screen music

Screen Music
所蔵レコード
に見る映画音楽
映画のページへ トップページへ FileNo.040715


心に残るスクリーン・ミュージック


映画 主題曲 演奏・歌手 音楽 年度
荒野の決闘 いとしのクレメンタイン        アメリカ民謡 1947
映画の中では、ふんだんに“カントリー・ミュージック”が演奏され、なつかしい“草競馬”なども流れる。酒場の女チワワの歌も雰囲気がある。テーマ曲は「雪山賛歌」でおなじみの曲。映画の中のシーンとしては、美貌の女性“クレメンタイン・カーター”が町に降り立ったときに流れるテーマ曲がいい。ストリングスの奏でる繊細な曲調、途中でちょっとクラシック風も交えていい感じである。それにしても才色兼備の“クレメンタイン”のリンとした立ち姿には目を奪われてしまいました。
真昼の決闘 ハイ・ヌーン テックス・リッター 作曲:ディミトリ・ティオムキン
作詞:ネッド・ワシントン
1952
アカデミー賞:劇映画音楽賞、歌曲賞
これもティオムキンかと思うと、改めてそのすごさを感じる。イントロにテックス・リッター歌うウェスタン調のテーマ曲が流れる。ぼくとつで太い声が心を打つ。しかし、ヒットしたのは“フランキー・レイン”の「ハイ・ヌーン」だった。ゲーリー・クーパーとグレース・ケリーの共演というのもすごい。
禁じられた遊び 禁じられた遊び ナルシソ・イエペス ナルシソ・イエペス 1952
イントロでスクリーンは真っ暗な中、30秒余テーマ曲だけが静かに流れる。誰もが知るあのギターの名曲である。だが私自身は、昭和39年の邦画「愛と死をみつめて」の中で使われたこの曲が、強烈な記憶として刻み込まれている。吉永小百合扮するヒロインが、かなり病状が進行しているなか、彼が電話口で弾いてくれるこの曲を受話器を通して聞く。確か二本立てだったが、この一本を観たところで、映画館を後にした記憶がある。
シェーン 遥かなる山の呼び声 ビクター・ヤング ビクター・ヤング 1953
これまでにどれほど聞いた曲だろうか。なつかしいというより、もっと深いところにある曲かもしれない。ストーリーに反して、むしろ“癒し系”といえるメロディーである。「シェーン〜!カンバック!」と少年が叫ぶシーンは、あまりにも有名。このラストシーンに流れるテーマ曲が最高だ。
帰らざる河 帰らざる河 マリリン・モンロー ライオネル・ニューマン 1954
今の暮らしから抜け出し、人間として暮せることを夢見て命がけでたどりついた“カウンシル・シティ”。しかし、頼みの彼は裏切りそして死ぬ。“生きるため”にしていた酒場の歌手にもどるしかなかったマリリン・モンロー。失意でうたうこの「帰らざる河」。“・・・・恋は帰らざる河の旅人・・・・あの人は帰らざる河を行ってしまった・・・”聞かてくれます。
大砂塵 ジャニー・ギター ペギー・リー ビクター・ヤング 1954
これはまた、何と激しい女の戦いであることか。おなじみペギー・リーの「ジャニー・ギター」はエンディングで流れる。だが、一番印象的なのは、銀行強盗の仲間に仕立て上げられたビエンナが、覚悟を決め、白いドレスに身を包み、渡り合いながらピアノで弾く「ジャニー・ギター」である。冒頭に出てくるギターを背中に馬に乗ってるジョニーの姿は、何だか昔の日本映画で見たようなシーンだ。
この頁の最初に戻る 映画のページへ トップページへ







グレン・ミラー物語 真珠の首飾り 他 グレン・ミラー楽団 ジェリー・グレイ、グレン・ミラー 他 1954
「ムーンライト・セレナーデ」「真珠の首飾り」「茶色の小瓶」・・・・・なつかしい「ミラーサウンド」が存分に楽しめる。しかも、それぞれ誕生にまつわるエピソード付である。グレン・ミラーが彼女に夢を熱く語る。「どんな楽団もそれぞれ違う個性を持つべきだ」「どうやって個性をだすの?」「編曲だよ。“サウンド”は楽器の組み合わせだ。いつか、僕だけのサウンドをみつけるよ」そんな夢が、トランペットのパートをクラリネットでリードさせることで実現する。なつかしいサッチモのステージも1シーン出てくる。
ジェルソミーナ        ニーノ・ロータ 1954
僧院に一夜の宿を借りたお礼に、ジェルソミーナが吹くトランペットの音色が印象的である。しかし、それより「私は何の役にも立たないのよ。私はこの世で、何をしたらいいの?」、「世の中にあるものは、何かの役にに立っている。この小石すらも。お前も何かの役に立っている」そんな会話のバックに静かに流れるテーマ曲がしみる。せつない映画だ。
エデンの東 エデンの東 ビクター・ヤング レナード・ローゼンマン 1955
名曲である。タイトルバックに流れるテーマ曲は、かなり早いテンポなのでワルツの曲調に合わない印象である。父の愛を感じ、彼女の愛を得るエンディングでは、イメージしている本来の曲調で美しく聞かせてくれる。私の年代では、ジェームス・ディーンと赤木圭一郎のイメージがダブル人も多いだろう。映画の中で、最高のイメージのまま、いつまでも輝き続ける。
愛情物語 トゥ・ラブ・アゲイン カーメン・キャバレロ ショパン 1955
冒頭からあのカーメン・キャバレロ独特の、鍵盤のうえを転がるようなピアノが流れる。主題曲の“トゥ・ラブ・アゲイン”は、キム・ノヴァクとの出会いのときや、エンディングでの息子との協演など、ストーリー展開の節目節目で演奏される。タイロン・パワーの演奏振りも見事です。物語のなかで、愛するキム・ノヴァクを亡くし、クリスマスの飾りつけられた思い出のフロアーでタイロン・パワーが「メリー・クリスマス、メリー・クリスマス」と何度もつぶやくシーンはたまりません。
慕 情 慕 情
劇映画音楽賞 アルフレッド・ニューマン
歌曲賞 作曲 サミー・フェイン
作詞 ポール・フランシス・ウェブスター
1955
実にきれいな曲だ。映画の全編にわたってバックに美しく流れる。二人が対岸の知人宅まで泳いで行くシーン。マークが朝鮮に行く直前、丘の上で別れを惜しむシーン。二人がダンスを踊るシーンにも使われている。ラストシーンでは、思い出の丘に登り、悲しみに立ち尽くすスーインの心を“恋ははかなく、恋はすばらしきもの”とコーラスで歌いあげる。
八十日間世界一周 八十日間世界一周 ビクター・ヤング ビクター・ヤング 1956
アカデミー賞:劇映画音楽賞
デビッド・ニーブンと召使の二人が気球でフランスの空に飛び立つ。フランスの空からの風景が映し出されるなか、このテーマ曲がながれる。助けたインドの姫と船上のデッキで語り合うシーンでもテーマ曲が静かにながれる。この曲は「兼高かおる世界の旅」のテーマ曲として使われていた。そのイメージも加わって、この曲を聴くと一気に「旅」のイメージがわいてくる。
鉄道員 鉄道員      カルロ・ルスティケリ 1956
家族に起こりうる、ありったけの不幸を寄せ集めたようなストーリーだ。父は、列車事故、信号機見落としで停職、娘は未婚で妊娠、息子は働かずバクチで借金、母は結婚以来幸せを感じたことがない。サウンドトラック盤では、サイレンの音と子供の叫ぶ声が入っていて、悲劇的なシーンをイメージするが、実際はごく普通に街に鳴り響くサイレンであり、子供の声も、登校中に友達が「来いよ、マルコッチ」と呼んで走り去る声である。
この頁の最初に戻る 映画のページへ トップページへ










王様と私 シャル・ウィ・ダンス         リチャード・ロジャース 1956
アカデミー賞:ミュージカル映画音楽賞
シャム王(ユル・ブリンナー)が、イギリス大使訪問を受けるにあたって、短時間の準備で見事な接待をしたイギリス人家庭教師アンナ(デボラ・カー)を認め、不器用ながら愛する。物語も最後に近いこのシーンでシャム王は、アンナと「シャル・ウィ・ダンス」を画面いっぱいに踊る。デボラ・カーの美しさもさることながら、スキンヘッドのユル・ブリンナーの個性が強烈。
ジャイアンツ ジャイアンツ      ディミトリ・ティオムキン 1956
ジェームス・ディーンの遺作となった映画である。ロック・ハドソンとエリザベス・テーラーがお互い一目ぼれ。結婚してロック・ハドソンの農場のあるテキサスへ下り立つ。テキサスの荒涼とした大地を、車で砂けむりをあげて大農場へ向かう二人。鳥瞰のシーンにティオムキンのテーマ曲が朗々と鳴り渡る。この曲は違った意味で私には思い出深い。あるとき楽譜を見ながらこの曲を聴いていた。そのとき「あ〜っ、楽譜ってこう読むんだ!」と突然“楽譜”に開眼したのである。何かが「ふっ」と天から降りてきたような気がした。
戦場に架ける橋 戦場にかける橋 マルカム・アーノルド 1957
クワイ河マーチ(原曲:ボギー大佐) (原曲)ケネス・アルフォード
アカデミー賞:作曲賞
冒頭、収容所に新しい捕虜が入ってくるとき、行進の曲は捕虜全員の口笛によるクワイ河マーチ。そして最期、橋が完成し全員で橋を行進するときもこの曲。この映画の中でアレック・ギネスが「この橋をつくったイギリス軍は、捕虜の身でも奴隷に身を落とさなかった」と軍人として毅然として生きたことを誇る。クワイ河マーチは実になつかしい曲だ。ブラスバンドを思い出す。
死刑台のエレベーター 死刑台のエレベーター マイルス・デービス マイルス・デービス 1957
約束の場所に現れないモーリス・ロネを探し求めて、ジャンヌ・モローが夜の街をあてもなく歩き回る。このシーンにマイルス・デービスのトランペットが冴え渡る。映像を見ながら即興演奏をしたと言われるこの曲。映像はただただ歩き回るだけの2分余。このシーンはまぎれもなく、テーマ曲が主役であり、テーマ曲を聞かせるためのシーンと言ってよいだろう。ヴィッチェズ以降のマイルスはともかく、この時代のマイルスは良かった。
昼下がりの情事 魅惑のワルツ          フェルモ・マルケッティ 1957
リッツホテルのスイートルーム14号室。富豪フラナガン(ゲーリー・クーパー)の浮気のBGMに、4人編成の楽団によって演奏される。スイートルームだけではない、戸外でも、ボートのうえでも、演奏される。ヘップバーンの“じらし”作戦に、百戦錬磨のプレイボーイがはまってしまう。出会いから一年後、同じスイートルームで再会した二人は、この「魅惑のワルツ」で踊る。
大いなる西部 大いなる西部       ジェローム・モロス 1958
実にダイナミックなテーマ曲だ。このテーマ曲が流れるシーンには、必ず雄大な西部の“BIG COUNTRY”が映し出されている。私が一番印象に残ったのは、ストーリー展開から言っても、グレゴリー・ペックがビッグ・マディーを前した時に流れるテーマ曲である。作曲者は開拓時代の人々が、大きな夢とはやる心で眺めたであろう BIG COUNTRY をイメージしたのではないだろうか。
ベン・ハー ベン・ハーのテーマ、戦車の行進など     ミクロス・ローザ 1959
アカデミー賞:劇映画音楽賞・音響賞
昔、子供が出るコンサートを聞きに行ったとき「楽章ごとに拍手をしないで。全ての楽章で全体を表現しているのだから、演奏がよかったら最期に一回だけ拍手をして」と教えられたことがある。このベン・ハーの音楽も、奴隷として鎖に繋がれ連れて行かれるシーン、軍艦を漕ぐシーン、凱旋してローマに入るシーン、戦車が競技場を一周するシーンなど、それぞれのシーンにあるときは勇壮に、あるときは重厚に、オーケストラが場面に応じて壮大に奏でる。その全てでこの映画全体を表現している。大作である。
この頁の最初に戻る 映画のページへ トップページへ









刑事 死ぬほど愛して アリダ・ケッリ カルロ・ルスティケリ 1959
イントロとエンドロールに流れるテーマ曲は、作曲者ルスティケリの娘アリダ・ケッリが歌っている。「アモーレ アモーレ アモーレ アモレミオ」随分ヒットした。最後に夫が、警察に連行されるシーンで、ベッドに泣き伏すカルディナーレのバックに流れる演奏が(ボーカルではない)一番印象的な部分である。カルディナーレは気性の激しい役が似合う。目に力がある。
黒いオルフェ 黒いオルフェ(カーニバルの朝)      ルイス・ボンファ 1959
懐かしいボサ・ノバの曲だ。オルフェがカーニバルの為に新しく作曲したという設定になっている。「朝は陽を昇らせる、朝は目覚めのときに・・・・」カーニバルの前日、ギターの練習のために このテーマ曲を歌う。素朴な音楽が かえって新鮮である。これに対してカーニバルでは強烈なリズムが延々と続く。
渚にて ワルツィング・マチルダ       オーストラリア民謡 1959
核戦争で北半球は全滅。映画の舞台はオーストラリア。数ヶ月後には確実におとづれる死を前に、どう生きたかを描く。そんな人々の心を癒してくれるのは、やはり幼い頃からなじんだ民謡ということだろう。全編にながれる“ワルツィング・マチルダ”が映画を観ている者をも癒してくれる。この映画には“コカ・コーラ”が実に効果的に使われている。全滅したはずの北半球からモールス信号が発信されている。犯人は風にゆれるカーテンの紐とコカ・コーラの瓶だった。有名なシーンなので話だけでも聞いた人は多いだろう。
アラスカ魂 アラスカ魂 ジョニー・ホートン       1960
いきなりこのテーマ曲に乗って映画が始まる。“Way up north”低音の響きがなつかしい。随分ヒットした。当時は低音が脚光を浴びていた。ダークダックスのバス(ニックネームが“ゾウさん”?)も評価が高かった記憶がある。この映画の音楽担当は“帰らざる河”のライオネル・ニューマンだが、曲の作詞・作曲が いまいちよく分からない。
太陽がいっぱい 太陽がいっぱい      ニーノ・ロータ 1960
多くのテーマ曲の中でも、私的にはトップに位置する。何と美しく、悲しい曲であることか。最高の主題曲だが、映画のなかではほとんど出てこない。最後にフィリップ(モーリス・ロネ)の全てを手に入れたトム(アラン・ドロン)がマルジュ(マリー・ラフォレ)と海に出かけるシーン、「最高だ」と満足げに寝そべるトムを警察が陰から呼び出すラストシーンに流れる。数ある演奏の中にあって、フィルムシンフォニック・オーケストラの演奏が最高である。こんなに哀愁をおびたピアノの響きは他にはあるまい。
荒野の七人 荒野の七人         エルマー・バーンスタイン 1960
改めて、この映画から大スターを生んだことに驚く。ユル・ブリンナーは別格として、マックーン、コバーン、ブロンソン、ロバート・ボーン、壮々たるメンバーである。更に、この映画を高めたのがバーンスタインの主題歌だ。冒頭のタイトルバックに流れるこの曲を聴くと、一気に西部劇の世界に引き込まれる。アカデミー賞(映画音楽賞)はノミネートに終わったが、今振り返ってみれば、まさに“名曲”である。
避暑地の出来事 夏の日の恋 パーシフェイス マックス・スタイナー 1960
映画が始まって20分、トロイ・ドナヒューとサンドラ・ディーが夜のバラ園で二人っきりになったとき、初めてこのロマティックで美しいメロディが流れる。ストーリーはこの曲のイメージとはかなり違った展開だが、最期はハッピーエンドで、晴れて結婚した二人を祝福するかのようにこのテーマ曲が鳴り響く。
アラモ 遥かなるアラモ          ディミトリ・ティオムキン 1960
アカデミー賞:音響賞
クロケットとフラカが小川のほとりに生える大木を見上げ「この大木は、人がこの地に踏み込む前からあった」と悠久の時の流れを感じながら見上げるシーン、砦から家族を送り出す戦士たちのシーンそれぞれに流れるこのテーマ曲は印象的。戦場から大切に思う彼女や家族を送り出すクロケットと戦士たちのやさしさが伝わる。
この頁の最初に戻る 映画のページへ トップページへ










日曜はだめよ 日曜はだめよ メルナ・メルクーリ マノス・ハジダキス 1960
アカデミー賞:歌曲賞
この曲を聴くと一気になつかしさに包まれる。特別なシーンと重なるわけではないのにどうしてだろう。ギリシャの港町ビレウスで絶大な人気の娼婦イリア(メルナ・メルクーリ)。この町に真実を見つけにやってきた哲学者もどきのアメリカ人ホーマーは、信念を持って生きる彼女の生き方に、哲学的な何かを見出せそうな予感を持つ。主題歌は映画の中でイリアによって歌われる。今の生活から抜け出させようとホーマーが用意した多くの本、ピアノ、ピカソの名画などに囲まれた生活がイリアには合わず、本棚の奥に隠していたレコードを取り出し、ベッドの上でこの曲を歌う。使われている楽器は“ブズーキ”という民族楽器だそうだ。
栄光への脱出 栄光への脱出         アーネスト・ゴールド 1960
アカデミー賞:劇映画音楽賞
ジャズリールの谷を見下ろせる丘にアリ(ポール・ニューマン)とキティ(エヴァ・マリー・セイント)が立つ。「3200年前、ユダヤ人はこの谷に来た。僕はユダヤ人だし、ここは僕の国だ」とアリが熱く語る。この時流れる美しいテーマ曲が象徴的である。EXODUSで上陸したあと、アキバ(地下組織のリーダー)とアリがお互いの立場で意見を言うシーンがある。
アキバ・・・・「歴史を見れば分かるさ。古今を問わず、暴力なくして生まれ育った国はない。テロや暴力や死は、国を誕生させるための助産婦だ。」
アリ・・・・「国には人が必要だ。封鎖をくぐって何千何万もの人を運んだ。人口なんだ。人口こそが独立への最大の武器だ。爆破ばかりしてては、国連だって正しい判断を下せない」
ティファニーで朝食を ムーン・リバー オードリ・ヘプバーン ヘンリー・マンシーニ 1961
アカデミー賞:劇映画音楽賞&主題歌賞(作詞はジョニー・マーサー)
気持ちが“赤く”沈んだときは、静かで澄ましたティファニーが癒してくれる。タクシーから早朝のティファニー前に降り立つ黒いドレスのヘプバーン。タイトルバックに流れるストリングスの“ムーン・リバー”がいい。だが、何と言っても窓辺に腰掛け、ギターを弾きながらささやくように歌うヘプバーンの“ムーン・リバー”は最高だ。
ハタリ! 子象の行進          ヘンリー・マンシーニ 1961
親を失ったテンボら3匹の子象。母親がわりの女性プロカメラマン、ママ・テンボことダラス。ダラスが3匹の子象をつれて水場に行くときの曲。コミカルで楽しい曲だ。ジョン・ウェインたちは、動物園などから注文を受けた動物を捕獲する仕事をしている。広大なアフリカの大地を動物たちが疾走する。このシーンを見るに、動物園で我々を楽しませてくれるのも意義あることだが“やはり野に置けレンゲ草”という気がする。
酒とバラの日々 酒とバラの日々          ヘンリー・マンシーニ 1962
アカデミー賞:歌曲賞(作詞はジョニー・マーサー)
暗い映画だ。「はかなきは酒とバラの日々 二人の道は霧の中よりいでて 夢のうちに消えん」 ストーリーも暗いが、画面も暗い。テーマ曲も暗く流れる。“正しいと信じるがゆえに”“愛するがゆえに”という前提が更にせつなくする。
007シリーズ 007テーマ曲 ジョン・バリー モンティ・ノーマン 1962
007危機一発 ロシアより愛をこめて ライオネル・バート 1963
このシリーズになくてはならない音楽が「007のテーマ」である。イントロダクションではテーマ曲にのせて銃身越しにボンドが銃を撃つ。わくわくさせてくれる。主題曲ではマット・モンローが歌う「ロシアより愛をこめて」がシリーズの中でも他を寄せ付けずトップだ。エンディングでこの主題歌が流れるなか、ゴンドラから手だけ出してさよならする。
太陽はひとりぼっち 太陽はひとりぼっち ミーナ ジョバンニ・フスコ 1962
このテーマ曲は、タイトルバックに流れたあと、映画の中では一回だけ流れる。モニカ・ビッティがアラン・ドロンの実家を訪れたとき、かすかにテーマ曲が聞こえる。全編を通じて、ほとんど音楽らしきものはない。難解な映画である。人の心の機微は難しい。そんな映画の主題歌としてミーナの歌声は不似合いな気もする。当時ヒットし、よく耳にしたコレットテンピア楽団の、あの哀愁をおびた演奏のほうが合っているかもしれない。
この頁の最初に戻る 映画のページへ トップページへ







史上最大の作戦 史上最大の作戦 ミッチ・ミラー合唱団 ポール・アンカ 1962
本来の軽快なテーマ曲は、ノルマンディ上陸が成功したエンディングに流れる。ヒットし、実によく聞いた曲である。この映画の中で、印象に残るセリフがある。「戦死者の武器を集めろ。ここに残るのは死んだものだけだぞ。これから死ぬものもだ。第29師団の名に泥をぬるな」。待ち構える敵の銃弾に次々と倒れていく。その一人ひとりに数十年の人生があり、帰りを待つ家族がいる。しかし、戦場では単なる消耗品と化す。それが“名誉の戦死”なのである。
大脱走 大脱走のマーチ         エルマー・バーンスタイン 1963
冒頭、捕虜がトラックで収容所に来るシーンで、この軽快なマーチが高らかに鳴り渡る。大ヒットしたなつかしい曲である。ブラスの響きが心地よい。全編にわたってアレンジされたこの曲が、それぞれのシーンを彩る。脱走に成功し、逃亡の途中、駅で列車を待つシーンでは、不安で心細い心を表すかのように、か細く震えるようなストリングスの曲調になる。映画音楽とはそういうものだ。
ブーベの恋人 ブーベの恋人         カルロ・ルスティケリ 1963
主題曲は、モノクロの画面に静かに流れる。気性の激しいカルディナーレのバックで物悲しいく流れる。全編を通じてこのトーンは変わらないが、ブーベ(ジョージ・チャキリス)が車で去られ、別れ別れになるシーンでは、立ちすくむカルディナーレの心を表現するかのように、主題曲が自己主張する。
アイドルを探せ アイドルを探せ シルビー・バルタン         1963
なつかしい曲です。元祖アイドル“シルビー・バルタン”可愛かったですね。その可愛さも特筆すべき可愛さでした。この曲を聴くと一気に当時がよみがえります。映画では「アイドルを探せ」をステージで歌うほんの数分しか出て来ません。しかし、ビデオっていいですよね。あまりの可愛さに、何回も繰り返し見てしまいました。
シャレード シャレード       ヘンリー・マンシーニ
(作詞:ジョニー・マーサー)
1963
夜のセーヌ川を下る大型観光船。ケーリー・グラントに告白されたヘップバーンはうっとり。二人がキスをするシーンで、男性コーラスがシーンを盛り上げる。この映画のなかで印象に残るセリフがある。切手商の店主が、本当なら自分のものにしてもいい25万ドルの切手を紳士的に返すときに言う言葉だ。「一瞬でも私のものだった。それで充分です」
マイ・フェア・レディ 踊り明かそう マーニ・ニクスン フレデリック・ロウ 1964
アカデミー賞:音響賞・編曲賞
「スペインの雨は、主に平野に降る」の発音を克服したヘップバーンが、その喜びを表すときに歌う曲である。しかし、実際に歌っているのは“マーニ・ニクスン”なのが残念。DVDならボーナストラックでこの「ヘップバーン幻の歌声」を聞くことができる。トランシルバニアの女王陛下から「皇太子と踊っていただけないか」と申し込まれ、華やかな社交界へのデビューは大成功をおさめる。ヘップバーンが最高に綺麗だ。
この頁の最初に戻る 映画のページへ トップページへ