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第2次岸田内閣発足

[2022/08/14]
第2次岸田内閣発足

第2次岸田内閣が発足した。即戦力と実務を重視した布陣だという。重点課題としては@防衛力強化A経済安全保障などを挙げた。北東アジアの安全保障環境は悪化の一途である。それを踏まえ、まず課題として「防衛力強化」を掲げ、防衛相に浜田氏が起用された。本年末には、国家安全保障戦略など3文書を改訂する。浜田氏は安全保障政策に精通し、調整能力があるという。GDP比2%の防衛費について、浜田氏の調整能力に期待したいところだ。次の課題「経済安全保障」であるが、高市氏が起用された。高市氏は、先の国会で経済安全保障推進法成立に尽力した。この法の目的は、経済や社会の安定を維持するものである。中でも「特定重要技術」は研究開発を促進し、かつ防衛上の問題のある技術の海外流出を防がねばならない。このポストに高市氏起用はベストである。

 

米下院議院議長・ペロシ氏の台湾訪問で、台湾海峡が緊張に包まれている。圧倒的な軍事力を誇る中国軍は、台湾を取り囲むような海域で、台湾侵略を想定した本気の訓練を実施した。中台の中間線も越えて実施されたという。台湾有事は即ち日本の有事でもある。今回の訓練で発射された弾道ミサイルの内、5発が日本のEEZ内に着弾した。それも日本の領土のわずか60〜70kmの地点である。日本は強く抗議したが、中国外務省は受け付けなかったという。中国海軍は、日本領海にたびたび侵入し、測量艦で海洋調査もしている。6月には日本を威嚇するようにミサイル駆逐艦、フリゲート艦、補給艦が日本海を北上した。中国は、日本領海に頻繁に侵入し、それを常態化することで侵略しようとしている。今回、日本の領土のすぐ傍に、弾道ミサイルが撃ち込まれたことを、我々は緊張感を持って重く受け止めなければならない。

 

フジテレビ系で連続ドラマ「テッパチ」が放送されている。陸上自衛隊の北東京駐屯地で教育中隊長をしている八女のスカウトで、様々な事情の若者たちが陸上自衛隊の訓練生として自衛官を目指す物語である。過酷な訓練に耐える彼らを描いた第1部は終わり、第2部では、立派な自衛官として、それぞれの能力、個性を生かした任務に就く。第1部の訓練シーンのひとつひとつが印象に残る。地図と磁石で道なき道を歩き、食料も水もない状況で、生き延びながら、任務を遂行する。どの訓練をとっても、一瞬のミスは、即ち“死”を意味する。以前、女性自衛官がこう言っていた。「最悪の事態を想定して、まだ子どもも小さいけれど、家族を置いてでも行かないといけないという覚悟はあります」。ドラマを通して、命をかけて国民を守る自衛官や海上保安官の崇高な姿に思いを馳せてこそこのドラマの意味がある。

 

岸田政権は、防衛費GDP比2%を念頭に、5年以内に防衛力を強化していく。これまで概ね1%程度で推移してきたが、その内容を見れば、十分な防衛力の整備には程遠い。人件費や維持費などでほぼ8割が使われている。自衛隊員は、精神的に張りつめた任務を終えると、国民の一人として安定した生活を営む権利がある。その必要経費である。従って装備品購入、研究開発費に2割しか使えてない。有事にあっては、米から本隊が到着するまで、在日米軍と自衛隊で死守しなければならない。日本の持つ弾薬は、数日で撃ち尽くす程度だという。『予備のない戦さは負け戦さ』。岸田首相は「まずやるべきは、国民の命と暮らしを守る為に何が必要かを積み上げ、その結果裏付けのある予算を用意する」との考えを示した。あくまでもGDP比2%は目安である。数字ありきではないことを我々は理解しておかねばならない。
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