文章教室・課題「

ブラスバンド部

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先日、図書館に行く途中、あまりの暑さに日陰をよって歩いていたら、とある高校の前に出た。土曜日の午後、校舎からブラスバンド部の練習する音が流れていた。なつかしさのあまり木陰でしばし耳を傾けた。私が、高校時代ブラスバンド部に入部したのも、校舎から流れる軽快なマーチに心をひきつけられたからであった。

田舎の高校で、部員も少なく決して楽器も満足すべき状態ではなかった。しかし、部活は楽しかった。主な活躍の舞台は、運動会と文化祭で、レパートリーは、「神」「士官候補生」「美中の美」など、ほとんどがスーザのマーチだった。

高校三年生の文化祭は今でも忘れられない。高校最後のステージでもあり、是非とも成功させたいと必死だった。しかし、わがバンドは若干トランペットが心配であった。ステージでは全員が「トランペット頑張れよ!」と心の中で応援しながら演奏していた。ところが応援していたのは部員だけではなかった。一番難しい部分をクリアしたとき、会場から大拍手と大声援がおきたのである。なんと嬉しかったことか!みんなの暖かい気持ちに部員全員が燃えた。大成功であった。

昨今、少年による凶悪かつ重大な事件が相次いで発生し、少年法が見直され改正された。教育改革国民会議は「新しい時代にふさわしいものを・・」と見直しを求めた。しかし、高校野球での戦う姿や、スタンドで声の限りに応援する姿を見るにつけ、我々が受けたあの暖かい気持ちは、今も脈々と受け継がれ、生きていると思う。

file-No. 010816



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