コーヒータイム


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私は、コーヒーが好きである。と言っても、たいてい一日一杯程度である。中には水やお茶代わりに、一日何杯もガブガブ飲む中毒みたいな人もいる。人によって好きずきではあるが、本来コーヒーのもつ意義は薄れるのではなかろうか。コーヒーを楽しむ時間は、仕事の都合で決まってはいないが、だいたい午後3時〜4時頃に飲む。ただし、コーヒー豆を自分でミックスし、焙煎して飲むようなマニアではない。どちらかと言うと、飲んでる時間を大切にしたいが為のコーヒー言ったほうがいい。

さて そのコーヒーであるが、ちょっと贅沢をして、レギュラーコーヒーを飲んでいる。ちょっと前までレギュラーコーヒーは、ペーパードリップで入れなければならなかったが、最近、簡単に一杯だけ入れられる商品が出ている。この方式は、大橋巨泉を使って宣伝していた「モンカフェ」というのが最初であろう。紙とフィルターと挽いたコーヒー豆がセットになっていて、カップの上に乗せるだけで、本格コーヒーが一杯だけ入れられる。最初のころのは割高感があって、なかなか定着しなかったようだが、最近かなり安い商品が出てきた。私が飲んでいるのは、110杯分で約400円である。これをスーパーの安い日に買うと、300円で買えるから、一杯が30円ということになる。インスタントコーヒーに比べればはるかに高いが、インスタントのあの粉っぽさを考えると、充分価値がある。

毎日、会社で飲むとなると、お湯やコーヒーカップの後始末も問題である。幸いわが社では、いつでもお茶が飲めるように、サーバーが置いてあって、紙コップも用意してある。お湯は常に、「沸とうジャーポット」に丁度いい温度で沸いている。一昔前ならお茶汲みは女性の仕事と決まっていたが、これぞ「ジェンダーハラスメント」の最たるものである。男女雇用機会均等法による規制があるからと言う訳ではない。少子高齢化の波は、企業に大きな影響を与えている。女性の力を最大限活用しなければ、成り立たない状況にある。21世紀は女性の時代といわれる所以でもある。話が大きくなってしまった。要するに、女性の手を煩わせることなく、好きなときに、おいしいコーヒーがいつでも飲めると言いたかっただけである。

「コーヒータイム」という言葉は、「精神的な緊張感の一時的安らぎ」というイメージがある。たしか、ヤクルトの缶コーヒーだったと思うが「珈琲タイム」というのがある。今もあるかどうか分からないが、タレントの「トンネルズ」が宣伝のキャラクターに使われていた。キャッチコピーは「ほっとするときコーヒータイム」ではなかったかと記憶している。コーヒーを入れる為に席を立つ。それまでの流れを断ち、今までとは違う別の時間がゆったり流れる。文字通り「コーヒーブレイク」である。お湯をそそぐと“ふわっ”とコーヒーの“かおり”が広がる。味は3種類あるが、モカブレンドは若干酸味があるので、結局、ブラジルをブレンドした普通のに落ち着いている。仕事に追われる日々に、一日30円で精神的なゆとりの時間を持つ。貴重である。



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