難を極めることになると言っている。

目先のうすっぺらな考えで動く「やから」は、今に始まったことではない。既得権益や政治的思惑しか考えてないようなやつらは選挙で落としてしまえ。小泉首相の「持続可能な制度にする」という改革で、抵抗勢力なんか蹴飛ばして、みんなが納得のいくシステムを構築してもらいたいものだ。な〜んて言うからには、自分なりに、痛みを受け止める覚悟を持たねばならない。それなりの自己防衛も必要である。「国は、徴収する方はうるさいが、納めすぎの還付は何も言ってくれない」と妻は言う。還付手続きに要する時間はわずか30分。これで負担増に見合う約一割(今回は26000円)が還ってくるのだから、やらねば損である。とは言っても、「健康」であることが最高の自己防衛であることは言うまでもない。


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